カッコイイ絶句とか律詩とかつくれるようになって
ともだちにさをつけよう!
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▼一時間め 平声と仄声
漢字にはイントネーションによって平声の字と仄声の字がある
唐の時代に成立した近体詩は平と仄を規則に従って並べて作る
その唐よりずっと前の時代には
平声の字は母音で終わるか
もしくは -m, -n, -ng で終わっていた
仄声の字はその他の子音で終わっていたが
唐の時代には一部の字で末尾子音が失われ
その代わりに特徴的なイントネーションで読まれるようになっていた
詳しくいうと
声門閉鎖で終わっていた仄声は上声
-s で終わっていた仄声は去声
-p, -t, -k で終わっていた仄声は子音が消えず入声になった
ただし上・去・入は詩を作る際にはどれも仄声として扱う
ある字が平か仄かを知るには英語ウィクショナリーが便利
Tone (=声調) が Level (=平) となっていれば平声
なお現代北京語がわかるなら
一声と二声のうち日本語の音読みが -フ -チ -ツ -キ -ク で終わるもの以外は
平声である可能性が高い
押韻は普通平声で行う
押韻というのは例えば「東 (tung)」と「空 (khung)」のように
頭の子音以外が同じ字を使うことを言う
同じ韻として押韻に使える字は字書を見て調べる
例えば https://zh.wikisource.org/wiki/%E5%B9%B3%E6%B0%B4%E9%9F%BB
この中で同じグループになっている字は押韻に使える
なおそこでは上平声・下平声に分割されているが
これは過去の字書が上巻と下巻に分かれていただけなのでどっちも平声
同じ字が平声と仄声と両方に載っていることがある
この場合読みによって意味が異なることが多い
例えば「為」は「上平声四支」と「去声四置」に登場する
平声で読むと「~をする」「~である」「~を助けるために」
去声で読むと「~のせいで」
という意味になる
詩吟の得意な親戚がいたわ
あれ野外で滔々と詠ってるとかっこいいよな
▼二時間め 平仄パターンの基本形
○七言律詩
七言律詩の平仄パターンの一例はこんな感じになる。
(○=平、●=仄、◎=平声で押韻)
("|" で示した境界を跨いで二字熟語を配置してはいけない)
第一連
○○|●●|●○◎
●●|○○|●●◎
第二連
●●|○○|○●●
○○|●●|●○◎
第三連
○○|●●|○○●
●●|○○|●●◎
第四連
●●|○○|○●●
○○|●●|●○◎
一連は二行からなっていること
一連の中の二行は平仄が大体逆になっていること
しかし各連の最後の一文字は押韻のため平声であること
隣り合う連同士を見比べるとやはり平仄が逆になっていること
に注目してほしい
このパターンが生成される理屈は次のようになる
中国語では、二文字の言葉を並べていくのが口調が良い
しかもそれが平平、仄仄、平平、仄仄と交互に並ぶととても口調が良い
そこで
○○|●●|○○
●●|○○|●●
などと並べていくと口調が良い。
さらに息継ぎに入る手前で変化をつけるために
行末の二文字の前か後ろに一文字挿入すると
○○|●●|●○○ (○…○型)
○○|●●|○○● (○…●型)
●●|○○|○●● (●…●型)
●●|○○|●●○ (●…○型)
の四種類の行が作れる。これが七言詩の行になる
詩は、二行を対句にして、対句を並べて作る
対句になる二行は、必ず平仄を逆さにする
そして各対句の二行目の末尾は、押韻のため平声になる
(押韻は平声で行うのが普通)
上の四つとペアとなる句を作っていこう
一) ○○|●●|●○○ (○…○型)
これの平仄を逆さにすると
●●|○○|○●●
となるが
「対句の二行目の末尾は、押韻のため平声になる」ことから
末尾三文字を入れ替えて
●●|○○|●●○
が対応する句である
二) ○○|●●|○○● (○…●型)
これの平仄を逆さにすると
●●|○○|●●○
となり、これが対応する句である
三) ●●|○○|○●● (●…●型)
これの平仄を逆さにすると
○○|●●|●○○
となり、これが対応する句である
四) ●●|○○|●●○ (●…○型)
これの平仄を逆さにすると
○○|●●|○○●
となるが
「対句の二行目の末尾は、押韻のため平声になる」ことから
末尾三文字中の平声二つをまとめて後ろに持っていき
○○|●●|●○○
が対応する句である
まとめると、七言詩の中に現れることができる対句は次の四種類
○○|●●|●○○ (○…○型)※
●●|○○|●●○
○○|●●|○○● (○…●型)
●●|○○|●●○
●●|○○|○●● (●…●型)
○○|●●|●○○
●●|○○|●●○ (●…○型)※
○○|●●|●○○
これらのうち※を付した二つは完全な対称形でなく美しくないが
一行目が平声で終わり押韻可能であることから
詩の最初の行を押韻するために用いられる
逆にいうと第二連以降には現れない
第二連以降は※のついてない二種類の対句だけを用いる
さて、これらの対句を並べていく際には
隣り合う対句同士の平仄が逆になるようにする
するともし
○○|●●|●○◎ (○…○型)
●●|○○|●●◎
と詠み始めたなら (◎は押韻字)、続く連は
●●|○○|○●● (●…●型)
○○|●●|●○◎
と一意に決まる [(●…○型)は第二連以降には現れないため]
その次の連は
○○|●●|○○● (○…●型)
●●|○○|●●◎
であり、最後の連は
●●|○○|○●● (●…●型)
○○|●●|●○◎
になる
これが最初に挙げた七言律詩だ
またもし
●●|○○|●●◎ (●…○型)
○○|●●|●○◎
と詠み始めたなら、続きは
○○|●●|○○● (○…●型)
●●|○○|●●◎
●●|○○|○●● (●…●型)
○○|●●|●○◎
○○|●●|○○● (○…●型)
●●|○○|●●◎
になる
ところでもし
○○|●●|○○● (○…●型)
●●|○○|●●◎
と詠み始めたら、一行目の末尾が仄声なので押韻できず
「踏み落とし」の律詩になる (踏み落としても規則違反ではない)
残りの三連は踏み落とさない場合と全く同じになる
あるいは
●●|○○|○●● (●…●型)
○○|●●|●○◎
と詠み始めても同様
○七言絶句
七言絶句は七言律詩の第二連と第三連を省略したもの (第一連と第四連だけを残したもの) に等しい
あるいは後半の二連を省略したものと考えても平仄パターンに関しては正しい
○五言詩
五言詩は七言詩と全く同じ理屈で作る
すると七言詩の各行の冒頭二文字を省略したものと等しくなる
例えば
第一連
●●|●○◎
○○|●●◎
第二連
○○|○●●
●●|●○◎
第三連
●●|○○●
○○|●●◎
第四連
○○|○●●
●●|●○◎
▼三時間め 許容規則と禁則
二時間めに憶えた平仄パターンはあくまで基本形で
本当は多少平仄が変わってもいい
そのために許容規則と禁則がある
以下の七字の呪文を「現代北京語で」暗唱してほしい
●●●○●●●
二四不同二六対
アー!スー!プー!トン?アー!リウ!トイ!
!は下降調に、?は上昇調に読むと良い
同 (トン?) だけ、同じか?と質問するみたいにしり上がりに発音しよう
下降調に読む部分が仄声、上昇調に読む部分が平声に対応する
○許容規則
「二四不同二六対」とは
「一行七文字のうち第二・第四の平仄が同じでなく、第二と第六は同じだ」
という意味だ。実際、七言詩の一行は
●●|○○|○●● (などなど)
なのでこの言葉通りになっているし
●●|●○|●●●
二四|不同|二六対
という呪文自体もそうなっている
そして近体詩詩の許容規則とは、
「これら二・四・六以外の奇数番めの字は平仄が基本形と違ってもよい」
ということだ
(ただし各行末尾の字の平仄はたぶん固定なので)
(七言の場合) 一・三・五
(五言の場合) 一・三
の文字は平仄が基本形と違って良い
例えば
●●|○○|○●●
となるべきところを
○●|○○|○●●
としても良い
○禁則
しかし禁則が二つある
実は「二四不同二六対」という句自体がこの二つの禁則を冒している
一つは「下三連」の禁止
●●|●○|●●●
二四|不同|二六対
の最後の三文字のように、各行末尾が○○○か●●●で終わるのは禁止
もう一つは「孤平」の禁止
●●|●○|●●●
二四|不同|二六対
の「同」のように、末尾から数えて四字めが孤立した○になるのは禁止
(その前後いずれかに○が接していないといけない)
「末尾から数えて四字め」という位置以外では禁止でないし
孤立した●であれば禁止ではない。
五言でも七言でも「末尾から数えて四字め」が禁止の位置になる
なお「不」という字は現代北京語では仄声だが歴史的には平声なので
「二四不同二六対」は現代北京語で読むことが大事
○変則
末尾三文字が ○●● (仄で終わっていることに注意) になっているとき
それを ●○● (同様に仄で終わることに注意) に変えても良い
これを「挟み平」と言う
例えば
●●|○○|○●●
を
●●|●○|○●● [A]
に変え、さらに末尾の ○●● を入れ替えて
●●|●○|●○● [B]
にしてよい。このとき末尾から四番めの字が「孤平」に見えるし、
「二四不同二六対」すら満たしていないように見えるが
[B] は [A] であったものとみなされるので許容される
○拗
ここまで許容規則を見てきたが、許容されるからといって
どんどん○を●に変え●を○に変えていくと、
対句の中で○と●の個数比が一対一でなくなってしまう
(理想的な対句は二つの句の平仄が互いに逆さになっているので
○と●の個数比は一対一になる)
しかし、対句の中で○と●の個数比は一対一であることが望ましい
「対句の中で○と●の個数比が一対一でない」ことを「拗」と言う
例えば
●●|○○|○●●
を
○●|●○|○●●
と変えたなら○と●の個数は変化していないので拗れない
しかし
●●|○○|○●●
を
●●|●○|○●●
にした場合●が増えてしまうので拗れる
そこでこれに対応する句では逆に○を増やして例えば
●●|●○|○●●
○○|○●|●○○
のように対句を作ると、対句全体では拗れなくなる
これを「拗を救った」と言う
拗は救うべきだが実際には救われてない詩も多いみたいなので
あまり気にしなくていいみたい
でもあんまりにも○と●のバランスが崩れていると変らしい
▼四時間め 対句
○もし律詩を作るなら、真ん中の二連 (第二連と第三連) は
二つとも完全な対句でなければいけない
「完全な対句」とは例えば
漠漠水田飛白鷺 ●●|●○|○●●
陰陰夏木囀黄鸝 ○○|●●|●○○
広々とした水田に白鷺が飛び
鬱蒼とした夏木に黄鸝が囀る
みたいな感じで、平仄が対句になっている (←許容規則の範囲で不完全な対でよい)
だけでなく「白鷺⇔黄鸝」みたいに意味が対になっていて
しかも文法的にも同じ構造をしていなければいけない
漠漠(畳語・下を修飾)水(下を修飾)田(名詞・場所)
飛(動詞・倒置)白(下を修飾)鷺(主語・倒置)
陰陰(畳語・下を修飾)夏(下を修飾)木(名詞・場所)
囀(動詞・倒置)黄(下を修飾)鸝(主語・倒置)
こんな感じで、詩の中では平仄の都合や押韻の都合で倒置が起きても良いのだが
(例えば日本語のように主語→目的語→動詞の語順でも全然構わない)
対句のうち片方を倒置したならそれと対になる句も全く同じに倒置しなければいけない
例に挙げた対句は、散文では
白鷺飛於漠漠水田
黄鸝囀於陰陰夏木
などとなるはずだが、実際の対句では語順が並べ変わっていて
しかも二行とも同じように並べ変わっている
なお「完全な対句」に使われるのは「東⇔西」みたいな
完全に逆の言葉でなくてもよく、
同じカテゴリーの言葉 (北と東とか) をペアにしても良い
例に挙げた対句では「水田」⇔「夏木」みたいなもっと緩い対になっている
また一つの連を対句にすることができないなら、
第二連と第三連がペアになるようにしてもよい (隔句対)
真ん中の二連以外の、第一連と第四連は完全な対句でなくてよい
(しかし平仄は対になっていなければいけない)
○絶句は、律詩の真ん中の二連を捨てたものなので、
絶句は第一連も第二連も完全な対句でなくてよい
つまり絶句を作っている限りは完全な対句を作ろうとしなくてよく
この四時間めの話は忘却して構わない
(しかし完全な対句を使ってもまったく構わない)
○また律詩の中で中央に挟まっている対句の個数を
どんどん増やしていくと排律ができる
以上で授業は終わり
これで立派に漢詩を作れるようになったはず
いっぱいつくってともだちにじまんしよう!
いいね!👍
1が 「NEP」 を折り込んだ
お手本の短詩を作ってクレ!
長年放置してた平仄についての長年の謎がとけた
高校漢文と中国語初級くらいを知ってないと理解しづらいだろう
音韻に声調?(だっけ)は関係ある?
>>29
幾年離故郷 ●○○●◎
人絶地維荒 ○●●○◎
捏捏虚耕凍 ●●○○●
希春詠句行 ○○●●◎
故郷を離れて幾年になるか
人は絶え土地は荒れたままだ
NEP NEP 虚しく凍土を耕しつつ
春を希求して句行を詠む
>>31
ある
平声は平声としか押韻できない
他の声調で押韻する詩もあるけど
そういう詩の場合でも同じ声調の字で押韻する
春眠不覚暁 heu (上声)
処処聞啼鳥 teu (上声)
夜来風雨声
花落知多少 ɕiᴇu (上声)
なおこの詩は第一連と第二連では平仄がひっくり返ってないので
上で解説したような規則的な詩ではない
しかし各行の作りは「二四不同」で
各連の中で二行が対になっている
第一連
○○○●●
●●○○●
第二連
●○○●○
○●○○●
>>33
へーありがと
漢文憧れるけど
簡単な普通話しか分かんないんだよね
漢文ってか漢詩
普通話がわかるのは大きなアドバンテージだぞ
日本が中国音を輸入した時期は近体詩ができた時期と大体同じだから
日本語での音から声調以外の発音は想像できる
それに加えて普通話での音がわかると唐代の声調も予想できる
1が 「疑惑くん」 (または別の話題) を折り込んだ
(もっと面白い) お手本の短詩を作ってクレ!
へー、なんか漢詩を勉強するのにいい日本語の文献ってある?
詩の作り方はネットで知った
ここに書いたことだけで平仄のルールに関しては十分であることは
漢詩コンクールか何かの募集要項がやはりネットに転がってて
「これが守れてない作品は内容にかかわらず却下」
とされてるルールが全て網羅されてることで確信した
↓二時間めと三時間めの元ネタはほとんどここから
「近体詩の平仄式と対句法について」松尾善弘
https://core.ac.uk/download/pdf/144563011.pdf
↓唐詩三百首くらいは読んどけ
http://cls.lib.ntu.edu.tw/300/ALL/ALLFRAME.htm
防人歌も漢詩に当てはまる?
ああいう古代人のストーリーを感じるものが好きだから解説してくれると嬉しい
色々ありがと
書き下し文がないとさっぱりわからない
>>37
疑惑くんは詠めん
いつも俳句で詠むような雰囲気の詩なら書けた
●○●●●○◎
放松整息榻昇天 リラックスして息整へば ベッド天に昇り
○●●○○●◎
三二一零深落眠 三・二・一・ゼロ 深く眠りに落つ
●●○○○●●
柷柷珍珍娠擬牝 ちゅこちゅこ ちんちん にせものまんこを娠ませ
●○●●●○◎
夢思処女聚来千 夢に思はく処女集まり来たること千
これって独学したの?
俺の第二外国語は中国語だったから字の平仄はそれで大体わかる
漢詩については独学
▼補講 詩作の実際
最後に俺の詩の作り方を書いて終わるわ
作りたい奴は参考にしてくれ
俺は律詩の中央に並べるようなきちんとした対句は
奇跡的な思いつきがないと作れない
だから詩形は必然的に絶句になる
さて散歩してるときにふと「擬牝」にせものまんこという造語を思いつく
にせものまんこは孕ませねばならないので「孕擬牝」と三字の句ができる
詩は ○○|●●|●○○ のように 2+2+3 に分かれなくてはいけないので
三字の句は行末にしか置けない
しかし en.wiktionary.org で三つの字をそれぞれ引くと
「孕擬牝」は ●●●
このまま行末に置くと「下三連」の禁則になる
そこで「孕」と似たような意味の漢字を手当たり次第に
en.wiktionary.org で引き「娠」という平声字を見つける
これで「娠擬牝」○●●ができた
次にオナホはちゅこちゅこすることに決まっている
唐の発音で chuk chuk みたいな音にしたい
http://kanji-database.sourceforge.net/dict/sbgy/index.html
この韻書を "uk" で検索して 柷 (tɕiuk) を見つける
意味は「木製の棒で内側を叩いて音を出す楽器」なかなか良い
wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9F%B7
の写真などまるでディルド台ではないか
そこでこれを擬音語に使い「柷柷娠擬牝」(●●|○●●)などと
言いたいが言えない (偶数番めの文字の平仄が交代していない)
よって詩行は七字に伸ばさざるを得ず
「柷柷○○娠擬牝」(●●|○○|○●●) までできる
この句は●で終わるので押韻しなくてよい第一行か第三行に置くことになる
○○の部分は後で埋めることにして別の行を作ろう
次にオナホまんこちゅこちゅこしている俺は何をしているのか
催眠音声を聞いている
催眠音声と言えばカウントダウン
…と考えたところで「三二一零」○●●○ が「二四不同」を満たしていて
詩の中にそのまま入れられることに気づく
そこで「三二一零ABC」(○●|●○|ABC) と配置する
これと「柷柷○○娠擬牝」(●●|○○|○●●) との
偶数番めの平仄を比較すると二番と四番が一致している
よってこの二行は一つの連を構成するような二行にはなれない
「柷柷○○娠擬牝」は第一行か第三行に置かなくてはいけないので
配置の仕方は次の二通りしかない
1. 柷柷○○娠擬牝
2.
3.
4. 三二一零ABC
もしくは
1.
2. 三二一零ABC
3. 柷柷○○娠擬牝
4.
前者だとすると孕ませた後カウントダウンがあることになりおかしい
よって後者しかない
すると ABC のうち C は押韻のため平声でなければいけない
つまり「三二一零AB○」(○●|●○|AB○)
さらに「孤平」を回避するために A=○ であり、
「下三連」を回避するために B=●であることが確定する
つまり「三二一零○●○」(○●|●○|○●○)
ということで「三二一零深落眠」という句ができる。
2. 三二一零深落眠 ○●|●○|○●◎
3. 柷柷○○娠擬牝 ●●|○○|○●●
ここで押韻字が「眠」men であることが確定する
第四行を「眠」と押韻しなくてはいけない
字書 https://zh.wikisource.org/wiki/%E5%B9%B3%E6%B0%B4%E9%9F%BB
を検索して「眠」と同じグループの字をぼんやり眺め
使えそうな字を探すと「千」が目に付く
「催眠の中で処女千人とハメハメしたいなあ」
第四行の基本形は、第三行の逆で ○○|●●|●○◎ なので
「処女」●● は中央にしか置けない
よって「○○処女●○千」まで確定する
「処女●○千」の間を埋めよう
処女がいっぱい寄ってきて欲しいから「来」○ とする
「処女●来千」(処女●来たること千)
後は ● に入りそうな言葉のうち仄声であるものを
en.wiktionary.org で手当たり次第に探し
「処女聚来千」となる
ここまでまとめると
2. 三二一零深落眠 ○●|●○|○●◎
3. 柷柷○○娠擬牝 ●●|○○|○●●
4. ○○処女聚来千 ○○|●●|●○◎
第一行を作ろう
第一行は押韻しなくてもいいが
七言では押韻するほうが多いので、もう一度
字書 https://zh.wikisource.org/wiki/%E5%B9%B3%E6%B0%B4%E9%9F%BB
を検索して「眠」と同じグループの字を眺めると
「天」という字が目に入る
「催眠に入るときって『だんだん体が軽くなってゆらゆら浮きあがります』」
みたいな感じの言葉がよくあるなあ…」
というわけで第一行が「放松整息榻昇天」となり
1. 放松整息榻昇天 ●○|●●|●○◎
2. 三二一零深落眠 ○●|●○|○●◎
3. 柷柷○○娠擬牝 ●●|○○|○●●
4. ○○処女聚来千 ○○|●●|●○◎
未確定のところに言葉が通じるよう字を入れて >>43 が完成する
なお「珍珍○○」は中国では絶対通じないがこうするしかなかった
また第四行は今になって思えば
「黄花処女聚来千」(○○|●●|●○◎) のほうが拗がなくて良い気がする
おわり
坂本竜馬の本に
漢詩の話が出て来たな
途中まで読んでるけどむずすぎやろ
俳句くらいの縛りがちょうど良く感じる