1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 01:43:01.70 ID:Ic59TOhm友「そんでなー、モブ子のやつがいきなり……ってゲスオ聞いてんのか?」
ゲスオ「死んどけよクソ虫」
友「ん?なんだって?」
ゲスオ「うるせぇ、さっさと失せろ。殺されたくなければ三秒以内に俺の前から消えろ」
友「はー?どうしちまったんだよゲスオ」
ゲスオ「ふははは。お前のその顔まじで好きだわ。ほらもっと驚いて見せろ、俺を笑わせろゴミ」
友「おいおい、どっか打ったか?俺なんかお前に言った?」
ゲスオ「……そろそろか」
ーーーーーーーーーー
グウゥウウウゥウン
友「そんでなー、モブ子の奴がいきなり……ってゲスオ聞いてんのか?」
ゲスオ「おう、聞いてる聞いてる」
友「そうかよかった。そんで『やだっ!はしたないですっ!』なんて言うもんだから━━━」
ゲスオ「……」
物心ついたときからだった。
『少し前に言った言葉なら取り消せる能力』、とでも言うのだろうか。
俺が言った任意の言葉を『なかったこと』にできた。
2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 01:54:20.68 ID:Ic59TOhm友「なあなあどう思う?モブ子みたいなブスが『やだっ!』だってよ。くそ面白くね?」
ゲスオ「だな。最高におもしれーわ」
友「その続きがあんだけどさ」
ゲスオ「いや悪い、俺今日は帰るわ」
友「お、そうか。ってもう7時かよ」
ゲスオ「そうだぞ、早いところ帰ろうぜ」
ーーーーーーーーーー
ゲスオ「ただいまー」
母ちゃん「あらお帰りー。ご飯は?」
ゲスオ「まだ食ってない」
母ちゃん「そう。支度するから荷物置いておいで」
ゲスオ「……いっつもいっつもまずい飯ありがとうよクソババアっ!ひひひっ」
母ちゃん「……は!?あんた今なんて……!」
ーーーーーーーーーー
グウゥウウウゥウン
母ちゃん「そう。支度するから荷物置いておいで」
ゲスオ「あいあい」
ドアガチャ
妹「ありゃ、お兄ちゃん今お帰り?」
ゲスオ「おう」
妹「良くないなあ。こんな時間まで出歩いてるなんて、不良にでもなったの?」
ゲスオ「ちげーよ。友と話し込んでただけ」
妹「へー、本当は女の子といたんじゃないの?」
ゲスオ「だったら良かったけどな。あ、そういえば友がお前をグッチャグチャになるまでレイプしたいって言ってたぞ」
妹「は?なにそれキモ」
ゲスオ「そのときは俺も呼んでくれよな。参加してやるから」
妹「まじでないんだけど」
ゲスオ「はははっ」
ーーーーーーーーーー
グウゥウウウゥウン
妹「へー、本当は女の子といたんじゃないの?」
ゲスオ「……」
ゲスオ「そんなわけあるかよ」
妹「なーんだ。つまんない」
ゲスオ「お前は?そろそろ彼氏出来た?」
妹「できるわけないっしょ。私そういうのいらないから」
ゲスオ「そうかいそうかい」
ゲスオー!ハヤクオリテキナー!
妹「ほら、お母さん呼んでるよ」
ゲスオ「……」
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 01:55:27.47 ID:H9oXm6Dxふむ
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 02:05:07.92 ID:Ic59TOhmゲスオ「なあ母ちゃん」
母ちゃん「んー?」
ゲスオ「一回言った言葉って、取り消せんの?」
母ちゃん「なにいってんのあんた」
ゲスオ「……別に。なんでもない」
母ちゃん「はやく食べちゃってねー。洗い物済ませたいから」
ゲスオ「……」
ーーーーーーーーーー
先生「はーいおはよー」
ガヤガヤ
先生「突然だけど転校生来たから、紹介するわ」
ドアガチャ
先生「ふぁい。自己紹介して」
テンコ「テンコです。よろしくお願いします」
友「うお、なかなかの……」
ゲスオ「だな」
テンコ「……」ピクッ
先生「んじゃ、テンコさんあそこ座って」
テンコ「はい」
ゲスオ「……」
ーーーーーーーーーー
休み時間
友「次保健体育だっけ。移動教室だりーな」
ゲスオ「保健体育は女子のソワソワした感じがなんとも萌える授業だろ。気を引き締めろクソヤロウ」
友「は……?」
ーーーーーーーーーー
グウゥウウウゥウン
友「次保健体育だっけ。移動教室だりーな」
ゲスオ「だなー」
テンコ「……」ジー
ゲスオ「ん?なんだ?」
テンコ「……」サッ
友「どうした?」
ゲスオ「あ、いや……」
ゲスオ(やけに見られていた気がするが。気のせいか?)
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 02:16:32.65 ID:2ZiqoYCw設定中々良いな
期待してる
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 02:17:19.58 ID:Ic59TOhmキーンコーンカーンコーン
ゲスオ「あーやっと終わったー」
友「最後が古文とか眠気やばい」
ゲスオ「そうなんだよな、どうせなら全部体育で良いわって」
友「だなー」
テンコ「……」
ゲスオ「……」
テンコ「……」
友「おいどうした?」
ゲスオ「お?ちょっと転校生に話しかけてこようかなって」
友「さすが町内一のヤリチン。手が早いなあ」
ゲスオ「うっせーな」
テンコ「……」
ゲスオ「よっ。テンコだっけ?どう?学校馴染めそう?」
テンコ「まあ……」
ゲスオ「ところでさ、処女?それともビッチ?」
テンコ「は、は!?」
ゲスオ「いやー、結構タイプなんだよねー、そのツンとした感じ。なにカップ?おっぱい揉ませてよ」
テンコ「……初対面でそんなこと言えるなんて。とんだゲスね」
ゲスオ「まあいいんだよ俺は。んで?セックスしたことあんの?ないの?」
テンコ「あっちいって。気持ち悪い」
ゲスオ「はーあ」
……そろそろか。
ーーーーーーーーーー
グウゥウウウゥウン
テンコ「……まあ」
ゲスオ「そっかそっか。なんかあったら言ってくれよ。力になるからさ」
テンコ「……」
友「どう?」
ゲスオ「ありゃあ処女だな」
友「そこじゃねーだろ。どんな感じの子?ってことだよ」
ゲスオ「まあちょっとツンツンしてるかな。そこもまた可愛げがあるけど」
友「狙っちゃおっかなー」
ゲスオ「お前には無理だよ」
友「はあ?なんでだよ!? 」
テンコ「━━━ちょっと」
友「……?」
ゲスオ「ん?俺?」
テンコ「……そう。あなたよ、ゲスが」
友「お、おお?」
ゲスオ「は……?」
テンコ「もしよろしければ、一緒に帰らない?」
ゲスオ「……」
友「お、おいおい」
ゲスオ「……あ、あぁ。もちろんだ」
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 02:23:25.69 ID:pd5bSAR+へえ
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 02:34:56.29 ID:sf2M6YQqチ、テンコの能力か?
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 02:37:18.11 ID:Ic59TOhmゲスオ「……いきなり二人で一緒なんて、もしかして俺のこと狙ってんの?」
テンコ「……」
ゲスオ(試してみっか)
ゲスオ「別に俺は付き合ってやってもいいけど?」
テンコ「あなた、どこか勘違いしてるわよ」
ゲスオ「なにが?」
テンコ「なんて言ったら良いのかしら」
ゲスオ「……」
テンコ「自分の任意の言葉を取り消せる能力?とでも言うのかしら 」
ゲスオ「!?」
テンコ「それ、あなただけが使える能力とでも思ってるの?」
ゲスオ「なんで……」
テンコ「私もびっくりしたけど、初対面からあんなセクハラ発言してくるものだから」
ゲスオ「……悪かった」
テンコ「悪かった、で済むと思う?ふざけないで。そのふにゃふにゃのちんこ踏んで潰してやろうかしら?」
ゲスオ「え?」
テンコ「ふふっ……」
ーーーーーーーーーー
グウゥウウウゥウン
ゲスオ「……悪かった」
テンコ「……」
ゲスオ「!?」
テンコ「そう。私は今何も言わなかった。でも、あなたの記憶には別の言葉を喋った私がいる」
ゲスオ「矛盾している……」
テンコ「それは、私が能力を使ったから」
ゲスオ「……まじかよ」
テンコ「さて、セクハラ男さん。あんなセクハラ発言しておいて、ただ悪かったじゃ済ませられないわ」
ゲスオ「……くそ。やらかした」
テンコ「忠告をひとつだけ」
ゲスオ「……なんだよ」
テンコ「むやみやたらにその能力を使わないことね」
ゲスオ「……なんで」
テンコ「後悔することになる」
ゲスオ「なんで」
テンコ「私から言えるのはそれだけよ。それじゃあね。セクハラ男さん」
ゲスオ「……」
ゲスオ「……なんなんだよ畜生」
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 02:39:22.34 ID:sf2M6YQqかっけえ
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 03:08:36.41 ID:Ic59TOhmあの女、なんだったんだ?
なぜ能力が効かない?
俺以外にも能力が使える奴がいた?
ゲスオ「くそ。ふざけんな」
ーーーーーーーーーー
ゲスオ「ただいま」
妹「お兄ちゃんお帰りー」
ゲスオ「あれ、母さんは?」
妹「お父さんの職場行ってるって置き手紙あったよ」
ゲスオ「そうか、じゃあ二人っきりなんだな」
妹「ん、そだね」
ゲスオ「じゃあ禁断の愛でも育むか?妹よ」
妹「はい……?」
ゲスオ「幸いお前は俺に似て美形だからな。エロ同人よろしくたっぷり犯してやろうひひひっ」
妹「ふえぇ……お兄ちゃんが変な人だよぅ……」
ーーーーーーーーーー
グウゥウウウゥウン
妹「お父さんの職場行ってるって置き手紙あったよ」
ゲスオ「ん、そうか」
妹「……」
ゲスオ「どうした?」
妹「え?いや……」
ゲスオ「……?」
『むやみやたらにその能力を使わないことね』
この言葉の意味を、俺はもっと重く理解しておくべきだった。
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 03:11:30.87 ID:xvgjouoz妹その気ありっぼいけどな
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 03:17:26.48 ID:Ic59TOhmそれでも俺はいつものように、能力を使ってストレスを発散していた。
ゲスオ「とっとと死ねよウジ虫が!」
友「は……?」
テンコが俺と同じ能力を持っている。
だからなんだ?俺には関係ない。
でも、少しずつ少しずつ、日常は変化していく。
俺はそれに気づくことができなかった。
モブ子「あ!ゲスオくーん!」
ゲスオ「は?話しかけんなブス」
モブ子「え、な、なに?」
ゲスオ「ブスのうえに察しも悪いとかもう蟻以下だぞブス。いや、蟻は働きものだがその肥えた腹は働いてすらない証拠だなとっとと死ね」
モブ子「ひどい……!」
ゲスオ「ふはっふはっふはははは!」
ーーーーーーーーーー
グウゥウウウゥウン
モブ子「あ!ゲスオくーん!」
ゲスオ「ん?なに?」
モブ子「え……」
ゲスオ「なに?どうした?」
モブ子「あ、いや。今なんか、ゲスオ君にすごいひどいこと言われたような気がして……」
ゲスオ「!?」
モブ子「気のせい……かな?」
ゲスオ「き、気のせいだろ。んで、どうしたの」
モブ子「えと……」
ゲスオ(能力が完全に発揮されていない……?)
ゲスオ(いやまさか、このブスの察しが良かっただけか……?)
モブ子「だから学級委員長が━━」
ゲスオ「良かったなモブ子。お前は蟻よりかはましみたいだ」
モブ子「え……?」
ゲスオ「あいや、なんでもないわ」
モブ子「……?」
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 03:30:28.37 ID:Ic59TOhm友「そろそろ彼女欲しいなー」
ゲスオ「なんだ唐突に」
友「どうすればできんのかなー彼女ー」
ゲスオ「知らねーよグズ。俺みたいな美形に産まれなかったことを恨めよ」
友「は?」
ゲスオ「だいたいお前はことあるごとに女女女。もう飽き飽きなんだよ糞野郎。どんだけ飢えてんだよ発情期ゴリラが」
友「……お前、それ言い過ぎだろ」
ゲスオ「言い過ぎ?は?事実を言ってるだけだろ?な?鏡を見ろよ不細工。どの面で彼女欲しーなんてぼやいてんだよあ?お前にできるんならミジンコにも出来るわ」
友「お前、ふざけんなよあ!?」
ゲスオ「そろそろか」
ーーーーーーーーーー
グウゥウウウゥウン
友「どうすればできんのかなー彼女ー」
ゲスオ「さぁなー」
友「……あ?」
ゲスオ「ん?」
友「お前今なんつったよ?」
ゲスオ「いや、さぁなーって」
友「いやその前……ん?後か……?」
ゲスオ「……?なにいってんだ?」
友「あぁいや……」
ゲスオ「おいおい、どうしたんだよ 」
友「……わりぃ、帰るわ」
ゲスオ「友……」
ゲスオ「……」
効果が薄れてきている……のか?
今までとは明らかに違う。
ゲスオ「……」
『むやみやたらにその能力を使わないことね』
ゲスオ「……くそっ」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 03:49:34.38 ID:tOL3oXom見てるから続きよろ
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 04:04:16.32 ID:Ic59TOhmゲスオ「うーし、終わったし、マックにでも寄って行こうぜー」
友「俺今日は帰るわ」
ゲスオ「……そうか」
テンコ「……」
ゲスオ「……マック、行く?」
テンコ「……はぁ」
ーーーーーーーーーー
ゲスオ「……」
テンコ「……」
ゲスオ「どうしよう」
テンコ「だから言ったのよ。むやみやたらに使うなって」
ゲスオ「……」
テンコ「効果が薄れてきている、でしょう?」
ゲスオ「おまっ、知ってたのかよ」
テンコ「まあね。あなたの自制心を信じて敢えて言わなかったけど」
ゲスオ「……どうしたらいい」
テンコ「さあね。まあ初対面であんなセクハラ発言をした男だもの。自業自得じゃない?」
ゲスオ「お前性格悪いな」
テンコ「ふふっ、あなたと同じくらいにはね」
ゲスオ「そりゃ最悪だ」
テンコ「このままだと取り返しがつかないわよ。友人らが抱いたあなたへの不信感は徐々に確かなものになりつつある」
ゲスオ「はー、こんな能力、なんで身についちまったんだろう」
テンコ「能力を恨んでも仕方ないわ。自分を恨みなさいよ」
ゲスオ「まあな」
テンコ「この能力は、使い方さえ間違えなければとても素敵なものになる」
ゲスオ「素敵なもの?なんだそりゃ」
テンコ「使い方、考え方がまだまだ幼稚。まあ、今のうちに友人との関係は改善しておいた方が良いわよ」
私のようになる前に。
ゲスオ「どうやって……」
テンコ「さぁ?それは自分で考えて」
ゲスオ「結局それかよ。あーあ、素直に謝るかって、素直に言っても信じてくれんのかなあ」
テンコ「……」
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 07:15:30.71 ID:5debAnu1良いこと言えば好感度あがりまくりですか
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 08:04:45.07 ID:sf2M6YQq気体
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 08:55:54.16 ID:b+LGg8q/たまには完結まで見たい
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 11:41:34.86 ID:0AWteWf3ゲスオ「お、おい友、ちょっといいか?」
友「……なんだよ」
ゲスオ「お前は俺に変なこと言われた記憶があるかも知れないが」
友「……」
ゲスオ「それは決して間違えじゃないんだよ。面と向かって言ってなくても間違いじゃない」
友「……」
モブ子「あれ?友くーん。はやくカラオケ行こうよー」
友「お、おう!今いく!」スタタ
ゲスオ「あっ、おーい……」
ゲスオ「まだ続きあんだけどなぁ。つーか、こっからが重要だってのによ。まじでモブ子蟻以下だわー」
テンコ「ふふっ。失敗ね」
ゲスオ「ちっ、見てたのかよ」
テンコ「なに?見ていちゃ駄目なの?」
ゲスオ「あぁ嫌だね」
テンコ「全く、じゃあまたひとつだけアドバイス。言い方が回りくどい」
ゲスオ「じゃあ、どんな言い方すればいいんだよ」
テンコ「それは自分で考え方なさい」
ゲスオ「はー、もう頼りになるんだかならないんだか分からないぞ」
テンコ「そう?でも私以外にあなたを理解出来る人間もいないと思うわよ」
ゲスオ「……え?そ、それってお前、俺のこと特別な」
テンコ「ッ///」
ーーーーーーーーーー
グウゥウウウゥウン
ゲスオ「はー、もう頼りになるんだかならないんだか分からないぞ」
テンコ「……」
ゲスオ「……!」
テンコ「別に、違うから!そういう意味じゃないから!」
ゲスオ「……お、おう」
テンコ「……私はずっと1人ぼっちだったから」
ゲスオ「え?」
テンコ「なんでもないわ。さ、帰りましょうか」
ゲスオ「……」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 11:52:24.40 ID:tHo01dB8かわいい
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 12:06:38.02 ID:0AWteWf3テンコ「ゲスオ君は兄弟とかいるの?」
ゲスオ「……何気に『ゲスオ君』って初めて呼んでくれたな」
テンコ「……そうだったかしら」
ゲスオ「どうせなら『ゲス』って呼んでくれよ」
テンコ「……わかったわ。じゃあ私のことは『ベッキー』と呼んで」
ゲスオ「それは、良いのか?色々。もう破談したらしいが」
ベッキー「いいのよ、今適当に思い付いただけだから」
ゲスオ「……そうか」
ーーーーーーーーーー
ゲスオ「ちなみに兄弟は、2つ下の妹が1人。ベッキーは?」
ベッキー「私は1人っ子。超が付くほどの箱入り娘よ」
ゲスオ「まぁ、っぽいよな。大事にされてそう感があるもんな 」
ベッキー「でもこう見えて経験人数は二桁にいってるわよ」
ゲスオ「は?まじで!?」
ベッキー「ふふっ。冗談にきまっているでしょ」
ゲスオ「だ、だよな」
ベッキー「……」
ゲスオ「最近さ、一緒に過ごす時間増えたよな」
ベッキー「なに?いきなり」
ゲスオ「いや、お前の知らなかった面をちょっとずつ知れて嬉しいなって」
ベッキー「……なっ///」
ゲスオ「てか結構普通に話せるのに、なんで友達作んないんだ?」
ベッキー「……」
ゲスオ「……」
ベッキー「私が転校してきた理由は、わかる?」
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 12:35:48.49 ID:b+LGg8q/ベッキーわろた
居たなそんな奴
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 12:41:43.54 ID:tHo01dB8ゲスとベッキーでワロタ
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 14:34:34.64 ID:BSwdUCoEサツリクルートの主人公と同じ能力
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 17:25:01.92 ID:+Loikm8Nなかなか面白いなぁ続きはよ
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/06(金) 21:29:00.20 ID:Y7g8NWhonextのSSスレは大抵未完成で終わる
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/07(土) 02:09:16.21 ID:ZiBQo1Nvこれ完結してくれなかったら>>1を探しだしてぶん殴る
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/08(日) 01:15:43.22 ID:CkASzM7Qまだか?
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/08(日) 12:16:43.10 ID:zhQU7ebGゲスオ「……転校してきた理由か」
ベッキー「そう。簡単に言うと、これからあなたが辿るであろう道の先に私は居た」
ゲスオ「俺と同じことを友達にしていたってことか」
ベッキー「そうね。家庭環境とか、校風とか、正直今のあなたよりストレスを抱えていたと思うわ」
ゲスオ「……」
ベッキー「本当にあなたと同じなのよ。私は能力が薄れてきているなんて、これっぽっちも気付かなかったけどね。ふと顔を上げると、私の周りには誰もいなかった」
ゲスオ「そうだったのか……」
ベッキー「それから私はイジメを受けたわ。きっとそれが、彼女らのストレスの捌け口だったのでしょうね」
ゲスオ「イジメ……?」
ベッキー「そう。だから私は転校してきたの。イジメなんて言葉で括られているけど、そんな生易しいものじゃなかったわ」
ゲスオ「……」
ベッキー「聞きたい?内容」
ゲスオ「いや、それ以上言わなくていいよ」
ベッキー「そう」
ゲスオ「根本的な部分では、俺もベッキーも一緒だな」
ベッキー「そうかしら。私はあなたほど人が良くない。この能力を使っているときは、私は一種の洗脳状態だったのよ。人を馬鹿にして、蔑んで、軽蔑することに快楽を覚えいた」
ゲスオ「それは俺も同じだよ。ベッキーは自分を人が良くないと言うが、じゃあどうして俺を助ける」
ベッキー「助ける?私は自分のために、あなたに助言を施しただけよ。また私みたいな人間が生まれるのを黙って見ていられなかった」
ゲスオ「だから、それがベッキーの人の良さだろう。本当に悪い奴なら助言すらしない。能力を持っていることすら、隠すはずだ」
ベッキー「……そうかしら」
ゲスオ「そうだよ」
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/08(日) 12:19:16.70 ID:k0akxaWz続いた
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/08(日) 12:23:02.70 ID:zhQU7ebGそれから俺は、ベッキーに協力してもらって、なんとか友と仲直りすることができた。
この能力は、次を最後にもう使わないつもりだ。
というより、これが本当の使い方だったんだと思う。
ゲスオ「……なあ」
ベッキー「なに?」
ゲスオ「いきなりこんなこと言うのも変な話だけどさ」
ベッキー「なによ……」
ゲスオ「━━━」
ベッキー「なっ///!?」
ーーーーーーーーーー
グウゥウウウゥウン
ベッキー「なによ……」
ゲスオ「別に?」
ベッキー「……!?」
ゲスオ「さ、帰ろうぜ」
ベッキー「……ずるいわよ」
ゲスオ「なんとなくわかったよ。これが素敵な使い方って奴だろ?」
ベッキー「そうね」
ゲスオ「……」
ベッキー「……私も、同じ気持ちだから」
ゲスオ「知ってる」
おわり
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/08(日) 12:26:11.74 ID:IttCTLU/死ねカス
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/08(日) 15:20:51.74 ID:k0akxaWzうむ
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/08(日) 15:32:56.27 ID:Tvtu8QMRいいな
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/08(日) 15:43:26.00 ID:HTHAbboJ乙
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/08(日) 21:22:15.73 ID:L9WYqubWおわっちゃったか…
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/09(月) 18:08:46.94 ID:OERvv6ov名前くらい適当でも良いから考えたら良いのに
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