ゲスオ「死んどけよクソ虫」 ID:zhQU7ebG

30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/08(日) 12:16:43.10 ID:zhQU7ebG

ゲスオ「……転校してきた理由か」

ベッキー「そう。簡単に言うと、これからあなたが辿るであろう道の先に私は居た」

ゲスオ「俺と同じことを友達にしていたってことか」

ベッキー「そうね。家庭環境とか、校風とか、正直今のあなたよりストレスを抱えていたと思うわ」

ゲスオ「……」

ベッキー「本当にあなたと同じなのよ。私は能力が薄れてきているなんて、これっぽっちも気付かなかったけどね。ふと顔を上げると、私の周りには誰もいなかった」

ゲスオ「そうだったのか……」

ベッキー「それから私はイジメを受けたわ。きっとそれが、彼女らのストレスの捌け口だったのでしょうね」

ゲスオ「イジメ……?」

ベッキー「そう。だから私は転校してきたの。イジメなんて言葉で括られているけど、そんな生易しいものじゃなかったわ」

ゲスオ「……」

ベッキー「聞きたい?内容」

ゲスオ「いや、それ以上言わなくていいよ」

ベッキー「そう」

ゲスオ「根本的な部分では、俺もベッキーも一緒だな」

ベッキー「そうかしら。私はあなたほど人が良くない。この能力を使っているときは、私は一種の洗脳状態だったのよ。人を馬鹿にして、蔑んで、軽蔑することに快楽を覚えいた」

ゲスオ「それは俺も同じだよ。ベッキーは自分を人が良くないと言うが、じゃあどうして俺を助ける」

ベッキー「助ける?私は自分のために、あなたに助言を施しただけよ。また私みたいな人間が生まれるのを黙って見ていられなかった」

ゲスオ「だから、それがベッキーの人の良さだろう。本当に悪い奴なら助言すらしない。能力を持っていることすら、隠すはずだ」

ベッキー「……そうかしら」

ゲスオ「そうだよ」

32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/08(日) 12:23:02.70 ID:zhQU7ebG

それから俺は、ベッキーに協力してもらって、なんとか友と仲直りすることができた。

この能力は、次を最後にもう使わないつもりだ。

というより、これが本当の使い方だったんだと思う。



ゲスオ「……なあ」

ベッキー「なに?」

ゲスオ「いきなりこんなこと言うのも変な話だけどさ」

ベッキー「なによ……」

ゲスオ「━━━」

ベッキー「なっ///!?」

ーーーーーーーーーー
グウゥウウウゥウン

ベッキー「なによ……」

ゲスオ「別に?」

ベッキー「……!?」

ゲスオ「さ、帰ろうぜ」

ベッキー「……ずるいわよ」

ゲスオ「なんとなくわかったよ。これが素敵な使い方って奴だろ?」

ベッキー「そうね」

ゲスオ「……」

ベッキー「……私も、同じ気持ちだから」

ゲスオ「知ってる」



おわり


このIDをNGリストに追加する

今後このIDの書き込みやスレッドを表示したくない場合、以下のボタンをクリックしてください。
NGリストに追加

このスレッドは過去ログです。