もう癖みたいなもんだよなあ
悪いが少しだけ付き合ってくれ
>>3
>>4
>>5
もう癖みたいなもんだよなあ
悪いが少しだけ付き合ってくれ
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>>5
加藤鷹
つぼみ
野獣先輩
細菌
期待しとくぜ
おっさん「……」シコシコシコシコ
『ぁぁあんっ!イッイクウウウウウッ!!!』ビクンビクン
おっさん「……」シコシコシ…
『なんかくりュう!!来ちゃうよぉおおおっっ!!』
おっさん「……」シコ…
おっさん「……抜けねぇ」
おっさん「あのさ、ひとつ言わせてもらうけどさ、実際のセックスで『イクイクイクぅ!』とか『くりゅううう! 』とか言わんからね」シコシコ
『うぉおおおおんっ!でりゅうううっ!』ビチャビチャァ
おっさん「はぁ……だいたい過剰すぎるんだよな、演技が。本当に素人かよコイツ」シコシコシコシコ
おっさん「……」シコシコシ
おっさん「やっぱ駄目だな」カチッ
おっさん「なんかこう、刺激的なやつは……っと」カチカチ
『真夏の夜のつぼみ ~今夜彼女という花が咲く~』
おっさん「おっ、良さそう。つぼみちゃんか。好きなんだよなあ。音市美音ちゃんの次に好き」カチッ
『再生しますか?』
『→YES』カチッ
『真夏の夜のつぼみ ~今夜彼女という花が咲く~』
『この作品をただのAVと見るか、ふたりの男女の愛の物語と見るか、それはあなた次第です』
おっさん「そんな御託は良いからさっさとみせい」カチッ
つぼみ『こ、ここ舐めれば……』
田所『オッス!お願いしま~す』
つぼみ『んっ……はっ……』ペロッ
田所『んっ、ンゥゥ~↑、いいゾ~』
つぼみ『ぇ……へ……』ペロッペロッ
田所『うぅぅ、んぅ……もっと舌使ってホラァ……』
つぼみ『こ、こうで……すか』レロレロレロ
田所『オォンっ!アォォン!』
おっさん「待てよ……こういうシーンじゃないな……つかこの男優うるせぇ」シコッシコッ
カチカチッ
つぼみ『あっあっ……あぁぁ……』
田所『ぅっうううっんっ』パンパン
つぼみ『あっちょっ……ぁぁ!』
田所『うっん!見とけよ見とけよ~』パンパン
つぼみ『いっ……いぃぃ……っ!』
おっさん「お、いい感じに……」シコッシコッシコッシコッ
つぼみ『あっっぁああ、イクゥ……!』
田所『ヌッ!ヌッ!ヌッ!ヌッ!』パンパンパンパン
つぼみ『い、イクッぅぅ……待って、待って……ぅうううっ!』
田所『アーイキソ!アーイキソ!アーイキソ!アーイキソ……!』パンパンパンパン
つぼみ『あぁぁぁぁぁっ!!』
田所『うっ……ンアアッー!』ドピュドピュッ
つぼみ『うはぁ……はぁはぁ……』
おっさん「俺も……出るっ!!」ドピュッ
田所『ハァハァ……』
つぼみ『ハァハァ……』
おっさん「あぁ~やっとイケた……」ティッシュフキフキ
カチッ
おっさん「ん……でもここまでで25分か。全部で2時間弱……結構長いんだな」カチッ
『こうして撮影を終えた田所とつぼみだったが、』
おっさん「ん?」
『この撮影が人類を脅かすものになろうとは、誰しも予想だにしなかった』
おっさん「お、なんかいきなり始まったゾ」
━━━都内某所━━━
プロデューサー「え、それまじ?」
野獣先輩「みたいっスよ」
プロデューサー「なんでだろうなあ……」
ここ最近、相次ぐ不信死。
それも、ゲイ向けアダルトビデオ出演者と、それに近い人物。
プロデューサー「更に言うと……」
野獣先輩「昨今、俺と共演した人ばかりっス」
プロデューサー「田所、なんか移されたんじゃないの?だとしたらうわぁ最悪だよ倒産だよ~」
野獣先輩「と思って精密検査したンですケド、異常なしっス……」
プロデューサー「まじかぁ。なんなんだよ一体」
━━━AV事務所━━━
つぼみ「なんでだろう……」
プロデューサー「精密検査、受けたのよね……」
つぼみもまた、同じ事件に直面していた。
つぼみと共演した男優の相次ぐ死と、その男優と共演した別のアダルトモデルの死。
つぼみ「も、もちろん受けましたっ!本当に特に異常はなくて……」
プロデューサー「でも、あなたが関与している可能性が高いと思うの。一度、うちの事務所の皆も含めてもう一度精密検査してみましょう」
つぼみ「……はい」
おっさん「え、なにこれ……。映画じゃん……」
この件が発覚して間もなく、警察が動き出した。
野獣先輩こと田所、つぼみの両名はこの事件の重要参考人として尋問を受けることになる。
━━━尋問室1━━━
つぼみ「だから、本当になにもわからないんですって……!」
ポリ「そうだよねぇ。プロデューサーさんからもらった精密検査の報告書も特に異常なしだしねぇ」
つぼみ「はやくおうちに帰りたい……」
ポリ「そうもいかないんだよ、残念ながらさ。死んだ人たちは皆君と、田所っていうゲイ男優に関わっている」
つぼみ「そんなこと言われても……」
ポリ「まあわかるよ?仕事柄辛いことも多いだろう。私も何度かお世話になったよ……」
つぼみ「……気持ち悪い」
ポリ「ほら、アソコになんか仕込んでたんじゃないの?これは尋問だからさ。おじさんは調べる義務があるわけで」
つぼみ「やっやめてっ!触らないで!」
『ポリさーん。ここAVスタジオじゃないっすよー』
ポリ「ちっ、いちいち監視しやがって。ほっとけって言ったろ」
つぼみ「……何も知らないですってば」
ポリ「んー、とりあえず本当に検査結果は異常なしなんだよなあ。わからんなあ」
━━━尋問室2━━━
野獣先輩「……」
コップ「すいません、あの、質問にお答えいただけますか」
野獣先輩 (……言葉責めかな?)
コップ「あちらと同様、検査結果に異常はありません。ですけど、あなた方が何らかの形で関わっている可能性が高い」
野獣先輩 (ん~弱いなあ。新人さんかなあ)
コップ「知っていること、言っていただけませんかね……」
野獣先輩「……弱い」
コップ「え?」
野獣先輩「……なにも知らないっスよ」
コップ「はぁ……」
休憩
>つぼみ「……気持ち悪い」
ここでちょっと興奮した
ちょっとだけな
起きたら一括で読むから頑張ってくれ
nextにはホモが多すぎる
いつまで休憩してんださっさと書け
せっかちさんが多いなぁ
尋問は陽が落ちてもなお続いていた。
両者とも知らない、分からないの一点張り(と言うより本当に何も知らないのだ)で、捜査は思うように進まなかった。
ポリ「まあとりあえず今晩は留置場で寝てもらうことになるからさ。そうなる前にゲロって欲しかったけど」
つぼみ「……」
両者とも、しつこい取り調べに疲れ果てていた。
コップ「そういうことなんで、明日こそは頼みますよ本当」
野獣先輩「……」
コップ「……」
野獣先輩(1人で寝るのか……)
野獣先輩「一緒に、どう?」
コップ「はぁ?」
そうして、夜は更ける。
ーーーーーーーーーー
つぼみ「ん……」パチッ
人生で初めて留置場で寝た。
つぼみ「……ふぁ~」
別に目覚めは悪くなかった。
つぼみ「今、何時だろう。お腹すいたなぁ」
携帯、財布、その他もろもろは警察に預けてしまった。
つぼみ「……」
嫌に、静かな朝だ。
コツ、コツコツ、コツ、
つぼみ「……?」
不揃いな足音が響く。当直さんも寝ぼけているのだろうか。
つぼみ「……」
コツコツ、コツ、
徐々に近付いてくる。
……何かおかしい。
コツコツコツ、コツ、
足音の正体。その姿が見える。
ポリ「……」
ずっと取り調べを受け持っていた警官……だが、なんだろうこの違和感は。
つぼみ「あ、あの……」
ポリ「……ぅぅう"」
つぼみ「……は、はやく開けてくれませんか?」
ポリ「……ぁあ"あ"ア"」
何だろう、あまりにも様子がおかしい。
つぼみ「あ、あの大丈夫━━━」
ポリ「ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!」
まさかの急展開
つぼみ「うぎゃあああああああっ!!」
ガシャンッ
獲物を捉えるライオンのような勢いで、鉄格子に飛び付くポリ。
ポリ「ウァアアアアア……」
その姿はまるで、
つぼみ「ゾ、ゾンビ……」
取り調べ中、ずっといやらしい視線を送っていた目は真っ赤に充血し、焦点が合っていない。
争ったのか、もしくは無意識に傷付いたものなのか、爪は剥がれところどころに裂傷が見られた。
ポリ「ウ"ァ"ア"ア"ア"ア"ア!!」
ガシャガシャガシャンッ!
つぼみ「……!」
とりあえず、この鉄格子の中は安全だが……
ガシャガシャ!
いや駄目だ。ずっとこのままなわけにもいかない。
どうする、どうする……!
つぼみ「誰か……」
「お尻ががら空きなんだよなあ」
ガンッ!
ポリ「ウ"ォァァ……」
出来れば聞きたくない鈍い音が鳴ったと同時に、警察はずるずると倒れた。
野獣先輩「だ、大丈夫かな」
つぼみ「田所さん……」
野獣先輩「お話はまた今度だゾ。今はとにかく逃げないと」
ガシャ
田所が鉄格子の鍵を外す。
つぼみ「あの……」
野獣先輩「わかる、わかるけど早くイクよ。ホラホラホラ」
つぼみ「外は安全なんですか……?」
野獣先輩「シランヨ……(小声)」
つぼみ(頼りになるんだかならないんだか分からない)
野獣先輩「とりあえず外に出れば何かわかるはず」
つぼみ「……ですね」
ーーーーーーーーーー
外までは案外簡単に行けた。
と言うより、あの警察以外この留置場には居なかったようだ。
つぼみ「外……」
野獣先輩「……」
「おい、おい!早くこっち来い!」
目の前に停まるワゴン車から手を振る男。
つぼみ「ひっ」
野獣先輩「ん……?」
プロデューサー「早く!早く!」
つぼみ「まだゾンビじゃない……」
野獣先輩「これもうわかんねぇな」
つぼみ「とりあえず行きましょう」
野獣先輩「仕方ねぇな(歓喜)」
ーーーーーーーーーー
そのワゴン車にはつぼみの所属事務所の女性プロデューサー(以下女)も同乗していた。
だが二人とも、奇妙なものを装着している。
女「つぼみ!無事でよかったわ」
つぼみ「な、なんとか……。というよりそれなんですか?」
女「ガスマスクよ」
つぼみ「……なぜ?」
プロデューサー「それはこれから行く場所にいる人が説明してくれる」
野獣先輩「オッス」
つぼみ「どこに向かってるんです?」
プロデューサー「田所ならよく知ってる先生のところだよ」
野獣先輩「はい?」
プロデューサー「ほらあの、"梅毒先生"」
野獣先輩「あー……」
つぼみ「"梅毒先生"?最悪のネーミングセンス」
プロデューサー「まあ、結構変な人だから気を付けてね」
つぼみ「……」
大作の予感
プロデューサー「先生ー。連れてきましたー」
ワゴン車が停まったのは、住宅街に佇む小さな個人病院の前だった。
プロデューサー「まあいいや、入っちゃおう」
ガラガラガラ
野獣先輩「……」
つぼみ「……」
女「お邪魔します」
ーーーーーーーーーー
プロデューサー「先生ー?」
「あーこっちこっち」
プロデューサー「お邪魔します」
野獣先輩「……オッス」
つぼみ「……お邪魔します」
女「……」
梅毒「やあおはよう」
梅毒先生。彼もまたガスマスクで顔が覆われているが、その風貌はホームレス、それとも何日も帰っていない科学者だろうか。
医者には見えない。とにかく小汚ない印象を受けた。
梅毒「まあ座って座って。あ、そのへんにあるパンとか食っていいからね」
野獣先輩「あざす」
つぼみ「ありがとうこざいます。頂きます!」
梅毒「つぼみちゃんリアルで見るとかわいいね~」
つぼみ「……」
プロデューサー「早く話を進めて」
梅毒「んだね。じゃ、まずは事の始まりから」
ーーーーーーーーーー
要約すると、
つぼみと野獣先輩の撮影で、お互いの体液が混ざりあい、どういうわけか謎の細菌が生まれた。
梅毒「僕は『特殊型偏性細胞内寄生体(とくしゅがたへんせいさいぼうないきせいたい)』と呼んでいるけどね。長いし略して『変態』でいいか」
そいつは簡単に言うと微生物。
しかしその微生物は自身じゃ増殖することができず、別の生物の細胞に寄生して自身を増殖させる。
つぼみと野獣先輩の中で生まれたこの微生物は、二人に感染することはなく、二人を媒介して接触感染、唾液感染し、少しずつ拡大していった。
梅毒「こいつの厄介なところは今のところ致死性が100%。そして寄生先が人間の脳内、大脳辺緑系という主に快楽を感じる部位だということ」
梅毒「更に言うと、この『変態』は学習能力が高すぎる。ここ最近で感染者がグッと増えてね」
接触感染と唾液感染だけじゃ感染効率が悪いと思ったのか、空気感染、経口感染にまで適応した。
そして、
梅毒「ワクチンの開発目処が全く立っていないこと」
つぼみ「……ど、どうするんです?」
梅毒「今必死に開発中だよ」
野獣先輩「……」
梅毒「感染体は知っての通り、いわゆるゾンビとなる。が、ゲームや映画と異なる点は別に腹が減っているわけじゃないってこと」
女「どういうことです?」
梅毒「快楽を求めてさ迷っているのさ。性的快楽をね。つまり、襲われたら犯されるってこと」
つぼみ「最悪ですね……」
女「そこまで最悪な細菌なら、もっと大きな施設でワクチンを開発するべきでは?」
梅毒「そうしたいけど、そうもいかないだろう。それはこの二人をその大病院の大先生にお預けするってことだろ?」
女「まあ……」
つぼみ「……」
野獣先輩「……」
梅毒「そうしたら彼らは隔離されて実験動物となるだろう。『変態』の性質上モルモットでの実験は難しいだろうからね」
梅毒「知らない人間に好き勝手体にメスを入れられるのは嫌だろう?」
つぼみ「嫌です……」
野獣先輩「クゥーン(仔犬)」
梅毒「それに更に最悪なのは、時間がないってこと。ほら、僕の股間が」
ビンビンビンビン!
梅毒「今にもはち切れそうだろ?」
つぼみ「……」
女「そんなもの見せるな……」
梅毒「僕だって好きでなってるわけじゃ、あいや、つぼみちゃんは魅力的だよ?でもそういうことじゃなくて」
野獣先輩「……既に感染しているんスか?」
梅毒「そう、僕だけじゃなく彼も」
プロデューサー「……」ビンビンッ!
梅毒「これは『変態』が大脳辺緑系に異常作用を起こしている証拠だ。唯一の救いは増殖速度が比較的遅いこと」
梅毒「女さんも自分の体の異変に気付いてる?」
女「……まぁ」
梅毒「僕らの猶予は、持って3日ってところだろうね」
つぼみ「たった3日ですか!?」
梅毒「違う。3日もあるんだよ。だから、その間になんとしてもワクチンを完成させる」
女「3日で本当に出来るの……」
梅毒「そのために二人を連れてきてもらったんだ。これから二人には悪いが付き合ってもらう」
つぼみ「……」
野獣先輩「オッス」
梅毒「ちょっと痛いこともあるかもしれんが、まあ人類のために我慢してくれ」
ワクチン開発は寝ずに行われた。
プロデューサーさんと女さんも精力的に雑用をしてくれた。
しかし、二日目の夜━━
プロデューサー「ウァアアアアア……」
野獣先輩「プロデューサー!?」
つぼみ「……」
女「……ぁあ」
梅毒「くそっ!」
プロデューサーがゾンビとなった。
梅毒「ごめん、プロデューサー君」
ガスッ!
プロデューサー「ァァア……」
そしてその八時間後━━
女「アァアアアア……」
つぼみ「……女さん」グスッ
野獣先輩「……」
梅毒「……」
ドガッ!
梅毒は女だったものに無言で角材を叩き付けた。
梅毒「……時間が、ない」
つぼみ「……」
野獣先輩「……」
二人はなんとなく、最初から分かっていた。
無理だったんだ。
最初から、無理だったんだって。
ーーーーーーーーーー
間もなく、梅毒先生もゾンビとなった。
つぼみ「……」
野獣先輩「……」
床に伏した梅毒先生だったそれをただ見つめていた。
つぼみ「……どうしたら、」
野獣先輩(男を殴るのは趣味じゃないなあ)
ワクチン開発は失敗に終わった。
プロデューサー、女、梅毒先生。三人の遺体を丁重に葬り、二人はベランダに出た。
外はいつか映画で見たようなゾンビの集団が、何かを求めてさ迷っていた。
つぼみ「……」
野獣先輩(もっとちゃんとバイオハザードやっときゃよかったぜ)
つぼみ「このまま飛び降りるのもありですよね」
野獣先輩「え?(難聴)」
つぼみ「……こんな世界、きっと嘘なんだって。きっと飛び降りて落ちる瞬間、夢から醒めるんだと思います」
野獣先輩「……」
つぼみ「私、もう疲れた」
野獣先輩「待てよ」
つぼみ「……」
野獣先輩「俺を置いてイクの?」
つぼみ「じゃあ一緒に飛び降りましょうよ」
野獣先輩「う~ん。でもさ、その前にちょっちやっときたいことがあんのよね」
つぼみ「……」
野獣先輩「ほら、女さんが言ってたでしょ?俺たちを大きな病院に預ければなんとかなるかもって」
つぼみ「……はい」
野獣先輩「それに、たぶんワクチンは俺たちがいないと作れない」
つぼみ「……」
野獣先輩「デスクにあった地図を見るに、あの大きなビル見えるだろ?あそこがこの辺りで一番大きな病院だと思う」
つぼみ「あそこに行くんですか」
野獣先輩「他に思い浮かばないしなァ」
つぼみ「……わかりました」
野獣先輩「大丈夫だよ。俺巷じゃ野獣先輩って呼ばれてるから。なんでそう呼ばれてるかわかる?」
つぼみ「なんでですか?」
野獣先輩「野獣並みに強いからだよ」
つぼみ「……こんな状況で。笑えない」
野獣先輩「あ、ちょった笑ったねFoo↑↑」
つぼみ「……」
野獣先輩「……」
つぼみ「行きましょうか」
野獣先輩「ぶっちっぱっ!」
見てるぞ
ガラガラガラ
野獣先輩「……」
つぼみ「……」
野獣先輩「車だと目立つかな……」
つぼみ「そうですね……隠れながら行きましょう」
野獣先輩「……」
つぼみ「……」
大通りを突っ切れば一番早く病院に着くのだが、いかんせんゾンビが多すぎる。
裏通りを使って遠回りで病院を目指す。
野獣先輩「いつ襲ってくるかわからないから、警戒してね……」
つぼみ「はい……」
野獣先輩「……」
裏通りにもゾンビがいないわけではない。
一対一ならまだ勝ち目はあるが複数となると、分が悪い。
ゾンビの集団を見つける度に迂回するし、少しずつ病院に近付くことにした。
ーーーーーーーーーー
つぼみ「……結構歩きましたね」
野獣先輩「あと……って全然近付いてないよ」
つぼみ「……はぁ」
野獣先輩「……」
ワクチン開発からほぼ休みなく動いている二人の疲労は、限界に近付いていた。
疲労感から二人の注意は徐々に散漫になる。
野獣先輩「……」
つぼみ「……」
カランカランカランッ!
つぼみ「っ!」
ふと気を緩めた瞬間だった。
つぼみはその手に握っていたはずの鉄パイプが地面に落ちる音で我に帰った。
野獣先輩「まずい……」
つぼみ「……!」
裏通り、路地となっているここは丁度一本道だ。
先の音に釣られたゾンビたちが、野獣先輩側から三人、つぼみ側から二人迫り来る。
ゾンビ「「"ウ"オ"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!」」
野獣先輩ってあのホモの奴かおもしろいや