安価でSS #27

27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2016/05/09(月) 05:29:09.78 ID:OuNGuWCd

ガラガラガラ

野獣先輩「……」

つぼみ「……」

野獣先輩「車だと目立つかな……」

つぼみ「そうですね……隠れながら行きましょう」

野獣先輩「……」

つぼみ「……」

大通りを突っ切れば一番早く病院に着くのだが、いかんせんゾンビが多すぎる。

裏通りを使って遠回りで病院を目指す。

野獣先輩「いつ襲ってくるかわからないから、警戒してね……」

つぼみ「はい……」

野獣先輩「……」


裏通りにもゾンビがいないわけではない。

一対一ならまだ勝ち目はあるが複数となると、分が悪い。

ゾンビの集団を見つける度に迂回するし、少しずつ病院に近付くことにした。

ーーーーーーーーーー

つぼみ「……結構歩きましたね」

野獣先輩「あと……って全然近付いてないよ」

つぼみ「……はぁ」

野獣先輩「……」

ワクチン開発からほぼ休みなく動いている二人の疲労は、限界に近付いていた。

疲労感から二人の注意は徐々に散漫になる。

野獣先輩「……」

つぼみ「……」

カランカランカランッ!

つぼみ「っ!」

ふと気を緩めた瞬間だった。

つぼみはその手に握っていたはずの鉄パイプが地面に落ちる音で我に帰った。

野獣先輩「まずい……」

つぼみ「……!」

裏通り、路地となっているここは丁度一本道だ。

先の音に釣られたゾンビたちが、野獣先輩側から三人、つぼみ側から二人迫り来る。

ゾンビ「「"ウ"オ"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!」」

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