つぼみ「うぎゃあああああああっ!!」
ガシャンッ
獲物を捉えるライオンのような勢いで、鉄格子に飛び付くポリ。
ポリ「ウァアアアアア……」
その姿はまるで、
つぼみ「ゾ、ゾンビ……」
取り調べ中、ずっといやらしい視線を送っていた目は真っ赤に充血し、焦点が合っていない。
争ったのか、もしくは無意識に傷付いたものなのか、爪は剥がれところどころに裂傷が見られた。
ポリ「ウ"ァ"ア"ア"ア"ア"ア!!」
ガシャガシャガシャンッ!
つぼみ「……!」
とりあえず、この鉄格子の中は安全だが……
ガシャガシャ!
いや駄目だ。ずっとこのままなわけにもいかない。
どうする、どうする……!
つぼみ「誰か……」
「お尻ががら空きなんだよなあ」
ガンッ!
ポリ「ウ"ォァァ……」
出来れば聞きたくない鈍い音が鳴ったと同時に、警察はずるずると倒れた。
野獣先輩「だ、大丈夫かな」
つぼみ「田所さん……」
野獣先輩「お話はまた今度だゾ。今はとにかく逃げないと」
ガシャ
田所が鉄格子の鍵を外す。
つぼみ「あの……」
野獣先輩「わかる、わかるけど早くイクよ。ホラホラホラ」