安価でSS書くわ ID:IZTVUqna

132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/05(木) 01:17:15.50 ID:IZTVUqna

よっしゃいい感じに賢者モード
>>135
>>137
>>139

140以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/05(木) 02:22:52.35 ID:IZTVUqna

JK「私は華の女子高生!好きなことは、おいしいものをいっぱい食べることなのっ!」

JK「恋愛?そんなものには興味はないわっ!だって私を落とせるくらいのいい男なんてそうそういないものっ」

JK「今日も私は、おいしいものを探す旅をするのですっ!」

JK「おっちゃん、たこ焼き8コ入りひとつ」

おっちゃん「おー、た子ちゃん久しぶりだねぇ。最近見なかったけど、もしかして男でもできたかい?ヒヒッ」

た子「うるせーんだよさっさと寄越せや」

おっちゃん「へいお待ちっ!」

た子「おせーんだよ。二度とこねーからな」

ーーーーーーーーーーーー

た子「わーっ!本当おいしそうだわー!匂いもサイコーっ!」

た子「それじゃあ早速……いっただきま━━」

たこ焼き「あっちょっと痛い痛い」

た子「えっ……!?」

たこ焼き「まじでまじで。離して離して」

た子「うそ……!たこ焼きが喋った……!?」ポトッ

たこ焼き「あ痛いっ!バカ野郎!いきなり落とすんじゃねーよ」

た子「あなたは……」

たこ焼き「俺はな、たこ焼きの精だ。人格を8つに分裂させて、それぞれのたこ焼きに乗り移ってる」

た子「へ、へぇ……」

たこ焼き「あっわかるよ。言いたいことわかるよ?俺だってな、別に好き好んでやってるわけじゃねーんだ」

た子「……」

たこ焼き「だけどな、俺にはひとつ課せられた使命があってな。単刀直入に言うけど、お前モテないだろ?」

た子「そっそんなことない……」

たこ焼き「いやモテないね。お前彼氏いたことないもんね。んでな、俺はその理由を見いだした」

た子「なによそれ……」

たこ焼き「貧乳だってことだ。たぶんその乳に喪女エナジーが凝縮されて、お前の全体像が『まぁまぁブス』程度に落ち込んでるわけだ」

た子「誰がブスじゃ」

たこ焼き「んで話は回帰するけども、課せられた使命ってのはな」

お前を、超乳にすることだ

143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/05(木) 02:38:33.23 ID:IZTVUqna

た子「いやいや無理に決まってるでしょ……まず方法がないし」

たこ焼き「無理じゃないね。俺が無意味にたこ焼きに乗り移ったと思ってんのか?」

たこ焼き「お前が俺をひとつ食う毎に、お前のバストサイズは10cm大きくなる」

た子「あほくさ……このまま捨ててやろうかな……」

たこ焼き「そんなこと言う前に、まずひとつ食ってみろよ。すぐわかるから」

た子「まぁ折角買ったわけだし……。べ、別にあんたのために食べてあげる訳じゃないんだからねっ!」

たこ焼き「あっ、そ、そこ摘まんじゃ……」

た子「そんじゃ……あむっ。モグモグ」

たこ焼き「ウオアアアアアア痛い痛い痛いいいいああああ!!!咀嚼ゥゥウ!!俺の全身が、あっあっ、ギャアアアアアアアッ!!」

た子「……ゴクッ」

キュイイイインッ!

た子「うそ……!?ほ、本当に……!?」

たこ焼き「な?言った通りだろ?これで信じてくるな?」

た子「う、うん……」

たこ焼き「鏡出して、自分の顔みてみ?」

た子「えっ……?ゴソゴソ」

た子「うっそまじで!?おでこのニキビと、ちょっと深めのホウレイ線が……消えてる……!?」

た子「心なしかいつもよりちょっとかわいく見えるし……!」

147以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/05(木) 03:09:55.41 ID:IZTVUqna

た子「もっと食べて━━」

たこ焼き「駄目だ」

た子「どうしてっ!?」

たこ焼き「そんな一気に変わってみろ。誰もお前がお前だとわからなくなるだろうが」

た子「それは確かにそうだけど……」

たこ焼き「目安としちゃ、一日一個。それ以上は危険だな」

た子「うーん……」

たこ焼き「安心しな、8日後のお前を今のお前より確実にイイモノにしてやるから」

た子「わ、わかった……」

ーーーーーーーーーーーー

それから、私の日々は一転した

学校に行けば「ブスッ!」「デブッ!」「豚の餌ッ!!」「てめーの席、ねぇから」

などど罵られ続けた毎日はどこかへ去り

アイツと出会って5日が経った頃には

「君かわいいね、転校生?」「このあとカラオケいかない?」「一発五万でどう?」

とナンパをされるほどになった

ーーーーーーーーーーーー

た子「いやぁ、毎日が天国だわぁ。リア充ってこういうことだったのね」

たこ焼き「おいおい、こうなったのは全部俺のおかげだぜ?」

た子「本当に、あんたには感謝してる。私の人生を変えてくれた」

たこ焼き「まぁ当然だな。それが俺に課せられた使命だからな」

た子「うーんでもね、一つだけ悲しいなって……」

たこ焼き「なにが」

た子「3日後には、あんたとお別れしなくちゃいけないこと」

たこ焼き「……しょうがねーだろ。お前を超乳にするために、俺は産まれてきた」

たこ焼き「その役目を果たすこ……」

た子「?……どうしたの?」

たこ焼き「い、いや……なんでもない」

た子「……?ま、とにかくありがとね、たこ焼き!」

たこ焼き「お、おうよ……」

149以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/05(木) 03:22:15.05 ID:IZTVUqna

6日目

た子「ふぁ~あ、おはよー。だいぶ乳大きくなってきたから、ちょっと寝苦しかったなぁ」

た子「あれ?……おーいたこ焼き、おはよー」

たこ焼き「……」

た子「たこ焼き……?ねぇ、ちょっと、どうしたの?」

たこ焼き「……あっ、あぁ、どうした?」

た子「いやどうしたって。あんたこそどうしたの?」

たこ焼き「いや、なんでもねえよ……」

た子「なんでもなくないよ……。なんか
いつもより反応鈍いし……」

たこ焼き「すまん……。ちょっとな……」

た子「なに?言って」

たこ焼き「いや……」

た子「焦らさないで!言いなさい!」

たこ焼き「……俺、腐ってきたかもしれん」

た子「……!?そんな……!?」

たこ焼き「昨日からどこか調子が悪かったんだ。俺を触ってみ」

た子「ぶ、ぶにゅぶにゅしてる……」

たこ焼き「あぁ……なんか意識もはっきりしないんだ……。これはちょっと、まずいかもなぁ」

た子「いっ、今すぐ病院に……!」

たこ焼き「やめろ……」

た子「なんでっ!?」

たこ焼き「たこ焼きを診てくれる医者なんているはずないだろ」

た子「じゃあどうすれば……」

たこ焼き「ま、まずは今日の分を食え……話はそれからだ」

た子「わかった……ムシャムシャ」

たこ焼き「ウギャアアアアアアアいだいよおおおおおお!!咀嚼つううう!!!っママァァァァアアア!!!んふうっつうううう」

た子「うっ……おえっ……」

たこ焼き「おっおい!?」

た子「だ、大丈夫……!確かにちょっと腐ってきてる……」

151以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/05(木) 03:41:30.90 ID:IZTVUqna

たこ焼き「やっぱりか……」

ギュッギュイイイイインッ

た子「えっ……!?」

た子「胸が……小さくなって……!鏡ッ!!」

た子「やだ……ちょっと不細工になってる……」

たこ焼き「……すまん」

た子「どういうことっ!?なんで……なんで私の姿が少し元に戻って……!?」

たこ焼き「……俺のせいだ」

た子「……!」

たこ焼き「俺が腐ってるから、効能も腐ってきたんだ……」

た子「そんなッ!?私はあんたを信じてた!信じてたのに……!」

た子「こんなのって……ひどいッ!!」ダッ

たこ焼き「た子ッ!」

ドアバタン

たこ焼き「た子……」

ーーーーーーーーーーーー

た子(ひどい……!せっかくスーパーモデル並の顔とスタイルになったのに……!)

た子(リア充ライフを満喫できてるのに……!)

た子(前の私になんて、戻りたくないッ!!)

た子「そ、そうだ、もう何もかも忘れよう……!もうアイツの顔なんて見たくもないっ!」

PRRRRRR

た子「あっもしもしィ?うんアタシアタシぃー!ねぇ今日からちょっと泊めてくんない?うん、うん、あーそうだねぇ、1回2万ならいーよぉ」

た子「うんわかったぁ、じゃあ今から行くねー」

た子「これで……アイツのことを忘れられる……」

ーーーーーーーーーーーー

たこ焼き「……」

『私はあんたを信じてたッ!!』

たこ焼き「……」

『こんなのって……ひどいッ!!』

たこ焼き「……すまない」

たこ焼き「俺も知っていれば、こんなことにはならなかった……う、ガハッ!」ベチョッ

たこ焼き「……た、たこが出てきやがった……」

たこ焼き「こりゃいよいよ、俺も寿命かもなぁ……」

『本当に、あんたには感謝してる。私の人生を変えてくれた……』

たこ焼き「……俺の意識が完全に途絶える前に」

もう一度その顔、見たかったなぁ……

152以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/05(木) 04:01:12.60 ID:IZTVUqna

た子「あぁんっイッちゃううううッ~!」

男「で、出るッ!」ドピュ

た子「ハァハァ……」

男「あぁー。気持ち良かった」

た子「……」

『おいおい、こうなったのは全部俺のおかげだぜ?』

た子(あの得意げなソースのテカり……)

た子(やっやだ……なんで私アイツのことなんか……。忘れようって決めたのに)

男「ねぇ、た子ちゃん?ちょっと思ったんだけどさ」

た子「えっ、な、なに!?」

男「おっぱいちっちゃくなった?」

男「しかもなんか顔つきも……。もしかして、失恋でもしちゃったわけ?ケラケラ」

た子「そっそんなことあるわけない……」

男「そっかあ……前はもっと迫力あったと思うんだけど」

た子「別に……あんたの勘違いでしょ……」

男「うーん、そうかなぁ……」

男「まぁこんなことやっていて何様だって感じなんだけど。好きな人いるなら、でぎるだけ側にいたほうが幸せだよ」

た子「……!?」

男「『好き』や『嫌い』なんて、若いうちにしか経験できないし」

男「俺みたいな男の側にいるより……もっと近くに」

た子「あーもううるさい!」

た子「あんた本当に何様なの!?ただのセフレのくせに……別に他の男の場所に行ったっていいんだから!」

男「……」

た子「……」

た子「帰る」

男「……そっか」

ドアバタン

男「あーあ、惜しいことしとしたわぁ」

男「まぁ悩むだけ悩んだらいい。まだ若いんだから。がんばれ、た子ちゃん」

154以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/05(木) 04:20:50.90 ID:IZTVUqna

た子「なんなのなんなの……!どいつもこいつも……」

た子「あー、本当に気分悪い!」

た子「……」

た子「別に……」

た子「……ちょっと見に行くだけ。心配なんてしてない」

た子「そう見に行くだけ。ってか腐ってるなら捨てないと」

た子「うん、部屋を掃除しに帰るだけ!……それだけなんだから」

ーーーーーーーーーーーー

た子「……ただいま」

シーン

た子「……」

た子「最悪……」

た子「なんか臭うし…… 。はやく処理しちゃお」ガサガサ

たこ焼き「……ヨォ」

た子「……!?」

たこ焼き「ハッ……さ、寂しくなって……帰って、来たのか……?」

た子「……」

たこ焼き「どうした……?いつも、みたいに、話してみろ……よ」

た子「……」

たこ焼き「……悪かった」

た子「……!?」

たこ焼き「俺が、知ってれば……お前のことを……」

た子「……別に」

た子「あんたのこと、捨てに帰ってきた……。それだけだから」

たこ焼き「……ありが、とうな」

た子「えっ……?」

たこ焼き「俺ぁ、もう、目も見えなくなっちまった……」

たこ焼き「最後に……その声、聞けて……良かったよ……」

た子「……そう」

た子「じゃあね」

━━バサッ

155以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/05(木) 04:49:01.70 ID:IZTVUqna


それから私が過ごす日々は、とても充実しているはずなのに

どこか味気ないものに変わってしまった

学校に行って、放課後カラオケに行って、イケメンとセックスして

理想のJKライフのはずなのに

楽しい、はずなのに━━
ーーーーーーーーーーーー

イケメン「た子ちゃんどうしたん?元気ないぞー」

た子「そっそんなことないよ!すっごい楽しんでるから!」

友達「本当にぃー?てか、あれ?た子ちょっと!」

た子「え、なによ」

友達「ほら、ほっぺのとこ!ニキビできてる!」

た子「うそ……!?最悪……。ちょっとトイレ行ってくる」

イケメン「ナンパされちゃ駄目だぞーケラケラ」
ーーーーーーーーーーーー

た子「もう……昨日チョコ食べたからかなぁ……」

た子「とりあえずファンデ塗っとこ……」

た子「……なにこれ」

た子「ニキビどころじゃない……!」

た子「ホウレイ線も、目つきも、胸も……」

た子「どんどん前の姿に戻ってる……」

た子「嫌だ嫌だ!!このままでいるんだ!私は前の姿になんか戻りたくない……!」

戻りたくない……!

ーーーーーーーーーーーー
ドアガチャ

た子「……」

友達「おーおかえり……?」

イケメン「誰こいつ?」

た子「えっ……」

友達「あの……部屋間違ってません……?」

イケメン「はやく出てけよブス」

友達「ちょっ初対面の人になに言ってんの!」

ドアバタン

た子「……」

ーーーーーーーーーーーー

友達「あの子でもうちの制服じゃなかった?」

イケメン「知らねーよ。ブスに人権はねーの」

友達「まぁ確かに……あんなブスうちの高校に居たっけなぁ……」

イケメン「知らねっての。そんなことより、た子ちゃん遅いなー」

ーーーーーーーーーーーー

た子「前の姿に……戻った」

た子「そうだ、アイツ……」

た子「どうせまだ生きてる……」

156以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/05(木) 05:07:09.92 ID:IZTVUqna

必死に走って帰って、ごみ箱を漁った

た子「たこ焼き!どうせまだ生きてるんでしょう!?」ガサガサ

た子「なんで私が前の姿に戻ってんのよ!説明しなさいよ!」ガサガサ

た子「あった……このビニール袋に確か……」

そこに入っていたのは、異臭のする半個体の「何か」

た子「……!」

た子「これが、アイツな訳ない……!どこ行ったのよ!」

私は一晩中、ごみ箱を漁った
けれど、たこ焼きはどこにもいなかった

た子「なんで……どうして……」

何かを期待して、何度も何度も鏡を覗いた
そこに映っていたのは醜い元の自分の姿
いや、前の自分より汚い顔をしている

た子「……ハハハ」

た子「……ハハハハハハハッ」

た子「わかった。もう全部わかった」


た子「私は全てを……諦める」


たこ焼きだった「何か」が入ったビニール袋に手を突っ込む

グチョッ

た子「フフフ……私は、華の女子高生……」

グチャッグチャッ

た子「好きなことは……おいしいものをいっぱい食べるとことなの……」

ネチョッネチョッモグモグ

おわり


このIDをNGリストに追加する

今後このIDの書き込みやスレッドを表示したくない場合、以下のボタンをクリックしてください。
NGリストに追加

このスレッドは過去ログです。