>>296
やめとく
転載騒動でnext民の本気をみたわ
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やめとく
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幼女「おいたん、どうして公園で寝てるの~?」
おいたん「うるせーんだよゴミガキ。今すぐ散らないとてめーの卵子をホームにすんぞ」
幼女「らんしってなに?」
おいたん「目が悪いってことだ」
幼女「へー全然いみわかんなーい!」
おいたん「とにかく、ほらどっか行け。こっから先は俺に金払うか食い物くれた奴しか通れねーから」
幼女「……」テクテク
おいたん「はぁ……」
俺は自分でホームレスという道を選んだ
毎日一人で孤独な生活をしている
通りかかった奴はみんな軽蔑した目でこっちを見る
でもな━━
おいたん「俺は~寂しくなんかー♪ないよ~ッ♪」
おいたん「だって~♪こいつらが、いるから~♪ 」
雑草「アソレッ!」
ブランコ「ララララ~♪」
おいたん「澄んだ~空気~♪ランニングするババァ~♪」
テッテレテッテテッ♪
おいたん「水は飲み放題~ッ♪飯は万引き~♪」
すべり台「なにも寂しい~ことなんてないの~♪」
おいたん「いいいぃ……イェエエエエエエエエ~!!」
デンッ!
おいたん「……」
そう……なにひとつ、不自由などない。
奥様「あの人おかしいんじゃないかしら……」ヒソヒソ
ババァ「そうね……。警察に通報しましょ……」ヒソヒソ
ダンボール「やっぱりあなた、最高の歌声だわ!」
おいたん「あぁ知ってるさ……。俺は昔ミュージカル俳優を目指してたからな」
ダンボール「でも、だからこそ心配なこともあるの……」
おいたん「ん?なんだ?」
ダンボール「いつか私……廃品回収に出されるんじゃないかって……」
おいたん「そんなわけない。俺がお前を家に選んだ理由……何度も言ったろ?」
ダンボール「えぇ……。でも私、不安で不安で……。お願い、あの言葉をもう一度言って……?」
おいたん「はぁ……しょうがねぇな……。好きだぜ、ダンボール」
ダンボール「……」
ダンボール「それ本当に思ってるの……?」
おいたん「思ってるって」
ダンボール「なんか気持ちこもってない。まるでダンボールに話してるみたい。なんなの!?私は、あなたにとってただのダンボールなの!?」
おいたん「違う。お前は特別だ……」
ダンボール「……そう」
ダンボール「ごめん、私ちょっとおかしかった。最近ストレスで雨がよく染みるの……」
おいたん「お、おいおい……大丈夫なのかよ……」
ダンボール「大丈夫……。だからお願い、あの言葉をもう一度言って?」
おいたん「好きだぜ、ダンボール」
ダンボール「またなんか気持ちこもってないんだけどー!!私はあなたにとってなんなの!?ただ雨風をしのぐだけの存在!?違う!私はもっと輝けるの!!なんであんたみたいなホームレスと一緒に………………」
おいたん「はぁ……」
おいたん(こんなやり取りでも、俺にとっては大事な習慣だ)
おいたん(最初ここに来た頃は、誰とも会話なんてできなかった)
ダンボール「だいたいあなたいつも帰りが遅い!昨日だって何してたの!?私は必死に床を暖めてたのに!!」
おいたん(こうして対等に怒ってくれて、同じ目線に立ってくれる)
おいたん(あいつらとは……大違いだ)
ーーーーーーーーーーーー
男「オーイェエエエェエエエエェエエエ~ッ!!」
デンッ!
おいたん(若)「あのさ……」
男「は、はい」
おいたん(若)「ミュージカルってただ叫べばいいものじゃねーんだわ」
男「……はい」
おいたん(若)「確かに声量は大事だけど、お前のは安い歌い手がカラオケで叫んでんのと一緒」
劇団員「うわまた始まったよ……おいたんのいびり」
女「もう本当に嫌になるよね……。才能あるからって調子乗りすぎ……」
おいたん(若)「お前ミュージカル向いてないよ。やめちまえやめちまえ」
男「……」
おいたん(若)「あーあ、俺こんなレベルの低い奴と一緒に歌いたくねーよ。なあ?みんなもそうだろ?」
劇団員「……」
女「……」
ーーーーーーーーーーーー
ダンボール「この前雑草ちゃんから聞いたんだけど、あんたここによく来る鳩に話しかけてたんだってね!!私知ってるんだからね!」
おいたん「……」
ダンボール「本ッ当に私を思ってるなら、どうしてそんなことができたのか私には理解ができませんッ!ちょっと聞いてるの人の話!!」
おいたん「……お、おう。すまん、昔を思い出して……」
ダンボール「そんなことどうでもいい!別に私も接触してる地面君といつもお話ししてるんだからね!?あんただけが全ての女じゃないんだからッ!」
おいたん「……」
おいたん「ほら、あの日を~♪思い出してごらん」
ダンボール「なっなに急に……。そんなゴミみたいな歌で私をごまかそうなんて……」
おいたん「君が、業者に回収されそになったとき~♪」
脳内ピアノ「るんるるるんるるん」
おいたん「僕は~思わず手にとってしまった……」
ダンボール「ッ……」
おいたん「寒そうな君~♪僕が優しく抱きしめてあげるよ」
やかん「はぁー♪ラーラーー♪」
おいたん「一目惚れだった……君の肌触り~独特のリサイクル臭~♪」
ダンボール「……」
おいたん「僕が公園で~組み立てると君は言う~♪」
おいたん「私を……」
ダンボール「私をオオオオオ愛してエエエ~!!」
脳内ピアノ「るんっ!!ルルルンルッジャラッ!!」
おいたん「あぁ~あ~♪当然さーぼくには君しかいない~♪」
ダンボール「二人手を取って歩いていくのおおおお~♪」
やかん「LALALALA~♪」
おいたん「ここに誓おう~♪」
ダンボール「誓おう~♪」
そう……愛していると……
ダンボール「……」
おいたん「……愛してるよ」
ダンボール「えぇ……私も……」
チュッ
???「素晴らしい!僕はここまでの才能溢れる人を見たことがない!」
おいたん「……?」
???「あっあぁ失礼、ついあなたの歌声に心がエキサイトしてしまって……。僕は劇団二季のプロデューサーをやっています、二季と申します」
おいたん(劇団二季……?聞いたことねーぞ……。どこの田舎もんだよ)
二季「あなたの才能は素晴らしい……!ぜひ僕の劇団に入りませんか!?」
おいたん「はぁ?いきなり来てなに言ってんだ。入んねーよそんなもん」
二季「どうして!?君の才能があれば、劇団の主役だって簡単になれる!それに……」
二季「こんな生活ともおさらばできますよ」
おいたん「……」
二季「まぁ、ここまでに至る大きな事情があるのでしょうけれど……」
二季「いい大人であるなら、どんな選択が賢いかわかるはずです」
おいたん「……帰んな」
二季「なっ……!」
おいたん「俺はもう誰とも歌わねーよ。どんだけ金を積まれてもな」
二季「……そうですか」
二季「わかりました。今日のところは名刺だけ置いて帰ります」
おいたん「そうしてくれ」
二季「でも僕は諦めない。こんな人材が相応の舞台で歌わずに腐っていくなんて、プロデューサーとして許せません」
おいたん「……」
二季「では、また来ます」
おいたん「けっ……。二度とくんな」
ーーーーーーーーーーーー
俺にとってこの公園がステージだ
広い舞台、俺を認めてくれる仲間
誰一人として、俺の文句を言う奴なんていない
おいたん「この~♪世界を~」
雑草「イェイィイエィ♪」
おいたん「ぶっ壊すううううううう~!!」
デンッ!
おいたん「はぁ、最高に気持ちいいな~!」
二季「こんにちは」
おいたん「……」ジー
二季「そんなに睨まないで下さいよ……」
おいたん「俺はな、今最高に晴れやかな気分だったんだ。でもお前のツラが目に入った瞬間サングラスをかけたみたいに真っ暗になった」
二季「まぁまぁ……。どうです?そろそろ入ってくれる気になりました?」
おいたん「いいや全く」
二季「あなたも強情ですねー。実はこの間帰ったあと、ちょっと調べたことがありましてね。それをあなたに聞いてもらいたい」
おいたん「勝手に話してな。俺は瞑想して宇宙に旅立つから」
二季「二年前、『ミュージカル界のボン・ジョビ』と謳われたとある天才歌手が突然この業界を去った」
二季「若手の頃から才能に恵まれ、弱冠二十歳で日本最高峰の『おまんこ倶楽部』に入団」
二季「彼が出る舞台のチケットは発売から10分で完売。その人気は才能によるものだけじゃありませんね。彼自信も努力を怠らなかった」
二季「だがある時期を境に、彼はステージから姿を消した……。おいたんさん、あなたいつからここに?」
おいたん「覚えてねーよそんなもん」
二季「……」
二季「まぁ、私はもうあなたの正体を知っている。ますます諦める訳にはいかなくなりました」
おいたん「俺とそいつは別人だ。完全にあんたの勘違いだな。俺はただのホームレスだ」
二季「それはどうでしょうね……。仮にそうだとしても、あなたの才能は僕の劇団に必要であることに変わりはない」
おいたん「……」
二季「それで、今日はちょっと別の方向からアプローチをか
消えてる~♪
大事な部分めちゃめちゃ消えてる~♪
二季「それで、今日はちょっと別の方向からアプローチをかけてみようと思いましてね」
二季「僕の劇団の練習風景を見に来ませんか?」
おいたん「行かねーよめんどくせぇ」
二季「練習を見終わった後、お寿司でも食べに行きましょう」
おいたん「……」
二季「二次会でカラオケ、からのソープでどうでしょう?」
おいたん「おい、ふざけんなよ」
二季「駄目……ですか。仕方ない、今日も諦め」
おいたん「デリ嬢呼んで4Pだろぶっ飛ばすぞ」
二季「……来てくれるんですね?」
ーーーーーーーーーーーー
おいたん「すまん、ちょっと行ってくるわ」
ダンボール「何時に帰ってくるのご飯はお風呂は子供の世話はまた私を放って行っちゃうんだ!!もういいです!わかりました!あなたがそんな態度なら私も地面君と」
おいたん「……」
ーーーーーーーーーーーー
ピッ!
二季「オラァ!てめぇら集合しやがれノロマ共が殺されてーか!」
劇団員「……」
二季「いいかァ?今日の練習を特別ゲストが見に来てる。いつもみてーにチンタラ練習してみろ、明日には鮫のエサになってるか変態共にうんこ食わされてるかどっちかだァ!」
二季「わーったら気合い入れろや。いいなァ!!」
ハイッ!
二季「さ、こちらへどうぞ」
おいたん「お、おう……」
二季「ここまでの人員集めるのには多少苦労がありましてね。あれこれ汚い手を使ったものです」
おいたん「……」
━━劇団二季のレベルは、確実に世界に通用する
メンバー全員、他の劇団でトップを張れるであろう能力がある
それは少し練習を見ただけでわかった
おいたん「ここでなら俺も……」
二季「?……なにか言いました?」
おいたん「いや……」
ーー公園
おいたん「うへぇ~ただいまー」
ダンボール「……」
おいたん「ダンボール?どうした?」
ダンボール「ねぇ、今何時だと思ってるの?」
おいたん「……朝の4時だな」
ダンボール「わかってるんだ。わかってて私を床にして寝転がってるんだ!?」
おいたん「大声出すな……やかんが起きる」
やかん「……」グーグー
ダンボール「……」
おいたん「なぁ、悪かったよ。だからそんなに冷たくならないでくれ。寝にくい」
ダンボール「匂いがする……」
おいたん「なに?」
ダンボール「女の匂いがする!!まさか、まさか浮気したんじゃないんでしょうね!?」
おいたん「いや……浮気?」
ダンボール「わかってたの……!私はリサイクルし尽くされて、身も心も中古品……!こんな私じゃあなたに見合わないことくらい……」
おいたん「……」
ダンボール「そう、あなたは所詮人間の男……。最初から同じ身分なわけないことくらいわかってた……」
ダンボール「でもこんな私が夢を持っちゃいけない!?いつも冷たいみかんばかり入れられた私が、人の温もりを求めることはいけないことなの!?」
おいたん「お、おい、やめろって……」
ダンボール「出てって……!私の中から出てって……!!」
おいたん「……はぁ」
ダンボール「そう、これでいいのよ……。彼は人間。やかんは私が育てていくの……」
おいたん「……なんで家があるのにベンチで寝なきゃなんねーんだよ……」
雑草「どんまい」
おいたん「うるせー引っこ抜くぞ」