欧州マーケットダイジェスト・1日 株安・金利低下・円底堅い
(1日終値:2日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.73円(1日15時時点比▲0.01円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.58円(▲0.54円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0791ドル(▲0.0035ドル)
FTSE100種総合株価指数:8283.36(前営業日比▲84.62)
ドイツ株式指数(DAX):18083.05(▲425.60)
10年物英国債利回り:3.882%(▲0.088%)
10年物独国債利回り:2.244%(▲0.060%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
7月英ネーションワイド住宅価格
(前月比) 0.3% 0.2%
7月仏製造業PMI改定値
44.0 44.1
7月独製造業PMI改定値
43.2 42.6
7月ユーロ圏製造業PMI改定値
45.8 45.6
7月英製造業PMI改定値
52.1 51.8
6月ユーロ圏失業率
6.5% 6.4%
英中銀(BOE)、政策金利
5.00%に引き下げ 5.25%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は戻りが鈍かった。アジア時間に一時148.51円と3月15日以来の安値を付けた反動で、海外勢が参入したあとは買い戻しが進んだ。22時過ぎには一時150.89円と日通し高値を更新した。
ただ、買い戻しが一巡すると再び上値が重くなった。7月米ISM製造業景況指数が46.8と予想の48.8を下回り、6月米建設支出が前月比0.3%減と予想の0.2%増に反して減少したことが分かると円買い・ドル売りが進行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時3.9627%前後と2月2日以来およそ半年ぶりの低水準を記録したことも相場の重しとなり、一時149.65円付近まで下押しした。
・ユーロドルは下落。ポンドドルの下落につれたユーロ売り・ドル買いが先行したほか、欧州株相場の下落を背景にリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが出た。19時前には一時1.0778ドルと7月3日以来の安値を付けた。低調な米経済指標が相次ぐとユーロ買い・ドル売りが入り、一時1.0818ドル付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。ダウ平均が一時680ドル超下落するなど、米国株相場も軟調に推移したためリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが出やすかった。
・ユーロ円は頭が重かった。アジア時間に一時160.89円と3月12日以来の安値まで下落した反動で買い戻しが先行。22時過ぎに一時162.89円と日通し高値を付けた。ただ、買い戻しが一巡すると次第に弱含んだ。米国株や日経平均先物の大幅下落に伴うリスク回避の円買い・ユーロ売りも入り、3時過ぎには161.40円付近まで下押しした。
なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比1530円安の3万6420円まで急落した。
・ポンドドルは不安定な値動き。英中銀(BOE)の金融政策公表を前に、利下げを期待した向きが先回りする形でポンド売りを進めると、19時前に一時1.2755ドルまで値を下げた。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。BOEはこの日、4年5カ月ぶりの利下げに踏み切ったものの、金融政策委員会(MPC)内で票が割れたうえ、ベイリー総裁が「今後は慎重に動く」との考えを示したためポンドを買い戻す動きが広がった。低調な米経済指標が相次いだことも相場の支援材料となり、23時過ぎには1.2840ドル付近まで持ち直した。
もっとも、欧米株価の下落に伴うリスク・オフのドル買いが優勢になると1.2736ドルと7月3日以来約1カ月ぶりの安値を付けた。
・ロンドン株式相場は反落。続伸して始まったものの、引けにかけては売りが強まり下げに転じた。BOEはこの日、0.25%の利下げを実施したものの、MPC内で票が割れたうえ、ベイリー総裁が「今後は慎重に動く」との考えを示したため株売りが広がった。米国株相場の下落も相場の重しとなった。
・フランクフルト株式相場は3日ぶりに大幅反落。日本株の急落や米国株の下落を受けて独株にも売りが波及した。個別ではDHLグループ(6.28%安)やコメルツ銀行(5.40%安)、エアバス(4.39%安)などの下げが目立ち、ザランド(3.08%高)などを除く35銘柄が下落した。
・欧州債券相場は上昇。株安を受けた。
NYマーケットダイジェスト・1日 株急落・金利低下・円高
(1日終値)
ドル・円相場:1ドル=149.36円(前営業日比▲0.62円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.18円(▲1.18円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0791ドル(▲0.0035ドル)
ダウ工業株30種平均:40347.97ドル(▲494.82ドル)
ナスダック総合株価指数:17194.14(▲405.26)
10年物米国債利回り:3.97%(▲0.06%)
WTI原油先物9月限:1バレル=76.31ドル(▲1.60ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2480.8ドル(△7.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
<発表値> <前回発表値>
前週分の米新規失業保険申請件数
24.9万件 23.5万件・改
7月米製造業PMI改定値
49.6 49.5
6月米建設支出
(前月比) ▲0.3% ▲0.4%・改
7月米ISM製造業景気指数
46.8 48.5
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日続落。アジア時間に一時148.51円と3月15日以来の安値を付けた反動で買い戻しが先行。22時過ぎに一時150.89円と日通し高値を付けた。
ただ、買い戻しが一巡すると再び弱含んだ。7月米ISM製造業景況指数が46.8と予想の48.8を下回り、6月米建設支出が前月比0.3%減と予想の0.2%増に反して減少したことを受けて円買い・ドル売りが優勢になった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時3.9627%前後と2月2日以来およそ半年ぶりの低水準を記録したことも相場の重しとなり、取引終了間際には149.29円付近まで下押しした。
・ユーロドルは反落。ポンドドルの下落にユーロ売り・ドル買いが出たほか、欧州株相場の下落を背景にリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが出ると、欧州時間に一時1.0778ドルと7月3日以来の安値を付けた。
NY時間に入り、低調な米経済指標が相次ぐと一時1.0818ドル付近まで買い戻される場面もあったが、戻りは鈍かった。欧州株相場に加えて、米国株相場も軟調に推移したためリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが出やすい地合いとなった。
なお、欧州を代表する株価指数のひとつユーロ・ストックス50指数は2%超下落したほか、ダウ平均は一時740ドル超下落した。
・ユーロ円は5日続落。アジア時間に一時160.89円と3月12日以来の安値まで下落した反動で買い戻しが先行。22時過ぎに一時162.89円と日通し高値を付けた。ただ、買い戻しが一巡すると次第に上値が重くなった。米国株相場や日経平均先物の大幅下落に伴うリスク回避の円買い・ユーロ売りが入り、取引終了間際には161.10円付近まで押し戻された。
なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比1530円安の3万6420円まで急落した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反落。米利下げ観測を背景に買いが先行したものの、そのあとは明日2日の7月米雇用統計を控えた利益確定目的の売りに押された。低調な米経済指標が相次ぎ、米景気の先行きに警戒感が広がったことも売りを誘った。指数は一時740ドル超下げる場面があった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅に反落。エヌビディアが下げた一方、決算内容が好感されたメタプラットフォームズが上げた。
・米国債券相場で長期ゾーンは6日続伸。低調な米経済指標が相次ぎ、米景気の先行きに警戒感が広がると買いが優勢となった。中東情勢の緊迫化を背景に安全資産とされる米国債に買いが集まった面もある。利回りは一時3.9627%前後と2月2日以来およそ半年ぶりの低水準を付けた。
・原油先物相場は反落。7月米ISM製造業景況指数が予想より弱い結果となったことを受け、景気鈍化に伴うエネルギー需要への懸念が高まった。なお、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの非加盟産油国でつくるOPECプラスはこの日、閣僚級会合で現行の生産方針を据え置くことを決めた。
・金先物相場は3日続伸し、過去最高値を更新した。米長期金利の低下を受けて金利を生まない資産である金に買いが入った。中東情勢の緊迫化による安全資産としての金需要も意識され、一時は2500ドル台に乗せる場面もあった。
1日の主な要人発言(時間は日本時間)
1日20:04 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
「5.00%への利下げ、賛成5名、据え置き支持4名で決定」
「利下げ支持の委員、絶妙なバランスで判断」
「1年内のCPI見通し2.4%(従来2.6%)」
「2年内のCPI見通し1.7%(従来1.9%)」
「3年内のCPI見通し1.5%(従来1.6%)」
「2024年第2四半期GDP見通し0.7%(従来+0.5%)」
「2024年第3四半期GDP見通し0.4%」
「2024年第4四半期GDP見通し0.2%」
「2024年GDP見通し1.25%(従来+0.5%)」
「2025年GDP見通し1%(従来+1%)」
「2026年GDP見通し1.25%(従来+1.25%)」
「インフレリスクは上向きへ傾斜」
「インフレは今年10-12月には2.7%に上昇へ」
「インフレ、その後低下へ」
「9月会合では、向こう12カ月の量的引き締め目標を採決へ」
「2024年末金利見通し4.9%(従来4.8%)」
「2025年末金利見通し4.1%(従来4.3%)」
「2026年末金利見通し3.7%(従来3.8%)」
1日20:07 ベイリー英中銀(BOE)総裁
「急過ぎや過剰な利下げには慎重」
「現時点の利下げに十分なほどインフレ圧力は緩和」
2日01:23
「BOEが今後の会合で継続的に利下げを行うとの見方には注意を促したい」
※時間は日本時間
2日のイベントスケジュール(時間は日本時間)
<国内>
○08:50 ◇ 7月マネタリーベース
<海外>
○10:30 ◎ 4-6月期豪卸売物価指数(PPI)
○15:30 ◎ 7月スイス消費者物価指数(CPI、予想:前月比▲0.2%)
○15:45 ◇ 6月仏鉱工業生産(予想:前月比1.0%)
○16:30 ◇ 7月スイス製造業購買担当者景気指数(PMI、予想:43.8)
○20:15 ◎ ピル英中銀MPC委員兼チーフエコノミスト、講演
○21:00 ◇ 6月メキシコ失業率(季節調整前、予想:2.60%)
○21:30 ☆ 7月米雇用統計(予想:非農業部門雇用者数変化17.5万人/失業率4.1%/平均時給、前月比0.3%/前年比3.7%)
○23:00 ◎ 6月米製造業新規受注(予想:前月比▲2.9%)
○3日01:00 ◎ バーキン米リッチモンド連銀総裁、イベントに参加
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
東京為替見通し=ドル円、米7月雇用統計への警戒感や株価下落で上値が重い展開か
1日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、150.89円まで上昇した後、低調な7月米ISM製造業景況指数や6月米建設支出を受けて、米10年債利回りが一時3.9627%まで低下したことなどで、149.29円付近まで下押しした。ユーロドルは、欧州時間にポンドドルの下落や軟調な欧州株相場の動きを受けて1.0778ドルまで弱含んだ後、米10年債利回りの低下で1.0818ドル付近まで買い戻された。ユーロ円は162.89円から161.10円付近まで下落した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、今夜発表される米7月雇用統計への警戒感や3.9%台に低下している米10年債利回り、そして主要な株価指数の下落などから上値が重い展開が予想される。
欧米の株式市場の下落を受けて、ナイト・セッションの日経平均先物は一時大証終値比1530円安の3万6420円まで下落しており、本日の東京株式市場も大幅下落が想定されるため、円買い圧力が高まることになる。
植田日銀総裁は利上げサイクル入りを打ち出したが、パウエルFRB議長は9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ開始の可能性を示唆し、欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行(BOE)は利下げに踏み切っている。
日本と欧米英の金融政策の方向性の違い、デカップリング(decoupling)が鮮明となりつつあり、円を買い戻す動きが強まりつつある。
先日のFOMCでは、8会合連続での政策金利据え置きが決定されたものの、声明文でのリスクが、これまでの「インフレリスクのみ(highly attentive to inflation risks)」から「2大責務の両面のリスクに留意する(attentive to the risks to both sides of its dual mandate)」に変更された。そして、パウエルFRB議長が9月FOMCでの利下げ開始の可能性を示唆したことで、ドル売り・円買いに拍車がかかっている。
FOMC声明は、2022年3月の利上げ開始以来、2大責務(雇用の最大化maximum employmentと物価の安定stable prices)のうち、「物価の安定」に重点を置き、「高い水準のインフレ(elevated inflation)」の抑制を打ち出してきた。
しかし、米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注視しているPCEデフレーターの6月分が前年比+2.5%まで鈍化し、インフレ目標2%に接近してきたため、今回の声明文では、「2大責務の両面のリスクに留意する」との文言に変更された。
すなわち、米国7月の失業率が6月や5月のように4%台に乗せていた場合、9月のFOMCでの利下げ開始の可能性、そして年内3回の利下げの可能性が高まることになるのかもしれない。
米7月の雇用統計の予想は、失業率は4.1%で6月と変わらず、非農業部門雇用者数は前月比+17.5万人で、6月の同比+20.6万人からの増加幅の減少が見込まれている。
さらに、NFPの年次基準改定の暫定値が発表されることで、昨年のように下方修正(▲30.6万人)される可能性には警戒しておきたい。
米7月の雇用統計の先行指標となる7月ADP全米雇用報告は、前月比+12.2万人で6月の同比+15.5万人から減少、7月ISM製造業雇用指数は43.4で6月の49.3から低下しており、7月雇用統計への警戒感を強めている。
10時30分に発表される4-6月期豪卸売物価指数(PPI)では、先日発表されたコアCPIのようなネガティブサプライズに警戒しておきたい。
株価指数先物【寄り前】 日米金利差縮小で先回り的なショートに向かわせる
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 36710 -1240 (-3.26%)
TOPIX先物 2622.0 -74.5 (-2.76%)
シカゴ日経平均先物 36845 -1105
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
1日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。7月のISM製造業景況総合指数は46.8となり、前月(48.5)から低下し、予想(48.8程度)を下回った。米新規失業保険申請件数は前週比1万4000件増の24万9000件となり、予想(23万6000件程度)を上回るなか、労働市場の減速による米景気懸念につながった。
前日に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が9月の利下げ開始を示唆したことが下支えとなる場面もみられたが、景気敏感株を中心に売りが広がった。また、この日発表の経済指標を受けて年内3回の利下げを織り込む動きが強まり、米長期金利は約半年ぶりに4%を割り込んだ。S&P500業種別指数は家庭用品・パーソナル用品、公益事業、不動産が上昇した一方で、半導体・同製造装置、自動車・同部品、銀行が下落。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比1105円安の3万6845円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比40円安の3万7910円で始まり、寄り付き直後に付けた3万7950円を高値にショート優勢のなかで3万7350円まで下落。その後はショートカバーが入り、米国市場の取引開始直前には3万7950円と日中比変わらずの水準まで戻す場面もみられた。ただし、米国市場の取引開始後に下へのバイアスが強まり、一時3万6420円まで下落幅を広げた。終盤にかけてやや下落幅を縮め、3万6710円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り優勢で始まることになりそうだ。昨日は日中取引で1280円安となったが、ナイトセッションで1240円安と下へのバイアスが強まっており、需給状況は悪化。一気に200日移動平均線(3万6690円)水準まで下げてきたことからヘッジ対応のショートが入りやすく、押し目狙いのロングを慎重にさせそうだ。
ボリンジャーバンドでは-2σ(3万7020円)を割り込み、やや売られ過ぎが意識されてくる可能性はある。ただし、バンドは拡大傾向をみせていることから、3万5600円辺りまで下がってきた-3σ辺りが射程に入ってきた。また、週足の-2σ(3万6580円)まで下げてきており、52週線の3万5720円、-3σの3万5400円辺りが意識されてくるだろう。
なお、決算発表が本格化するなか、アップル<APPL>は1株利益が予想を上回ったとして、時間外取引で小幅に上昇しているが、アマゾン・ドット・コム<AMZN>は売上高が予想を下回ったことから5%超の下落で推移している。指数インパクトの大きい値がさハイテク株には重荷となりそうだ。
米国では年内3回の利下げを予想する動きが強まってきたことから、為替市場では日米金利差縮小を見込んだ円買い・ドル売りが強まっている。日米金利差を狙ったポジションを圧縮する動きが加速するなか、為替動向にらみの相場展開になりそうだ。1ドル=150円を下回っている水準では輸出企業の業績下振れへの警戒にもつながってくることから、先物主導で先回り的なショートに向かわせる動きが警戒されやすいだろう。
日経225先物は200日線水準での攻防が見込まれ、売り一巡後は押し目狙いのロングも入りやすいところではある。ただし、オーバーウイークでポジションを持ち越す動きは考えづらく、引けにかけての一段安の可能性
には注意しておきたい。
昨日のNT倍率は先物中心限月で14.07倍に上昇した。全面安商状のなか、アドバンテスト <6857.T> [東証P]が1社で日経平均株価を200円超支えており、日経平均型優位となった。一時14.12倍まで上昇しており、25日、75日線が位置する14.09倍辺りを捉えた。本日は低下が見込まれるが、全面安商状のなかでは、大きく低下する動きにもなりにくいだろう。引き続きスプレッド狙いの動きは限られそうだ。
1日のVIX指数は18.59(前日は16.36)に上昇した。一時19.48まで切り上がる場面もみられており、20.00を上回ってくるようだと慎重姿勢に向かわせやすいと考えられる。4月19日に付けた21.36に迫るなか、積極的なロングを手控えさせよう。
株価指数先物【昼】 3万6000円割れが迫り短期的なロングを意識
日経225先物は11時30分時点、前日比1750円安の3万6200円(-4.61%)前後で推移。寄り付きは3万6660円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万6845円)を下回って始まると、直後に付けた3万6670円を高値に下へのバイアスが強まり、中盤にかけて一時3万6110円まで下落幅を広げる場面もみられた。その後は3万6600円近辺まで下げ幅を縮めるものの、終盤にかけては再び日中の安値水準まで下げてきている。
米国では経済指標の発表を受けて労働市場の減速懸念が高まり、米長期金利が約半年ぶりに4%を下回るなか、年内3回の利下げ観測が浮上。日米金利差縮小を見込み円高が進行するなか、東京市場においては日米金利差を狙って積み上がっていたポジションを圧縮する動きが加速しており、先物での先回り的なショートに向かわせているようだ。日経225先物は200日移動平均線水準から始まったが、同線を支持線としたリバウンドとはならなかった。下へのバイアスが強まるなか、13週線(3万5700円)が射程に入ってきている。3万6000円割れが迫る状況で、いったんは短期的なリバウンド狙いのロングは入りやすいだろう。ただし、オーバーウイークのポジションを取りに行く動きは考えづらく、引けにかけての荒い値動きには注意しておきたい。
NT倍率は先物中心限月で14.08倍に上昇した。一時25日、75日線が位置する14.09倍水準を上回り、200日線が位置する14.18倍まで切り上がる場面もみられた。東京エレクトロン <8035.T> [東証P]、アドバンテスト <6857.T> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984.T> [東証P]の3社で日経平均株価を600円超押し下げているが、本日も全面安商状のため、若干ながらTOPIX型のマイナスの影響が大きい。
【よろずのつぶやき by Wada】大きな代償
2024/08/02 12:14
東京の大手証券の一部デスクは早朝からパニック状態。海外勢からの円キャリー解消に伴う日経平均先物の売りが殺到すると、日経平均は一時2000円を超える暴落となりました。下落幅としてはブラックマンデーに次ぐ状況となっているわけで、明らかにセリングクライマックス的な動きを迎えています。
植田日銀総裁の突然の転向は、市場では政府与党の圧力に屈したことが引き起こす「政策エラー」との認識が強く、一部からは「植田ショック」、もとい「植木ショック」との言葉も聞こえてきているなか、7月の不可解な円買い介入をきっかけに引き起こされた海外投資家による円キャリートレード巻き戻しの動きは、新NISAを国策として進めるなかでの株価暴落といった大きな代償を払わされる副作用を伴って最終局面を迎えているのかもしれません。
「円安が日本経済に悪」という、実際のファンダメンタルズに背いた方針を無理やり貫き通そうとした結果、HF勢のひんしゅくを買う結果となったといったところ。サマーバケーションを終えた海外のマクロ勢が、改めて方向性を持った円キャリーを始めるのかどうか。今後も慎重に見極めていくことになりそうです。
いずれにしても、ドル円については昨日のアジア市場で既に下値を確認したようなかたち。欧州時間はショートカバーが中心となりました。NY時間に入ってからは弱い米指標や株価の急落を受けたリスクオフの動きとなったものの、下押しも中途半端なものに終わっています。
本日は早朝から、日経平均先物が暴落しているのを横目に米系短期勢が売り仕掛けたわけですが、149.00円と148.88円、更には148.95円と149.00円割れを3回試して、ビッドの厚さを確認。仲値にかけて本邦実需の買いが断続的に観測されると149.77円まで買戻されています。明らかに下方硬直性を感じる相場展開。目先は昨日高値の150.89円や200日MAの151.59円付近が戻りの目処として意識されています。
【相場の細道】パウエルFRB議長、9月FOMCでの利下げ示唆
「Fed Could Cut Rates ‘As Soon As’ September Meeting」(パウエルFRB議長)
1.7月米連邦公開市場委員会(FOMC)
7月30-31日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、8会合連続でFF金利誘導目標レンジ(5.25-50%)の据え置きが決定された。
FOMCは、2022年3月の利上げ開始以来、2大責務(「雇用の最大化」maximum employmentと「物価の安定」stable prices)のうち、「物価の安定」に特段の重点(highly attentive to inflation risks)を置いてきた。しかし、今回の声明文では、「2大責務の両面のリスクに留意する」(attentive to the risks to both sides of its dual mandate)との文言に変更された。当局者は、2大責務を達成する上でのリスクは、よりバランスが取れてきていると考えるようになったことが示されている。
すなわち、米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注視しているPCEデフレーターの6月分は前年比+2.5%まで鈍化しており、インフレ目標2%に迫っている。一方で、失業率は5月が4.0%、6月が4.1%とやや上昇傾向にある。
当局者は、労働市場に対する判断を引き下げ、「雇用の伸びは緩やかになり、失業率は上昇したが低いままだ」と指摘している。
インフレについては、「この1年で緩和したが、依然として幾分高い水準(remains some elevated)にある」と記し、インフレ率が持続的に2%に向かっているとの「確信を強める」まで、政策金利の引き下げは適切ではない、との文言は維持した。
2.ハト派的なパウエルFRB議長
パウエルFRB議長は、「問題となるのは、データの全体像や変化する見通し、リスクバランスがインフレに対する確信の強まり、そして堅調な労働市場の維持と整合するかどうかだ」と指摘した。そして、「そのテストが満たされれば、早ければ次回9月の会合で政策金利の引き下げが選択肢となり得る」、「経済の展開の仕方次第で、年内の利下げがゼロにも複数回にもなるというシナリオは想像し得る」と述べた。
労働市場が冷え込むにつれてインフレが予想外に加速するリスクは低下したが、労働市場の下振れリスクは「現在、現実のものとなっている」と述べた。
また、0.50%の利下げの可能性や政治的な圧力に関しては否定した。
3.今後の日程
・8月22-24日:ジャクソンホール会合「金融政策の有効性と伝達の再評価」
・9月17-18日:FOMC・・・0.25%の利下げ見通し(5.00-25%)
・11月5日:米国大統領選挙
・11月6-7日:FOMC・・・0.25%の利下げ見通し(4.75-5.00%)
・12月17-18日:FOMC・・・0.25%の利下げ見通し(4.50-75%)
ロンドン為替見通し=リスク回避が先行か、スイスCPIや英中銀高官の講演にも注目
本日のロンドン為替市場では、先日に大幅に悪化したリスクセンチメントが状況を見定めながらの取引か。スイスフランはスイスのインフレ指標、ポンドは英中銀チーフエコノミストの講演も注目される。
昨日の独DAXが2.3%の下落率を記録するなど、主要な欧州株価指数は軟調なまま終えた。米株も売り優勢で終えたうえに、アマゾンやインテルなどが引け後に発表した決算を受けて急落するなど目先は弱気な材料が目立つ。欧州午後に7月米雇用統計を控えていることもあり、どこかで一旦は落ち着くのだろうが、まずはリスク回避を意識した動きが先行することになりそうだ。
序盤にはスイス7月消費者物価指数(CPI)が発表予定。前月比が前回の横ばいから0.2%低下が予想されている。CPI前年比も1%前半が大方の見通しだ。スイス中銀の次回金融政策決定会合は9月26日とまだ先ではあるものの、前月比のマイナス度合い次第では、一気に追加利下げ観測が強まるだろう。このところリスク回避の動きを背景に強含んでいたスイスフランの戻り幅を気にかけておきたい。
日本時間20時過ぎには英中銀のチーフエコノミストでもあるピルMPC委員が講演予定。英中銀は昨日4年5カ月ぶりの利下げ決定を公表した。ただし9名のMPC委員のなかで、ベイリー総裁の利下げ提案に賛成したのは総裁含めて5名のみ。ピル氏は据え置き維持を主張した4名のなかの1人であり、どのような考えで利下げに反対したのかが注目される。
想定レンジ上限
・ユーロドル、7月31日高値1.0849ドル
・ユーロスイスフラン、1日高値0.9515フラン
・ユーロポンド、90日移動平均線0.8504ポンド
想定レンジ下限
・ユーロドル、7月2日安値1.0710ドル
・ユーロスイスフラン、2月7日安値0.9351フラン
・ユーロポンド、日足一目均衡表・基準線0.8441ポンド
東京マーケットダイジェスト・2日 円底堅い・日経平均36年10カ月ぶりの下げ幅
(2日15時時点)
ドル円:1ドル=148.91円(前営業日NY終値比▲0.45円)
ユーロ円:1ユーロ=160.88円(▲0.30円)
ユーロドル:1ユーロ=1.0804ドル(△0.0013ドル)
日経平均株価:35909.70円(前営業日比▲2216.63円)
東証株価指数(TOPIX):2537.60(▲166.09)
債券先物9月物:143.80円(△0.84円)
新発10年物国債利回り:0.955%(▲0.075%)
ユーロ円TIBOR3カ月物:0.24600%(横ばい)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な国内経済指標)
<発表値> <前回発表値>
7月マネタリーベース
前年同月比 1.0% 0.6%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は上値が重い。日米株価指数先物の下落を背景に売りが先行し148.88円まで下げた後は本邦実需勢の買いなどを支えに149.77円まで反発した。ただ、日経平均株価が引けにかけて下げ幅を拡大するとリスク回避の売りが再開。15時過ぎには148.81円まで下押しした。
・ユーロ円も頭が重い。総じてドル円と同様に株価に振らされる動きとなり、160.65円まで売りが先行した後161.59円まで切り返したが、再び安値圏まで押し戻されている。
・ユーロドルは小高い。ドル円の下落や米長期金利の低下に伴ってユーロ買い・ドル売りが散見され、一時1.0809ドルまで値を上げた。
・日経平均株価は大幅に続落。下げ幅はブラックマンデー翌日の1987年10月20日以来、およそ36年10カ月ぶりの大きさとなった。前日の米国株が大幅安となった影響を受けた。植田日銀総裁が突如タカ派路線に切り替えたことが引き続き市場の混乱を招いている。
・債券先物相場は続伸。日経平均の大幅下落を背景とするリスク回避の動きが上昇を後押し、終始堅調に推移した。一時143.82円まで上げ幅を拡大した。
日本株、「日銀ショック」で当面は上値の重い展開か~東海東京
東海東京インテリジェンス・ラボでは、7月の日銀会合はタカ派的な内容が目立ったと指摘。ECBやFRBをはじめとする世界の中央銀行が「利下げサイクル」に入ることがほぼ確実視されている中、逆に「利上げサイクル」を進める日本の株式を買う積極的な理由をつけるのは難しいと考えている。今回の決定は日本株市場にとって厳しいものであると言わざるを得ないとコメント。相対的には、利ザヤ改善への期待から金融株、国内景気への影響を懸念してディフェンシブ銘柄が選好されやすくなるとみている。一方、財務基盤が弱く借り入れの多い業種や銘柄は、利払い増加への懸念から売られやすくなると考えている。
日銀の次回利上げは10月か~BNPパリバ
BNPパリバ証券では、今回の日銀会合を受けたリポートの中で、次回の利上げのタイミングについて、展望リポートが公表される10月に政策金利を0.5%まで引き上げると予想している。今春闘の賃上げに伴い人件費が増加しており、10月の価格改定時期には、特にサービス価格の引き上げが予想される。10月会合では、そのことが9月調査短観などのソフトデータや10月都区部CPIなどのハードデータ、ヒアリングなどから確認できる。これらが起こり得ることは既に日銀は基本シナリオに織り込んでいるとみられるが、展望リポート作成時にそれを確認し、粛々と利上げが決定されるとBNPパリバでは考えている。
【市場の目】BOEも利下げを開始 追加利下げは慎重に判断
第一生命経済研究所経済調査部主席エコノミスト・田中理氏
BOEも利下げを開始 追加利下げは慎重に判断
イングランド銀行(BOE)は8月のMPCで約4年半振りとなる利下げを決定。決定は5対4の僅差、今回利下げに転向した委員の一部は「利下げ/据え置き」が際どい判断だったことを認めている。最近の物価上振れが一過性の要因によるものか、物価や賃金を取り巻く構造変化の可能性も見極めが必要。同時に発表された金融政策レポートでのインフレ率の最頻値見通しは、年2~3回の利下げを織り込む市場金利を前提とした場合、2026年4~6月期に2%の物価目標を下回り、1.5%程度に収斂すると予想する。追加利下げを見送った場合の景気の腰折れや中期的な物価の下振れリスクにそこまでの切迫感はなく、追加利下げを急ぐ様子はみられない。当面は四半期に1回の金融政策レポートの発表月に合わせて、追加利下げの是非を判断する意向とみられる。
株価指数先物【引け後】 52週線水準での底固めを見極めたい
大阪9月限
日経225先物 35920 -2030 (-5.34%)
TOPIX先物 2542.5 -154.0 (-5.71%)
日経225先物(9月限)は前日比2030円安の3万5920円で取引を終了。寄り付きは3万6660円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万6845円)を下回って始まり、直後に付けた3万6670円を高値に下へのバイアスが強まり、前場中盤に一時3万6110円まで下落幅を広げた。その後は3万6600円近辺まで下げ幅を縮めたものの、前場終盤には再び日中の安値水準まで下げた。節目の3万6000円に接近してきたこともあり、押し目を狙った打診的なロングが意識され、後場は3万6200円~3万6400円辺りで保ち合いを継続。だが、取引終了間際にレンジを下放れると、節目の3万6000円を割り込み、一時3万5800円まで下落幅を広げた。
米国では経済指標の発表を受けて労働市場の減速懸念が高まり、米長期金利が約半年ぶりに4%を下回るなか、年内3回の利下げ観測が浮上。日米金利差縮小を見込んで円高が進行、東京市場では日米金利差を狙ってこれまで積み上げてきたポジションを圧縮する動きが加速しており、先物での先回り的なショートに向かわせたようだ。連日の大幅な下落により、ダブルインバースなどのヘッジ対応のショートの動きも強まったのだろう。
今週の日経225先物は、13週移動平均線(3万8880円)突破をみせた後は、52週線(3万5700円)水準まで下落した。52週線までの調整によって、いったんはボトムを意識したスタンスとなろう。東証プライムの騰落銘柄は値下がり数が連日で9割を超える全面安商状で、売買高は5月31日以来の29億株超に膨れた。ピーク感が意識されてくる可能性もあり、押し目狙いのロングのタイミングを探る動きが出てきそうだ。
グローベックスの主要な米株先物は弱い動きをみせており、NYダウ先物は260ドル安、ナスダック100は340ポイント安で推移している。欧州市場も下落して推移するなか、世界同時株安が警戒されてくる。日経225先物のボリンジャーバンドは拡大傾向にあり、-3σは3万4530円辺りまで下がっている。52週線水準での攻防を想定しつつ、同線を明確に下放れてくる局面では、もう一段の下落が警戒されよう。
NT倍率は先物中心限月で14.12倍に上昇した。25日、75日線が位置する14.09倍水準を上回り、一時200日線が位置する14.18倍まで切り上がる場面もみられた。東京エレクトロン <8035.T> [東証P]、アドバンテスト <6857.T> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984.T> [東証P]の3社で日経平均株価を630円超押し下げているが、東証プライムの値下がり数が9割を超える全面安商状のため、TOPIX型のマイナスの影響が大きい。
手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が5万2460枚、ソシエテジェネラル証券が2万9855枚、サスケハナ・ホンコンが1万3478枚、JPモルガン証券が8269枚、バークレイズ証券が6079枚、野村証券が5470枚、SBI証券が4904枚、モルガンMUFG証券が4356枚、ゴールドマン証券が3146枚、みずほ証券が1915枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が5万9739枚、ソシエテジェネラル証券が3万5503枚、バークレイズ証券が1万0615枚、JPモルガン証券が1万0019枚、ゴールドマン証券が7644枚、モルガンMUFG証券が7555枚、サスケハナ・ホンコンが6912枚、ビーオブエー証券が5107枚、BNPパリバ証券が4781枚、みずほ証券が4515枚だった。
NY為替見通し=米雇用統計発表、非農業部門雇用者数だけでなく失業率の強弱にも留意
NYタイムは、注目度の高い経済指標である7月米雇用統計が発表となる。今週発表の雇用関連指標はここまで総じて弱めで、本日も非農業部門雇用者数の伸び鈍化が予想されている。
先日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でも雇用の伸びの鈍化への言及があった後だけに、市場も雇用関連指標の弱まりに神経質になっており、足もとのドルの重さにも作用している。まずは非農業部門雇用者数の予想比での強弱に反応することになるとみるが、失業率の結果が後から効いてくるパターンもあるため留意したい。
雇用統計を確認後、午前1時からイベントに参加するバーキン米リッチモンド連銀総裁は今年のFOMC金融政策決定の投票メンバーであるため、同総裁から雇用統計の結果と金融政策の行方に関して何らかの示唆があるかどうかにも注意したい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、東京タイム午前につけた本日ここまでの高値149.77円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、3月14日安値147.44円。
NY株見通し-ハイテク株を中心に軟調か 7月雇用統計に注目
今晩は米7月雇用統計に注目。昨日は7月ISM製造業PMIが予想以上に悪化し、新規失業保険申請件数も予想以上に増加したことで景気後退(リセッション)懸念が強まった。ダウ平均は494.82ドル安(-1.21%)と3日ぶりに反落し、S&P500は1.37%安と反落し、ナスダック総合も2.30%安とともに反落した。景気敏感株が多い小型株指数のラッセル2000は3.03%安と主要3指数を上回る大幅下落となった。引け後の動きでは予想を上回る決算を発表したアップルが小幅に上昇した一方、アマゾン・ドット・コムは売上高が予想を下回ったほか、弱い見通しが嫌気され6%超下落。弱い見通しやレイオフを発表したインテルは20%近い急落となった。
今晩はインテルやアマゾンの下落を受けてハイテク株を中心に軟調な展開が予想されるが、寄り前に発表される米7月雇用統計が焦点となりそうだ。これまでは弱めの雇用統計が利下げ期待につながり株高要因となったが、昨日の7月ISM製造業PMIの下振れなどを受けてリセッション懸念が強まっており、今晩の7月雇用統計も弱い結果となれば、リセッション懸念が一段と強まることが警戒される。7月雇用統計の市場予想は、非農業部門雇用者数(NFP)が17.5万人増(前月分:20.6万人増)、失業率が4.1%(同:4.1%)、平均賃金が前月比+0.3%(同:+0.3%)、前年比+3.7%(同:+3.9%)。
今晩の米経済指標・イベントは7月雇用統計のほか6月耐久財受注改定値、7月製造業新規受注など。企業決算は寄り前にシェブロン、エクソン・モービル、リンデ、ライオンデルバゼルなどが発表予定。
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