株価指数先物【引け後】 52週線水準での底固めを見極めたい
大阪9月限
日経225先物 35920 -2030 (-5.34%)
TOPIX先物 2542.5 -154.0 (-5.71%)
日経225先物(9月限)は前日比2030円安の3万5920円で取引を終了。寄り付きは3万6660円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万6845円)を下回って始まり、直後に付けた3万6670円を高値に下へのバイアスが強まり、前場中盤に一時3万6110円まで下落幅を広げた。その後は3万6600円近辺まで下げ幅を縮めたものの、前場終盤には再び日中の安値水準まで下げた。節目の3万6000円に接近してきたこともあり、押し目を狙った打診的なロングが意識され、後場は3万6200円~3万6400円辺りで保ち合いを継続。だが、取引終了間際にレンジを下放れると、節目の3万6000円を割り込み、一時3万5800円まで下落幅を広げた。
米国では経済指標の発表を受けて労働市場の減速懸念が高まり、米長期金利が約半年ぶりに4%を下回るなか、年内3回の利下げ観測が浮上。日米金利差縮小を見込んで円高が進行、東京市場では日米金利差を狙ってこれまで積み上げてきたポジションを圧縮する動きが加速しており、先物での先回り的なショートに向かわせたようだ。連日の大幅な下落により、ダブルインバースなどのヘッジ対応のショートの動きも強まったのだろう。
今週の日経225先物は、13週移動平均線(3万8880円)突破をみせた後は、52週線(3万5700円)水準まで下落した。52週線までの調整によって、いったんはボトムを意識したスタンスとなろう。東証プライムの騰落銘柄は値下がり数が連日で9割を超える全面安商状で、売買高は5月31日以来の29億株超に膨れた。ピーク感が意識されてくる可能性もあり、押し目狙いのロングのタイミングを探る動きが出てきそうだ。
グローベックスの主要な米株先物は弱い動きをみせており、NYダウ先物は260ドル安、ナスダック100は340ポイント安で推移している。欧州市場も下落して推移するなか、世界同時株安が警戒されてくる。日経225先物のボリンジャーバンドは拡大傾向にあり、-3σは3万4530円辺りまで下がっている。52週線水準での攻防を想定しつつ、同線を明確に下放れてくる局面では、もう一段の下落が警戒されよう。
NT倍率は先物中心限月で14.12倍に上昇した。25日、75日線が位置する14.09倍水準を上回り、一時200日線が位置する14.18倍まで切り上がる場面もみられた。東京エレクトロン <8035.T> [東証P]、アドバンテスト <6857.T> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984.T> [東証P]の3社で日経平均株価を630円超押し下げているが、東証プライムの値下がり数が9割を超える全面安商状のため、TOPIX型のマイナスの影響が大きい。
手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が5万2460枚、ソシエテジェネラル証券が2万9855枚、サスケハナ・ホンコンが1万3478枚、JPモルガン証券が8269枚、バークレイズ証券が6079枚、野村証券が5470枚、SBI証券が4904枚、モルガンMUFG証券が4356枚、ゴールドマン証券が3146枚、みずほ証券が1915枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が5万9739枚、ソシエテジェネラル証券が3万5503枚、バークレイズ証券が1万0615枚、JPモルガン証券が1万0019枚、ゴールドマン証券が7644枚、モルガンMUFG証券が7555枚、サスケハナ・ホンコンが6912枚、ビーオブエー証券が5107枚、BNPパリバ証券が4781枚、みずほ証券が4515枚だった。