僕と糞 〜第一章〜
幼稚園、初めての遠足、お母さんが作ってくれた初めてのお弁当はフカフカ玉子焼きだった。
今でも覚えている、高揚感に急かされながら皆と一緒に「いただきます」をしたんだ。
箸を持った僕が目にしたのはマヨネーズのかかった玉子焼きだった。
fin
僕と糞 〜第一章〜
幼稚園、初めての遠足、お母さんが作ってくれた初めてのお弁当はフカフカ玉子焼きだった。
今でも覚えている、高揚感に急かされながら皆と一緒に「いただきます」をしたんだ。
箸を持った僕が目にしたのはマヨネーズのかかった玉子焼きだった。
fin
僕と糞 〜第二章〜
小学校入学の日、引っ越しを終え、慣れない土地で迎えたその日はまだ、冬の残り香ただよう張り詰めた寒気の中にあった。
僕はその日、登校前に親戚一同で写真撮影をしたんだ。
叔母さんが「とるよー」と声をかける。
張り詰める緊張、それでもピカピカの家、ピカピカのランドセルが僕を明るく照らす
はい、ちー
その後の ず を聞く前に母が小さく声をあげた。何が起こったかわからない
すぐにシャワーを浴びせられた。
何が起こったかわからない。
僕の頭には糞が落ちていた。
入学式には遅刻した。
fin
都合でかなり間を置きながら書いてく
僕と糞 〜第三章〜
秋、糞の被害もなく僕は六年生になっていた。
中学受験を受ける僕は二人の友達との帰り道が唯一の遊び場だった。
その友達の中には僕の初恋の女の子もいたが想いを伝えることはできずにいた。
あるとても綺麗な夕焼けの日、東から西に抜けるいつもの通りは黄昏色に染まっていたのを今も覚えている。
そして、その通りの電線にムクドリの群れがとまっていたのも
ドドドドド ドドドドド ドド ドドドドド
嫌な予感は糞とともに何発も的中した
奴ら狙ったように下を通り過ぎる瞬間にひり出してきやがる。
僕らは黄昏時に夕陽に照らされながら糞まみれになったんだ
fin
僕と糞 〜第四章〜
沖縄でオオコウモリに糞された
フルーツの香り
fin
僕と糞 〜最終章〜
遠くのカラスが飛び立つ、常人には何の変哲もない日常だが気づくと半身に構えていた。
度重なる糞によって俺は鳥の悪意を感じるようになっていたのだ
案の定ヤツは向きを変え俺の方へ急降下しながら爆撃機ユンカース Ju-87の如く糞を放ってきた
が、俺は上半身をめいいっぱい反っていた
糞は俺の頭上を掠め右斜め後ろの地面に着弾
俺が鳥の糞を見切る業を身に着けた瞬間だ
fun