アルコール度数60% 絶海の孤島・青ケ島が幻の「あおちゅう」で村おこし 国家戦略特区で酒税法の壁を壊せるか?
伊豆諸島の最南端に位置する日本一人口の少ない東京都 青ケ島村。
「訪れる人のほとんどが工事関係者だった」という“絶海の孤島”になぜか外国人観光客が増えている。
インターネットで評判が広まったとみられるが、同村はこの機運を逃すまいと、アルコール度数60%という
特産焼酎 「あおちゅう」の原酒で“おもてなし”をすることを模索。
ただ実現には規制緩和が必要で、政府に国家戦略特区の指定を求めて名乗りを上げた。
■「神のご加護がないとたどり着けない島」
都心から南へ358キロ、八丈島からも70キロほど離れた青ケ島の外周は約9キロ、面積は約6千平方メート ル。
人口は170人ほどしかおらず、住所は「東京都青ケ島村無番地」の1つだけ。
都心からのアクセス方法は空と海からの2通りあるが、 いずれも直行便はない。
経由地の八丈島と青ケ島を結ぶヘリコプター「東京愛らんどシャトル」は乗客数が限られ、 平成25年末まで
運航されていた連絡船「還住丸」(12 0トン)は天候が悪かったり、海が荒れたりするとすぐに欠航になった。
かつては「神のご加護がないと、たどり着けない島」(都の担当者)とまで言われた。
昨年1月に、 還住丸の約4倍の大きさを誇る「あおがしま丸」(500トン)に代替わりしてからは就航率が
向上し、アクセスしやすくなった。
同村によると、観光客数は、21年は270人▽24年 は297人▽25年は445人▽26年は376人-と
増加傾向で、最近では外国人観光客の姿が目立つようになった。
青ケ島は、上空から見下ろすと、二重の円のようになってみえる典型的な二重式火山で、外側の外輪山の
くぼみの中心付近に、内輪山「丸山」がある。
きれいなプリン形の丸山は象徴的な存在で、観光客らを魅了し、近年はイン ターネットの「フェイスブック」
などで、島の全景写真が世界中へ拡散。
外国人観光客もまた、この島の形状や神秘的なたたずまいに引きつけられて、島を訪れるという。
http://www.sankei.com/premium/news/150710/prm1507100007-n1.html