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「子供をぐっすり寝かせるためには、親と一緒じゃない方がいい」と主張したフランス人女性もいました。
川の字になって寝ると、親が寝返りを打ってぶつかり、起きるかもしれない、と言うのです。
「じゃあ、同じ部屋で子供用のベッドで寝かせばいいんじゃない?」と返す と、
「親のイビキとか寝言で起きるかもしれない」と反論しました。
だから一人で別の部屋で寝かせた方がいい、という主張です。子供の淋しさ は問題外のようでした。
一方で最近、アメリカでは「co-sleeping(一緒に寝ること)」が流行り出しています。
子供と一緒に寝た方が子供とのスキンシップが充分に取れて、
子育て上も教育上もいいんじゃないかという流れです。
子供時代、夜起きて怖かったというトラウマを持つアメリカ人たちが飛びつ いたのかもしれません。
番組には、ご意見番と呼ばれるゲストを呼びます。この回は、作家の荒俣宏 さんでした。
荒俣さんは「日本人が川の字になって寝る理由は、ただひとつ、
『家が狭い』からです」と喝破されました。
それもあるのでしょう。
家が狭く、家族でぎゅっと集まるから、親子一緒に寝るのが自然なのかもしれません。
どちらが正しいという問題ではなく、なにを大切にしているか、の違いかもしれません。
西洋では、子供の淋しさより、まずは夫婦関係を大切にしているのです。
東洋では、夫婦の営みより子供を淋しくさせないことを重要だと思っている、ということでしょう。