>>3のつづき
私はいま、2020年までに新国立競技場が完成しないのではないかという危惧すら抱いている。
メインスタジアムが完成しないという理由で、2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会を返上するなどという悪夢が現実のものとなってはならない。
国にできないのなら、東京都で「都立競技場」を建設し、これをメインスタジアムにすることすら考えざるをえないが、時間は 経過するばかりである。
主催都市として、新国立競技場の完成は必須であり、そのための支援は惜しまないつもりであるが、その前提を、国、とりわけ文科省、JSCに満たしてもらわなければならない。
情報を広く国民に公開して、十分に現状を説明し、皆の協力を得なければならない。
国民は2020年大会を成功させたいと思っており、オールジャパンで団結すれば困難も克服できよう。
何度も言うが、残された時間は限られている。
新国立競技場建設について、 誰が最終的に責任を持つのか、それを明らかにし、国民との対話を行わないかぎり、悪夢が現実のものとなりかねない。
さらに付け加えれば、2020年大会後の後利用の展望も定かではない。
8万人もの観客を動員できるイベントは、そう多くはない。
施設の運営は赤字続きということになってしまわないか。
大会後に負の遺産(レガシー)を残すとすれば、それは設計・建設段階での詰めが甘かったということである。
この点についても、厳しく検討する必要があるのではなかろうか。