さて「無明」から「老死」まで十二個の単語が並んだ「十二支縁起」というのを
大乗の坊さんはかなり大ごとにとらえている
「無明」(ignorance) がすべての苦の原因なのだ、などど彼らは言う
しかもどうも「空」の概念が十二支縁起と混じりあっている気がしなくもない
しかしパーリの経をすべてつぶさに読むと
実は十二支縁起が十一支しかなかったり十三支だったりして
しかもその始まりは「無明」とは限らない
仏が死んでいろんな人が諸説を唱えて最終的に十二個に落ち着いたんだなあという感想がある
上に引用した経はそのいろんな縁起の中でも一番短いやつで
「絆」→「愛」→「取」→「有」→「生」→「老死」
と六支の縁起になっている
そして変な哲学が介入していなくてとてもわかりやすい
だから俺はこれが好きだ