A子「最近、噂になってるんだけど、その子によく似た女の子がよく目撃されてるらしいの」
俺「んー、似てるってだけじゃないの?」
A子「それがそうじゃないのよ……」
事件の概要はこうだ
俺たちが小四の頃、同じクラスの女の子が亡くなった(E子)
E子はクラスの中でも目立たない、どちらかと言えば地味な子だったが、家がお金持ちということで有名だった
B太郎「どういうことだ?」
ある日、裏山の小さな小屋で火事があった
火は燃え広がり小規模な山火事にまで発展した
火事と同時に、行方不明になった女の子がいた
それがE子だった
丸2日消火活動をして、やっと鎮火したと思った矢先、焼け朽ちた小屋の中から黒焦げたE子の遺体が発見された
A子「友達から聞いた話では、その日の夜中、裏山周辺で焦げた匂いがしたんだって。それこそ火事と思えるくらいの」
A子「夜中だし火が立ってたら絶対に見えるものだけど、それらしい明かりはない。でもあまりにも焦げ臭い。だから、友達は確認しようとちょっとだけ裏山に入ったらしいの」
A子「進めば進むほど焦げた匂いが強くなっていく。不審に思いながらも友達は歩き続けた。そしたら突然」
『ねぇ』
A子「背後から声をかけられたらしいの。びっくりして振り返っても誰もいないんだって」
A子「怖くなった友達は、一目散に来た道を走った。走ってる途中、何かに足を引っ掛けた。立ち上がろうとしても、足にひっかかったそれは中々取れなくて立てない」
A子「よく見ると、何かに足を捕まれてる」
『黒焦げた何かに』
A子「足を捕まれてる」
A子「そいつを何度も何度も蹴って、ようやく抜け出した友達は帰ることができたんだけど、今にして思うとE子だったのかもしれないって」