安価でSS書く ID:Yaxd2Ip2

1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/23(月) 22:00:08.65 ID:Yaxd2Ip2

>>3
>>4
>>5

9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/23(月) 22:26:14.90 ID:Yaxd2Ip2

ドアガラガラ

女「イラッシャーイシャチョサーン」

おっさん「あれ?ここマッサージ店であってます?」

女「あってるヨ。ほら、こっち来るヨ」

おっさん「ちょっ強引強引。なんかカタコトだし、本当に大丈夫かよ」

女「大丈夫ヨ。ワタシ、純粋なニポンジンですヨ。サムライアベシンゾー大好きヨ」

おっさん「……」

女「一時間9800イェンね。シャチョサーンは男だから知らない、マッサージはこれくらいするヨ」

おっさん「チラシには980円って書いてたぞ」

女「……」

おっさん「ほら、よく見ろ。チラシ持ってきて正解だったわ」

女「……」カキカキ

女「これで9800イェンネ。文句垂れてないで付いてくるヨ」

おっさん「いや『0』書き足してんじゃねーよ……」

女「うるさいヨ。黙ってこっち来るヨ」

おっさん「……はぁ」

12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/23(月) 22:41:42.02 ID:Yaxd2Ip2

女「ほら、服脱いでここに寝るヨ」

おっさん「……」ヌギヌギ

女「パンツも!その汚いデカマラここで堂々と晒しなさいこの変態ッ!あんたの趣味に付き合ってあげるんだから、感謝しなさいよねッ!」

おっさん「罵倒するときは流暢に喋るんだな」

女「黙るヨ。はやく脱げヨ」

おっさん「……」

女「基本的にシャチョサーンには目瞑っててもらうヨ。オイルとか目に入って失明しても責任とらないヨ」

おっさん「……」

女「じゃあ始めるヨ」

ヌリヌリ

おっさん「……なんで頭にオイル塗ってんだよ」

女「この特殊なオイルは脳内のエルコミント酸をたくさんだすヨ。エルコミント酸は体脂肪燃焼に役立つヨ」

おっさん「へぇ……」

女「わかったら目瞑るヨ。ワタシ機嫌良いから過激なサービスあるヨ。運が良かったねシャチョサーン」

おっさん「……」

ニギニギギシギシ

おっさん「……お姉さん、お名前は?」

女「チョォブンシェ……間違えたヨ。『マサ子』ヨ」

おっさん「……お姉さん、中国人?」

女「さっきも言ったヨ。ワタシニポンジンヨ。ドラえもん、ガンダム大好きヨ」

おっさん「……」

ニギニギギシギシ

16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/23(月) 23:01:43.71 ID:Yaxd2Ip2

ーーーーーーーーーー

おっさん「おらっ!おら!イケや!」

パンパンパンパン

マサ子「アーイグゥアーイグゥアーイグゥ」

おっさん「ふんっ!ふんっ!ふんっ!」

マサ子「アーイグゥアーイグゥアーイグゥ」

おっさん「うおっ出るッ!」

マサ子「アーイグゥウウウウウウウウウウ!」

おっさん「……ハァハァ」

マサ子「ハァハァ」

おっさん「……」

おっさん「……なにこれ」

ーーーーーーーーーー

マサ子「今日はアリガトシャチョサーン。気持ち良かったヨ」

おっさん「……」

マサ子「これ、ワタシのラインIDヨ。暇なとき連絡するヨ」

おっさん「……」

マサ子「また来てネー」

ーーーーーーーーーー

おっさん「ってことがあったんだけど、これぼったくられた?」

ハゲ「だろうな。つーか980円のマッサージ屋なんてあるわけねーだろ」

おっさん「まじかー最悪だわ。そういう店ってまだあったんだなぁ」

ハゲ「まぁ一発ヤれたんだしいいんじゃね。かわいかった?」

おっさん「顔はまぁまぁ……日本人と大差なかったけど、やっぱ言葉がなぁ。」

ハゲ「俺も行こっかな。マッサージもしてもらえて一発ヤれんだもんよ」

おっさん「やめろよ。お前と穴兄弟とか冗談じゃねーわ」

ハゲ「……」

おっさん「……なに?」

ハゲ「……いや、クククッ」

おっさん「なんだよ」

ハゲ「お前、自分の後頭部見てみろ。ほれ、鏡」

おっさん「はぁ?……意味わか━━」

おっさん「……」

ハゲ「うはははは!!ハゲてんぞ!なんか一部だけぽっかり穴開いてんぞ!!」

おっさん「うるせーよ。まっさらな大地のお前に言われたくねぇよ」

ハゲ「俺は好きでハゲにしてんだ殺すぞコラ!!……つーかなんで10円ハゲ的なハゲ方なんだ?ストレス?」

おっさん「……いや」


おっさん『……なんで頭にオイル塗ってんだよ』

女『この特殊なオイルは脳内のエルコミント酸をたくさんだすヨ。エルコミント酸は体脂肪燃焼に役立つヨ』


おっさん「あんのアマァ……」

ハゲ「プークスクス」

18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/23(月) 23:15:53.54 ID:Yaxd2Ip2

俺はすぐ、マサ子にラインした

おっさん『ぼったくられた上に10円ハゲにされるとか冗談じゃねーぞ』

数時間後、返事がきた

マサ子『えーなんの話ぃ?マサ子わかんなーい』

おっさん『とぼけんなよ。明日の14時、駅前のカフェに来い。じゃねーと訴えるからな』

それ以降、何回かスマホが鳴ったが全て無視した

ーーーーーーーーーー

おっさん「おうこっちだこっち」

マサ子「……」

おっさん「なんだそのツラ。白々しいんだよ、金返せ。土下座しろ」

マサ子「……」

おっさん「お、おい聞いてんのか?」

マサ子「ごめんなさああああああい!!ビエエエエエエエン」

おっさん「えぇ……?なんでお前が泣くの?」

マサ子「すみませんでシタ!ワタシ、本当は中国から出稼ぎにきて、実家にお金送るために毎日朝から晩まで家畜のように働いて……」

おっさん「……」

ーーーーーーーーーー

マサ子はとてつもない苦労人だった
幼少期は酒とギャンブルに溺れる父のDVに耐え、学校にもまともに通えず……


おっさん「大変だったんだな……グスッ」

マサ子「……うん。だからワタシ、ここでこの仕事辞めるわけにいかないヨ。訴えるのだけは勘弁ヨ」

おっさん「ごめんな……。また店に行くからな……」

マサ子「……ありがとシャチョサーン」

おっさん「……グスッ」

マサ子「シャチョサーン元気だして?今日これからワタシ仕事。お店来れる?」

おっさん「おう……行くよ……」

マサ子「……ありがとシャチョサーン」

22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/23(月) 23:27:31.86 ID:Yaxd2Ip2

マサ子「さ、前みたいに裸なって横になるヨ」

おっさん「お、おう……」

マサ子(日本の男ってチョロいわー。お涙ちょうだいの作り話でコロッと落ちるんだもん)

マサ子「あれ……」

おっさん「ん?どうした?」

マサ子「な、なんでもないヨ」

マサ子(オイル切らしてたのすっかり忘れてた……どうしよ)

おっさん「おい、なにしてんだ?」

マサ子「い、いやいや……えと、ワタシ今手荒れてるヨ。ちょっとクリーム塗ってくるから待っててヨ……」

おっさん「……?」

マサ子(これから買いに行くのも時間かかる……。ま、まずはお茶でも飲んで落ち着こう……)

冷蔵庫ガチャ

マサ子「……」

マサ子が見たもの、それは

マサ子「ふふふ……これで代用できるヨ……」

ーーーーーーーーーー

マサ子「お待たせヨー」

おっさん「おう、はやくしてくれよ」

マサ子「ゴメンヨゴメンヨ。今日のオイルはちょっと特別のやつネ。世界的に見てもなかなか流通しないレアものネ」

おっさん「まじ?いいの?そんなん俺に使って」

マサ子「シャチョサーンには迷惑かけちゃったから、そのお返しネ」

おっさん「マサ子……」

マサ子「それじゃ、目瞑ってるネ」

ニュルニュルニュルッ!

マサ子(……大丈夫よね。みんな当たり前のように食べてるものね……)

ニュルニュルニュルッ!

マサ子(マヨネーズ……)

28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/23(月) 23:39:36.72 ID:Yaxd2Ip2

ニギニギネチャネチャ

おっさん「なんかやたらベタつくなぁ……」

マサ子「さっきも言ったけどレアもののオイルネ。粘度が尋常じゃないヨ」

おっさん「へぇ……」

マサ子「……」

ニギニギネチャネチャ

おっさん「でもなんかマヨネーズ?みたいな匂いすんだけど……」

マサ子「えっ!?あ、あぁ、それアレね。プロペタミンっていう成分ネ。ワタシも最初マヨネーズかな、と思ったヨ」

おっさん「へぇ……」

ニギニギネチャネチャ

ーーーーーーーーーー

マサ子「はい、終わり」

おっさん「あれ?……なんか足りなくね?」

マサ子「ごめんワタシ生理ネ」

おっさん「……」

マサ子「そのまま目瞑ってシャワー行ってネ。シャワー中も目開けちゃ駄目ヨ。プロペタミンはお湯で蒸発して気化すると危険ネ。最悪失明ネ」

おっさん「レアもののオイルだもんな……。リスクもそれ相応なのか……」

マサ子「……ふぅ」

マサ子「なんとかなったネ……」

ーーーーーーーーーー

マサ子「はい、25000イェン」

おっさん「え?前は9800円だったろ。またぼったくりかよ」

マサ子「うっ……うっ……。ワタシの父親も『ボッタクリ!』って言いながらワタシを殴ってくるヨ……」

おっさん「……」

マサ子「『ボッタクリ』は中国で『馬鹿娘』って意味ヨ……グスッ」

おっさん「マサ子……」スッ

マサ子「はい、25000イェン丁度ネ」

おっさん「……頑張れよ」

マサ子「ありがとネー。また来てネー」

34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/03/23(月) 23:53:10.62 ID:Yaxd2Ip2

俺は上機嫌で家路についた
通行人がやたらこちらを見てくるが、たぶん今の俺の心が輝いているからだ
『偽善』、言ってしまえばそうかもしれない
でも一人の孤独な少女を見捨てることはできなかった

ーーーーーーーーーー

ハゲ「おう、なんかお前輝いてんな」

おっさん「そう思うか?まぁな、俺の前世はキリストかもしれん」

ハゲ「気持ち悪ッ!しかもなんか臭ぇよなんだ、マヨネーズ?」

おっさん「あぁこれな。この前話したマッサージ店のオイルだと思う」

ハゲ「……お前、また行ったの?」

おっさん「いやぁ、色々話を聞くとな、あの子苦労してるんだわ。何かの縁で出会ったわけだし、見過ごせなくてな」

ハゲ「……はぁ。お前さ、またぼったくられてんぞそれ」

おっさん「『ぼったくり』って言うなハゲ!!中国じゃあな、『馬鹿娘』って意味なんだよ軽々しく使うなハゲ!!」

ハゲ「はぁ?中国語に『ぼったくり』なんてねーわアホか」

おっさん「いやあの子は……」

ハゲ「ググってみろよ」

おっさん「……」

ハゲ「な?お前たぶんまた騙されたぞ」

おっさん「いやでも最高級のオイル……」

ハゲ「そんなんただのマヨネーズに決まってんだろ。なんで気づかないの?」

おっさん「……」プーン

ハゲ「お前、まじで匂うぞ……」

おっさん「……俺騙されたの?」

ハゲ「ああ。どうせ『父親のDVで出稼ぎにー』とか言われたんだろ?それみんな使ってる常套句だからな」

おっさん「……」

ハゲ「とりあえずお前、五万回風呂入れ」

おっさん「……」


このIDをNGリストに追加する

今後このIDの書き込みやスレッドを表示したくない場合、以下のボタンをクリックしてください。
NGリストに追加

このスレッドは過去ログです。