俺はすぐ、マサ子にラインした
おっさん『ぼったくられた上に10円ハゲにされるとか冗談じゃねーぞ』
数時間後、返事がきた
マサ子『えーなんの話ぃ?マサ子わかんなーい』
おっさん『とぼけんなよ。明日の14時、駅前のカフェに来い。じゃねーと訴えるからな』
それ以降、何回かスマホが鳴ったが全て無視した
ーーーーーーーーーー
おっさん「おうこっちだこっち」
マサ子「……」
おっさん「なんだそのツラ。白々しいんだよ、金返せ。土下座しろ」
マサ子「……」
おっさん「お、おい聞いてんのか?」
マサ子「ごめんなさああああああい!!ビエエエエエエエン」
おっさん「えぇ……?なんでお前が泣くの?」
マサ子「すみませんでシタ!ワタシ、本当は中国から出稼ぎにきて、実家にお金送るために毎日朝から晩まで家畜のように働いて……」
おっさん「……」
ーーーーーーーーーー
マサ子はとてつもない苦労人だった
幼少期は酒とギャンブルに溺れる父のDVに耐え、学校にもまともに通えず……
おっさん「大変だったんだな……グスッ」
マサ子「……うん。だからワタシ、ここでこの仕事辞めるわけにいかないヨ。訴えるのだけは勘弁ヨ」
おっさん「ごめんな……。また店に行くからな……」
マサ子「……ありがとシャチョサーン」
おっさん「……グスッ」
マサ子「シャチョサーン元気だして?今日これからワタシ仕事。お店来れる?」
おっさん「おう……行くよ……」
マサ子「……ありがとシャチョサーン」