>短編小説『世にも奇妙な不同意猥褻/逆襲』
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>1
>Jim Weinsteinは震える手でコロンバス警察署の扉を押し開けた。被害届を握りしめた指が白くなる。
>彼は決して弱い男ではなかった。だが、あの夜、Deboraの前では完全に敗北した。
>ホテルに前乗りした俺のために高級エスコートサービスを頼んでくれたのは、幼馴染みの好意だった。
>しかし、彼女の圧倒的な美貌、甘く妖艶なチュベローズの香り、そして想像を超えた技巧の前に、彼はたった一晩で四度も早漏し、プライドを粉々に砕かれたのだ。
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>「…不同意猥褻の被害届を出したいんですが」
>「被害ですか?」
>「はい。俺は挿入かオーラルでの射精をエスコート嬢に希望したのに、4回とも早漏させられ心を殺されました」
>受付の女性警察官は怪訝な顔をした。
>「え?」
>さらに黒人の上司が現れ、苦笑混じりに言い放った。
>「申し訳ないが、そんな被害届は受理できませんよ」
>Jimは唖然とした。目の前が真っ暗になり、世界中の人間が自分を嘲笑っているような錯覚に襲われた。
>彼は逃げるように署を後にした。
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>2
>Jimは地元ニュージャージー州トレントンへ戻り、幼馴染みで大学時代の友人でもある弁護士のKaren Zimmermannを訪ねた。
>彼女は幼い頃からJimに思いを寄せていたが、その気持ちは一度も報われたことがなかった。
>「Deboraは最低の女ね」
>Karenは怒りに震えた。
>「こんなにJimを傷つけて…許せないわ! 私が絶対に報いを受けさせるから!」
>Jimの心に初めて光が差した。
>「…ありがとう、Karen」
>「ところで、Jim。訴訟に備えて、あの夜の出来事を私の自宅で再現してもらうけど、それでいいわね?」
>「…ああ、そうだな」
>彼は その時Karenを天使が降臨したように感じた。
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>3
>Karenは あの目眩く夜の高級エスコート嬢Deboraの服装を完璧に再現して待っていた。
>紫色のシフォン地ブラトップ、白い本革のミニスカート、ミントグリーンのハイヒール。
>「下着は?」
>「黒のニップレスと黒のTバック」
>Jimはあの夜の出来事を順を追って再現していった。
>唯一違うのは、Karenにはまったく興奮しなかったことだ。
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>一方でKarenは、Jimに身体を触れられるたび、歓喜して全身を震わせていた。
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>4
>「コロンバス警察署がダメなら、フランクリン郡検察庁に告訴する!」
>Karenは烈火のごとき気迫でJimを鼓舞した。
>彼女は飛行機とホテルの手配を即座に指示し、フランクリン郡検察庁に告訴状を提出した。
>応対した検事は、Karenの勢いに押され、恭しく受理した。
>翌日、コロンバス警察署から刑事が連絡してきた。
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>「Jim Weinsteinさんの告訴状についてですが…」
>「Mary Springfieldを逮捕しなさい!」
>刑事は困惑したように言った。
>「ですが…被害者が憔悴したのは一晩で四回も早漏したからでは?」
>Karenは机を叩いた。
>「違う! 心を殺されたの! 第二、第三の被害者が出る前に、逮捕して刑事裁判にかけなさい!」
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