シャルル・ピエール・ボードレール(Charles Pierre Baudelaire)はフランスの詩人・批評家。
シャルル・ピエール・ボードレール(Charles Pierre Baudelaire)はフランスの詩人・批評家。
悪の華 Les fleurs du mal (1857)
思い出せ!「時間」という奴は、ごまかしはしないが/何とかして必ず勝たずにはおかない強欲な博徒だぞ! --時計 (1861)
"Souviens-toi que le Temps est un joueur avide / Qui gagne sans tricher, à tout coup!" --L’Horloge (1861)
人生とは、病人の一人一人が寝台を変えたいという欲望に取り憑かれている、一個の病院である。 --どこへでもこの世の外へ
"Cette vie est un hôpital où chaque malade est possédé du désir de changer de lit." --N’importe Où Hors Du Monde
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1028417315
…で、この一文で何を言わんとしているか。
いわば、芥川作品のひとつのテーマである「芸術至上主義」を端的に表現した言い方ですが、とはいうものの、「一行のボオドレエル」といえども、それだってボードレールという「ひとりの人の人生」が始めにあって、その人生の結晶として生まれたものであるはずなのですが…(もっとも、「人生は短く、芸術は長し」っていう格言もあり、個々人の人生は有限だけれども、芸術の精華は時を超えて生き続けるという意味では一理あるかもしれません)
いわゆる「芸術至上主義」ってのは、人生(=生活上の倫理道徳)と芸術(=美の表現)の間の衝突ってのが中心的なテーマになっていて、極論すれば美の表現のためならば倫理道徳なんてのは乗越えられるべきものなんだという価値観といっていいでしょう。
芥川作品ではその代表的な作品として「地獄変」ってのが特に有名ですが、しかし、その反面で美の表現の追求を道徳観よりも優先するときには、自分ももう生きていけないほどの犠牲を払うことになるという内容の物語でしたね。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11157770071
私は芥川の愛読者を自負していますが、中島敦とか三島由紀夫とかと同様、ときどき過度にエスプリを衒った警句めいたことを言いたがる点は好きになれません。
La lumière fragile
D’une luciole s’est perdue, là
Dans ce feuillage dense
蛍火の はかなき光 濃き葉影
まあ、そんな意味でしょうか。
ランボーは、斬新な4行詩を残している。
L’étoile a pleuré rose au cœur de tes oreilles,
L’infini roulé blanc de ta nuque à tes reins,
La mer a perlé rousse à tes mammes vermeilles
Et l’Homme saigné noir à ton flanc souverain.
Arthur Rimbaud (1854―1891)
星は君の耳の中心で薔薇色に涙を流し
無限は君のうなじから腰へ白く転がり
海は君の朱色の乳首で赤茶色に真珠を飾り
そして男は君の最高の脇腹で黒く血を流す
アルチュール・ランボー(1854年―1891年)