【経済】誰も得しなかった ビール官製値上げ1年の無力感

1番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2018/05/31(木) 18:36:03.87 ID:K+Ss95x5

誰も得しなかった ビール官製値上げ1年の無力感
https://i.imgur.com/Lc4VlYS.png

 酒税法改正で酒の安売り規制が強化され、6月1日で1年を迎える。政府はスーパーや量販店などで採算を無視して安く売られるビール系飲料の価格を引き上げ、中小の酒販店を保護するのが目的だった。だが、実際に恩恵を実感する中小酒販店は少なく、規制の影響でビール離れの加速を招いた。今回の官製値上げで得をした者を見つけるのは難しい。

■メーカーまで上げてきた

居酒屋でもビール価格が上昇している

 「ついにビールメーカーまで上げてきたか」。居酒屋チェーンの幹部はこぼす。今春、外食向けビール系飲料の出荷価格をアサヒビールなどメーカー大手4社が10年ぶりに引き上げた。この影響で、テンアライドが運営する居酒屋「テング酒場」では中ジョッキを21円、大庄の「庄や」では10円の値上げを、それぞれ余儀なくされた。

 「ついに」と先の幹部が話すのには理由がある。2017年6月に始まった安売り規制を受け、最初に反応し値上げに動いたのは外食向けにビールを供給する卸業者だ。一部の居酒屋チェーンやレストランではこれを受け17年秋の時点ですでにビールの価格を上げていた。日本経済新聞社がまとめた飲食業調査によると、回答した居酒屋などの半数近くが「1年前に比べて原価率が上昇した」と回答している。

>>2以降に続く)
2018/5/31 11:33 日本経済新聞 電子版
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31186450R30C18A5TJ1000/

2番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2018/05/31(木) 18:36:39.19 ID:???

 これに加えて、今回はメーカーが値上げに踏み込んだ。もともと業務用は低採算な分野。物流費の高騰も響き、すでに一部で原価割れで販売する製品もあった。メーカーが出荷価格を引き上げたことでこれまで我慢してきた外食大手も値上げせざるを得なくなった。

 安売り規制の強化では、小売りや卸、メーカーが正当な理由なく、売上原価に販管費を加えた「総販売原価」を下回る価格で販売を続けると、免許取り消しなど厳しい罰則を受ける。このため、結果として値上げにつながるというわけだ。

 ビール価格が上昇しているのは外食の店頭だけではない。日経POS情報によると、スーパーではアサヒビールの主力ビール「スーパードライ」の平均販売価格(税別、350ミリリットルの6缶パック)が規制強化後の17年6月に16年6月より9%強上がった。直近は16年6月から値上がり幅は7%強と縮小したものの、依然高い水準にある。

 関東で100店以上を展開している大手スーパーは17年6月にビール系飲料の店頭価格を10~15%上げた。これまでビール系飲料の安売りを集客策の目玉として広告でアピールするケースが多かったが、同様の動きは鳴りを潜めた。

 一方、規制で恩恵を受けるはずだった中小酒販店。東京都江東区にある酒販店の店主は浮かない顔でこう語る。「規制強化後もビールの売れ行きは全く変わらないよ」

3番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2018/05/31(木) 18:37:21.17 ID:???

■中小酒販店に客は戻らず

 同区内の中小酒販店でスーパードライ6缶パックの価格は1350円。近隣の大手スーパーの価格は規制前の約1100円から値上げされ、現在は1150円程度で推移しており、200円程度の差がある。規制前にくらべて縮まったとはいえ、差は依然として大きいままだ。「結局、価格競争で(調達量が圧倒的に多い)大手スーパーにはかなわないよ」(酒販店店主)とぼやく。

 神奈川県の老舗酒販店の店主は「今の流れだけでは衰退していくだけ」と声を絞り出す。近隣の量販店などと競争しても疲弊するだけと判断し、大手の定番ビールは店頭に置かなくなったという。クラフトビールの品ぞろえを増やしている。

 国税庁によると、中小の酒販店などの「一般酒販店」は17年3月末に約4万2千事業者と5年前に比べて24%減ったが、ビール大手の幹部は「中小酒販店の減少傾向に歯止めがかかっていない」と指摘する。

 安売り規制で市場全体が打撃を受けた。ビール系飲料の市場縮小に拍車がかかっているのだ。ビールメーカー大手5社での17年の課税済み出荷量は4億407万ケースと16年に比べて2.6%減となり、13年連続で過去最低を更新した。価格上昇は需要に水を差し、ビール離れが加速している。

 「大きな向かい風となった」。アサヒビールが1月、都内で開いた事業方針説明会。平野伸一社長は安売り規制などについてこう吐露した。同社のビール系飲料の販売量は1億5800万ケース(1ケースは大瓶20本換算)と前年に比べて2%減った。スーパードライも29年ぶりに圧倒的なブランドの象徴である1億ケースを割り込んだ。

 国内で酒類事業を手がけるアサヒビールの17年12月期の売上高は前の期比0.9%減の9672億円となった。キリンビールも6470億円と同1.3%減った。それぞれ、国内のビール系飲料の減少が主な要因だ。

4番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2018/05/31(木) 18:38:46.14 ID:???

■誰も得をしない値上げ

 原価のアップに苦しむ外食、集客の目玉を奪われた大手小売り、客が戻ってこない中小酒販店、出荷量減少に苦しむメーカー、そして高いビールを飲まなくてはいけない消費者。“五方一両損”の様相を呈している。

ビール系飲料の大手小売店店頭での価格は高止まりしている(埼玉県内のスーパー)
https://www.nikkei.com/content/pic/20180531/96958A9F889DE1E3E3EAE4E6E7E2E1E3E2E7E0E2E3EA8698E3E2E2E2-DSXMZO3118705031052018000001-PN1-3.jpg

 ただ、そんな安売り規制にも、大きな効用があると指摘する声がある。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の角山智信シニアアナリストは「“とりあえず生”という時代は終わった。(安売り規制をきっかけに)メーカーは販売奨励金などをつぎ込む無益なシェア争いを見直して利益を確保し、それを商品開発などにあて、新たな需要を生み出す力を追い始めた」と話す。一部の流通業者の中には、利益率が改善する兆しもある。

 値上げの逆風が吹くなか、アサヒビールが飲食店に供給する樽(たる)入り生ビールの品ぞろえに欧州の高級ビールを加えるなど、メーカー各社も市場の活性化に奔走している。これから人口減少が本格化し、国内市場の縮小は避けられない。今回の規制はメーカーや流通業者に消耗戦を抜け出し、価格に代わる価値を生み出すよう迫っている。

(了)

5番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2018/05/31(木) 18:41:29.43 ID:???

財務省・事務次官【注:当時】 木下康司先生に聞く
http://i.imgur.com/TdHwr22.png
Q 増税で本当に財政再建できるのでしょうか?
A 無理ですね。
以下のグラフを見てください。
GDPは横ばいなのに、景気の悪化によって税収率が下がり、そして税収も下がっています。
つまり、税収とは景気に左右されるものなのです。
という事は、増税で景気が悪化すると、景気悪化で逆に税収も減り財政再建などできるわけがないという事になってしまいます。
でも、財務省的には、それでいいんです。
なぜかと言うと、このまま税収が悪化していけば、また増税する口実ができ、今後も増税しやすくなり、ますます利権が増えるからです。

6番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2018/05/31(木) 18:43:05.11 ID:???

アベノミクスの果実だなー


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