http://www.nikkei.com/markets/features/27.aspx?g=DGXMZO8131872025122014000000&df=3
デフレ懸念があるユーロ圏の経済状況を背景に、欧州中央銀行(ECB)も緩和政策に傾斜。量的緩和に踏み切るとの観測も出た。これを受けて、ユーロ売りを増やした投資家がいたというのだ(FXでは、外貨買い・円売りだけでなく外貨売り・円買いもできる)。ところが、そうしたECBの緩和姿勢より日銀の追加緩和のパワーの方が勝ったため円安・ユーロ高が進み、損失を被った(グラフDのc参照)。この計算違いがなければ、14年のミセス・ワタナベの勝率はもっと高かったかもしれない。
■「15年は14年ほど楽に稼げそうにない」
最後に15年について考えてみたい。前出の神田氏は「14年ほど楽に稼げないかもしれない」と注意を促す。
まず、ドルから考えてみよう。対ドルの円安基調が続くと予想する声は依然多い。日銀に追加緩和の可能性がある一方、米連邦準備理事会(FRB)は利上げの機会をうかがうとみられ、日米の金融政策が逆方向を向く状況に変化はないからだ。ただ、過去2年間に30円以上もの円下落が進んでおり、さすがに今後は円安のペースが鈍っても不思議はない。