「毎日新聞の会議室使えば」と吉村知事 「不自由展」開催決定に不服 #9

9番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2021/07/11(日) 09:16:22.96 ID:???

https://www.shoukasonjuku.com/post/daisuketsuda-1

20分間の映像の中に、昭和天皇が燃やされている、足で踏みつけられるという内容が含まれていて、故人の尊厳を踏みにじるものだ、日本人へのヘイトじゃないかと批判されたんです。


この映像に出てくる版画作品「遠近を抱えて(4点組)」は、80年代に富山県立近代美術館の個展で大浦さんが自画像として昭和天皇や過去の名画などいろいろなものをコラージュして作成したもので、これ自体は評価が高かったんです。


大浦さんは若いころ、10年間ニューヨークで作家活動をしていたのですが、自分の日本人としてのアイデンティティは一体何なのかと悩んで、考え抜いた結果が、自分の心の中には天皇、天皇制があったということ。それを自画像として表現した、天皇への敬愛の念も感じられるものです。


ところが、展覧会の終了後に富山県の自民党の県議会議員が「不敬だ」と問題視したんです。作品に込められた意図をまったく解釈しようとすることなく。結果的に地元の新聞も問題にしてしまって、大騒ぎになったんです。富山県立近代美術館が購入して常設コレクションになっていたこの版画作品は売却され、展覧会を開いた時につくった400冊ほどの図録はすべて焼却処分されてしまいました。


つまり、一番最初に天皇の肖像画の作品を燃やしたのは富山県立近代美術館だし、そのきっかけをつくったのは、自民党の議員だった。


納得できない大浦さんは裁判を起こしましたが、負けてしまいました。作家として表現したかったことと別の意図で炎上してしまったことで大浦さんは深い傷を負い、美術作家としての活動を辞めてしまいました。そして、映画監督になりました。


今回、その版画作品を出展させてくださいと大浦さんにお願いをしたら、「昔の作品が芸術祭という最新の現代美術を見せるフォーマットの中で見られるのは嫌だ」とおっしゃったんです。「出展するからには、かつての作品をちゃんと補完するような映像をつくりたい」と。このことは主催側でも議論になりました。かつて展示拒否された作品を展示するという企画コンセプトから外れてしまいますから、最初は新作をお断りしたんです。大浦さんは怒り、難航しました。


ですが、「遠近を抱えて(4点組)」はいわば企画の中核を成す作品でもありましたから、展示は必要なことでした。最終的には、新作はかつての作品の理解を深めるものにもなりますし、何より作家本人が映像とあわせて一つの作品だと言う意志を尊重しようという判断を下しました。


ーーではなぜ、映像の中で天皇の写真を燃やし、踏みつけたのでしょうか。


重要なのは、昭和天皇の写真ではなくて、昭和天皇がコラージュされた自分の作品を燃やしたということ。富山県に図録を燃やされた経緯を含めて、燃やすということ自体が大浦さん自身のなかではとても宗教的な、昇華していくような行為です。大浦さんは今回の映像作品を、日本人としての自分の心の中に天皇がいたということを表現した自画像をバッシングされて受けた深い傷を昇華して乗り切って、表現者として次のステージに行こうという意思でつくりました。


それなのに、かつてと同じように意図の一部だけを切り取られ、自分の伝えたいことが伝えられないということが反芻されてしまった。

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