【コラム紹介】大手ジャーナリズムは何やってんだ|世の中ラボ|斎藤 美奈子|webちくま

1番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2020/11/23(月) 19:55:24.85 ID:C8RrYE+9

【第127回】大手ジャーナリズムは何やってんだ|世の中ラボ|斎藤 美奈子|webちくま
http://www.webchikuma.jp/articles/-/2209

2番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2020/11/23(月) 21:10:38.67 ID:pZaLnVm7

 秋田魁新報取材班『イージス・アショアを追う』。秋田魁新報は、ミサイル防衛システム「イージス・アショア」の配備計画を追った一九年六月五日のスクープ記事(見出しは「適地調査、データずさん」)で、一九年のJCJ賞と日本新聞協会賞を受賞している。本書はその舞台裏を描いたレポートである。
 発端は一七年一一月一一日の読売新聞の記事(「陸上イージス、秋田・山口に/政府調整、陸自が運用へ」)だった。この時点では、イージス・アショアがどんなものかも知らなかった。それでも「やれることは何でもやってみる」という方針の下、政治経済部を中心に取材がスタートした。翌一二日の記事(「地上イージス、本県候補/県民、にじむ不安」)が初の自社出稿記事だった。
 地元の声、県議や市議へのアンケート調査、イージス・アショアを世界で唯一実戦稼働させているルーマニアでの取材レポートなど、手探りの取材と不定期の連載を続けながらも膨らむ疑問。住宅地に近い新屋演習場(秋田県秋田市)がなぜ配備候補地なのか。イージス・アショアは何を守るためのものなのか。
 転機は一九年五月二七日だった。防衛省が適地調査報告を公表したのである。その中に奇妙な図があった。配備には不適と結論された「他の国有地の検討」に関する地形断面図だ。鳥海山(標高2236メートル)と本山(標高712メートル)が同じ高さにデフォルメされて描かれている。仰角はどちらも約15度。
〈分度器持ってたりしない?〉〈買ってきましょうか〉。社会地域報道部でのそんなやりとりの後、三角関数を使って計算してみると、本山の仰角は四度でなければおかしい。県内大学の複数の研究者も、報告書に誤りがあるのは確実と指摘した。専門業者の測量も経て、六月五日、スクープ記事が紙面になった。
 記事には解説も付記された。〈配備計画の根幹となる調査報告書に、事実ではないデータが記されていた。そこに見え隠れするのは、計画の根底にある「新屋ありき」の姿勢だ〉〈問題の本質は、防衛省が実際と懸け離れたデータを示し、知事や秋田市長、県民を欺く形で配備に適さない場所と説明した点にある〉。

大手メディアがやっていたこと
 赤旗日曜版は見過ごしそうなツイート。秋田魁新報は報告書の小さなほころび。それを「おかしい」と感じるセンサーと地道な取材がスクープにつながったといえるだろう。が、この話にはまだ先がある。スクープが出ても、他社の反応は鈍かったのだ。
〈大手メディアがこの疑惑をとりあげることはありませんでした〉と赤旗取材班は書く。一一月八日、共産党の田村智子参院議員が国会でこの件について追及した後でさえ、出たのは囲み記事やベタ記事だけ。大手新聞がようやくこれを大きく報道したのは、野党共闘による追及チームが発足し(一一月一一日)、SNSで騒ぎになり、テレビのワイドショーが報じた後だった。

3番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2020/11/24(火) 19:21:03.31 ID:7MUmH5ef

国防も利権が先に立つ 薄ら寒い国

4番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2020/12/19(土) 11:53:38.50 ID:Dm/HsX09

大手メディアがやっていたこと
 赤旗日曜版は見過ごしそうなツイート。秋田魁新報は報告書の小さなほころび。それを「おかしい」と感じるセンサーと地道な取材がスクープにつながったといえるだろう。が、この話にはまだ先がある。スクープが出ても、他社の反応は鈍かったのだ。
〈大手メディアがこの疑惑をとりあげることはありませんでした〉と赤旗取材班は書く。一一月八日、共産党の田村智子参院議員が国会でこの件について追及した後でさえ、出たのは囲み記事やベタ記事だけ。大手新聞がようやくこれを大きく報道したのは、野党共闘による追及チームが発足し(一一月一一日)、SNSで騒ぎになり、テレビのワイドショーが報じた後だった。
 秋田魁の場合は、毎日新聞とNHKが翌六月六日に後追い報道をしたものの、全国紙が本格的に動くのは、防衛省の住民説明会で職員が居眠りしていたと報じられ(六月八日)、野党共闘による合同ヒアリングが開かれた(一三日)後である。
 なぜこうも反応が鈍いのか。『赤旗スクープは、こうして生まれた!』は「大手新聞の幹部」の声を紹介している。〈「桜を見る会や前夜祭の実態を大手メディアはみんな知っていた。しかし、『首相主催だからしかたない』とそれ以上の問題意識を持たなかった。『私物化』という視点がなかったからだ」〉。
 南彰『政治部不信』も、〈「桜を見る会」をめぐっては、メディア側も厳しく問われることになった〉と述べている。各社の政治部の記者たちは、目の前で見てきた桜を見る会や前夜祭を問題にしなかったばかりか、政府批判が渦巻く中、安倍首相を囲むキャップ懇談会を中華料理店で開いていた(一九年一一月二〇日)。官邸の懐柔策にまんまとハマった記者クラブ。
 記者が政治家と会食するのは〈私的な領域である食事をともにすることを通じて、取材相手が「公」の仮面を脱ぐ〉、その機会を狙うためだとされてきた。だが実際はどうか。重大な疑惑は、一政党の機関紙や一地方紙の調査報道から出てきたのだ。
 新聞労連が官邸記者に行ったアンケート調査(一九年五月)では、「読者・視聴者から期待されている役割」は「権力の監視」が41.9%、「政府の公式見解の確認」が45.2%、「あなた自身が重視する役割」も前者が35.5%、後者が41.9%。どちらも「政府見解の確認」が「権力の監視」を上回っている!
 彼らが反省していない証拠に、同じことはいまもくり返されている。学術会議の任命拒否問題で政権への批判が噴出する中、総理番記者たちは菅首相主催のオフレコ朝食懇談会に参加していた。場所は原宿のパンケーキ屋(一〇月三日。朝日新聞、東京新聞、京都新聞は不参加)。あまりのバカバカしさに、めまいがしそうだ。

5番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2021/01/05(火) 00:21:04.81 ID:g0ZGZq5i

疑惑の真似あげ

6番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2021/01/21(木) 22:47:37.21 ID:QMi4xuva

これな
> 記者が政治家と会食するのは〈私的な領域である食事をともにすることを通じて、取材相手が「公」の仮面を脱ぐ〉、その機会を狙うためだとされてきた。だが実際はどうか。重大な疑惑は、一政党の機関紙や一地方紙の調査報道から出てきたのだ。


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