https://www.nikkei.com/news/image-article/?R_FLG=0&ad=DSXMZO4930031002092019000001&dc=1&ng=DGXMZO49287740S9A900C1000000&z=20190903
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内閣府が8月29日に発表した消費者態度指数は37.1と前月比で11カ月連続で下がった。日用品最大手、花王の製品は平均すると1世帯当たり年40個も買っており、消費マインドの冷え込みは業績に直結する。さらに消費者が消費増税に慣れてきたこと、キャッシュレス決済のポイント還元策などが駆け込みの出足を鈍らせているが、それだけではない。
実は戦略新商品「アタックZERO」の売れ行きが期待したほどよくないのだ。広告宣伝などに過去最大の費用を投じたにもかかわらず、花王の市場シェアは7月末時点で40%余りと、50%程度とされる目標に届いていないようだ。花王は消費増税の駆け込み購入のタイミングまでにZEROでシェアを高めておき、増収効果を最大限に引き出す計画だったが、ZEROが伸びないばかりか、駆け込み購入も期待できず、シナリオの修正を迫られた。