ヤジで排除…警察強権化の背後に“安倍政権のヒムラー”の影
「(演説会場で)大声を出すことは権利として保障されているとは言えないのではないか」。埼玉県知事選で応援演説中の柴山文科相に対し、ヤジを飛ばした慶大生が県警に取り押さえられた問題。柴山文科相は27日の会見で、警察対応に問題はなかった――との見方を示したが、とんでもない。ちょっと大声を出しただけで警察権力が一般市民をふん縛るなんて、戦前・戦中の特高警察さながらの世の中に逆戻りだ。
◇ ◇ ◇
問題は、同様の“事件”が最近、全国各地で頻繁に起きていることだ。参院選でも、北海道札幌市や滋賀県大津市で、それぞれ応援演説中の安倍首相にヤジを飛ばした市民らが警官に排除された。
「最近の警察組織が強権的になったといわれている背景に、1月に警察庁警備局長に就いた大石吉彦氏の存在がささやかれています。大石さんは第2次安倍政権の発足と同時に警備課長から首相秘書官となり、安倍首相と食事やゴルフを重ねてきた。森友問題では、2015年9月に安倍首相が国会途中に大阪に出張した“謎の行動”が注目されましたが、この時、同行していたのが大石さんで、佐川元国税庁長官が国会答弁した時も背後にピタリとへばりついて答弁をチェックしていた」(司法ジャーナリスト)
警備、公安、外事を担当する警備局は警察組織でもエリートコース。任務は海外の諜報機関への防諜や破防法に指定されている団体の監視、カルト集団の動向調査など多岐にわたるが、近年は沖縄の米軍普天間基地の名護市辺野古移設の反対住民を弾圧するなど、過剰な警備行動が問題化。
(>>2以下へ続く)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/261024
公開日:2019/08/29 15:00 更新日:2019/08/29 15:53 ニッカンゲンダイ