河野外務大臣会見記録 | 外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/kaiken4_000798.html
(この件のみ抜粋)
邦人に対する旅券返納命令について
【朝日新聞 鬼原記者】話題変わりまして,日本人のパスポートの関係なんですけれども。ジャーナリストの常岡浩介さんが旅券返納命令を受けたという報道があります。事実関係と返納命令が出された理由について教えてください。
【河野外務大臣】2月2日土曜日,午後11時16分,邦人男性に対し羽田空港において,旅券返納命令書を交付いたしました。それ以上については個別の案件であり,個人情報にかかわりますので,政府として明らかにすることは差し控えます。
【朝日新聞 鬼原記者】ご本人はこの件に関して,憲法が保障する渡航の自由に反するというコメントもされていますけれども,それについては外務省としてどうお考えでしょうか。
【河野外務大臣】不利益処分については,行政不服審査,あるいは訴訟ということが保証されておりますので,必要ならばそういう手段に訴えられるだろうと思っております。
邦人に対する旅券返納命令について
【ジャパンタイムズ 吉田記者】先ほどのパスポートの件なんですけれども,個人情報とかは分かるんですけれども,本人がオープンにしているときに何らかの配慮を示す意味が分からないということと,これはジャーナリストが取材に行こうとするときに行けなくなるということは,政府としてどういう判断があるのか,どういう事情があるのか,議論がなければならないと思うんですね。ですから,そこらへんの事情を,訴訟とか手続きがどれだけかかるかは分かりませんけれども,本人がオープンにしているときになぜそれが言えないのか,政府が,ジャーナリストなんなりが海外で仕事をしようとするときに駄目だと,決定を,力を行使するときに,公の議論というのがすぐにあってしかるべきだと思うんですけれども,そこらへん,どのような考えの背景なのか,言えないならなぜ言えないのかというのをちょっとお願いしたいんですけれども。
【河野外務大臣】不利益処分に関する個人情報でございますので,本人がオープンにするか否かに拘わらず政府としては差し控えたいと思います。もし,ご本人が情報を公開されているのならば,そういう形で情報は公開をされるんだろうと思いますが,少なくとも個別の不利益処分について,政府が申し上げることは差し控えます。
【ジャパンタイムズ 吉田記者】公の建前という議論は分かるんですが,彼だけではなくて,実際にジャーナリストなり新聞社が取材に行こうとしたときに,ノーという力が行使されたと,そういうときに処分を全部手続きをやるまで何も言わないのかというのは,かなり実効的に,リアリティとして強力というか,取材する側としては,非常に困る,あるいはその情報を待っている人たちにとっても困るという状態が出てくると思うんですけれども,それに対する説明責任というのは要らないんでしょうか。
【河野外務大臣】不利益処分に対しては不服申立,あるいは訴訟という手段がありますので,必要ならばそういう手段を取られると思います。
【共同通信 斎藤記者】今のパスポートの話,ちょっと角度を変えてお伺いします。一般論としてお伺いします。イエメンにしてもかつてのベトナムにしても,かつての内戦のときのカンボジアにしても,当然,行けば,ジャーナリストやカメラマンが行けば,命に関わるような事態になることは容易に想像される。そうした中で,かつてで言えば沢田教一さんであったり,一ノ