土壌はぎ、側溝を洗う…まさか除染とは 実習生の告白:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASM214FWNM21ULFA00V.html
技能実習生として来日し、何も知らされないまま原発事故の除染作業に従事させられたベトナム人男性を、昨年春から秋にかけて取材した。実習生の満期となって帰国した彼がどうしているか気になり、今年1月、ハノイ郊外にある彼の実家を訪ねた。
気温は13度。小雨模様の肌寒い午後だった。実家にエアコンはなく、グエン・ドク・カインさん(25)と両親の3人は、コートや厚手のセーター姿で私を迎えてくれた。
豚の飼育やキノコ栽培をしている両親との3人暮らし。カインさんは定職には就いていなかった。近いうちにまた日本で働きたいからだという。
昔の上司が再会を待ちわびてくれている。「ひどい目にもあったが優しい人もいた。いい国だと思う」
昨年3月、私が初めてカインさんに会ったとき、彼は日本に来たことを激しく後悔していた。
(続く)