マイクロソフトは一部ユーザーからの報告を受けて、Windows 10の大型アップデート「October 2018 Update」(バージョン1809)配信を一時停止したことを発表しました。
発表によれば「アップデート後に一部ファイルが消失した」というユーザー報告を調査するためとのこと。すでにマイクロソフトの公式フォーラムなど様々なコミュニティで「ドキュメントフォルダ内のファイルが勝手に削除された」といった苦情が相次いでいました。
なお、今のところ問題のアップデートは、Windows Update経由で自動配信されていません。アップデートしたユーザーは、マイクロソフト公式サイトから手動でダウンロードおよびインストールした人に限られています。
「インストール後、勝手にファイルが削除されていた」という報告は、大手掲示板Redditでも多くのユーザーが投稿していました。ドキュメントフォルダ内が完全消滅した人もいれば、「いくつかのファイルやプログラムが無くなっていた」という声もあります。アップデート後に「書類や写真、音楽、ビデオがなくなっていたことに気づいた」という人もいます。
さらにマイクロソフトの公式フォーラムでは「23年分のファイル、220GBを全て消されました。とても信じられません。1995年以来マイクロソフト製品を使用していたのに、こんなことは起きなかった」と嘆きの声もあがっています。
一般的にWindows 10の大型更新プログラムをインストールする場合、システムフォルダ内に[Windows.old]フォルダが作成され、システムファイルのほかユーザーファイルがバックアップされる可能性があります。
しかし、今回のデータ消失に見舞われた人々によれば、そこには何も見つからなかったとか。ユーザー本人が事前にバックアップを取っておかないかぎり、消失したファイルの復元は困難と思われます。
マイクロソフト公式サイトでは、手動でアップデートファイルをダウンロードした場合は、新バージョンが出るまでインストールしないよう注意を呼びかけています。
修正版がいつ配信されるか日にちは明らかではありませんが、23年分のファイル消滅という悲劇を繰り返さないよう祈るばかりです。
ソース
秋のWindows 10大型アップデート、配信を一時中止。「ファイルが勝手に削除された」との苦情が相次ぐ - Engadget 日本版
https://japanese.engadget.com/2018/10/07/windows-10/