身近な水場で見つかるアメリカザリガニは外来種だ。
魚や虫など在来の生き物を食い荒らす厄介者を、駆除する試みもある。捕まえるだけでも楽しいけれど、ちょっともったいない。せっかくだから、食べてみませんか?
8月の青空の下で、子どもたちの歓声が響いた。
「とれた!」「釣れたー!」
神奈川県小田原市の田園地帯。造園業の沖津昭治さん(75)が在来種のミナミメダカなどを守ろうとつくった水田ビオトープに、家族連れら約60人が集まり、ザリガニとりが始まった。
主催の市民団体が用意したのはごく簡単な仕掛けの釣りざお。エサのスルメを固定する針金と重りをつけた糸を、長さ2メートル弱の細い竹棒に結んだだけだ。
小学生らが次々と釣り上げる。市内から来た平井謙真くん(4)も、初めはこわごわ見守るだけだったザリガニを、トングでつかめるように。バケツに入れて回収するため、あちこち走り回った。父親の真吾さん(39)も夢中で糸を垂らし、照れ笑いしながら「子どもはほったらかしです」。
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