安倍政権を支える「支持率職人」とは ID:G0s3Nn5k

1番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2017/05/02(火) 20:21:31.24 ID:G0s3Nn5k

今週の本棚
藻谷浩介・評 『安倍官邸「権力」の正体』=大下英治・著
(角川新書・864円)

政権支持率維持のシステムを知る

 「安倍政権の支持率が落ちかかるたびに、北朝鮮が騒ぎを起こして持ち直す」という冗談がある。
だがこの政権の支持率維持は、姑息(こそく)な陰謀によるものではなく、一種の“正攻法”の結果
なのではないだろうか。政権関係者は、昨今の日本の有権者やマスコミの性向をじゅうじゅう踏まえ、
周到に対策している。自分からは直言せず、相手の“忖度(そんたく)”を引き出すというのも、
日本人向けによく練られた手法だ。

 かかる世論形成の主役たち、首相本人ではなく官房長官や秘書官や補佐官などの面々の
思考行動形式に、評者は積もる関心を抱いてきた。冷静で自己抑制的で軽口は叩(たた)かず
ヤジも飛ばさず、表舞台に出ず休みも取らず、まるで無私のマシンのように、権力の強化と行使という
職務を遂行し続けている彼らは、いかなる動機からこの首相を支え、何をどこまで考えて行動し、
結果をどのように自己評価しているのか。

 詮ずるところ「チーム安倍」は、憲法改正という悲願その一点のために、支持率を一定水準以上に
維持できるよう、他のあらゆることをその手段として邁進(まいしん)しているらしい。
その余りにストイックな職人的な仕事ぶりに、目的そのものに異論があっても、さらには個々の
政策決定が間違っていると思っても、やっぱり何となく頭が下がってしまって黙ってしまうというのが、
目標や戦略や戦術そっちのけで戦い振りそのものを愛してしまう日本人の心性のようだ。

 評者には、憲法改正という目的自体がもはや自己目的化していて、「とにかく何でもいいので
字句を変えることができれば、そこから日本が変わるのだ!」というような、一種の言霊(ことだま)
信仰の世界に陥っているように見える。だが仮にそうであろうとも、支持率維持の職人としての
彼らの活動は、恐るべき完成度をもって日本の民主主義システムを動かしているのだ。

(抜粋)
https://mainichi.jp/articles/20170430/ddm/015/070/063000c


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