中古本販売チェーンという新業態を日本で確立した、ブックオフコーポレーション。一世を風靡した
同社が、2016年3月期に営業利益で1.5億円の赤字に陥ることになった。営業赤字となるのは、
2004年の上場以来、初めてのことだ。
同社は、主力商材である中古本の市場が縮小を続ける中、「本」のブックオフから「何でもリユース」の
ブックオフへと転換する移行期にある。期初計画では、中古家電買い取りのためのパートやアルバイト
など人員増強、業態転換の認知度向上のためのテレビCMといった先行投資を計画。営業利益は
2015年3月期の11.2億円から今期は5億円に減少すると見込んでいた。が、収益の悪化度合いは、
想定を超えるほどだった。
売り上げは健闘している。主力の中古本やソフトメディアは、商品別の需給バランスを反映した値付け
の導入や、「ヤフオク!」への出品効果が発現。期初計画の750億円を20億円上回る770億円となる
見込みだ。一方、費用面では人員確保を前倒しで進めたため、期初計画に比べ人員増強費が増えた
ほか、オンライン出品に伴う費用、新規事業の総合買い取り「ハグオール」の先行投資負担が発生。
売り上げ増でもカバーしきれなかった。
http://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/business/toyokeizai-111066.html