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上限より高い山頂付近の活動は、県警や県などのヘリが担う。
事故では、救助のためヘリで引き上げる途中だった登山者の男性=当時(55)=が落下、 その後死亡した。
これを受け、市は一四年十一 月にヘリの運用を見直し、活動できる範囲を市 内に限り、標高を市内最高峰の間ノ岳
(あいのだけ)(三、一九〇メートル)をカバーする三千二百メートルと決めた。
市消防局の担当者によると、市のヘリが市域外で訓練するには国交省航空局の許可が必要で、富士山で訓練を
積むには制約があるという。
富士山で救助活動ができる自治体などのヘリは、県、静岡市、浜松市の各一機と県警の二機 の計五機。
ただ原則として県警と県が対応し、静岡市のヘリが出動することはない。
一三年の事故では、県消防防災ヘリが点検中だったため、県、浜松市と結んだ相互応援協定に基づき、県の要請で、
静岡市が出動させた。同市のヘリが富士山で救助活動するのは初めてで、しかも高さ三千四百七十メートル付近
の難所だった。
県警地域課によると、昨年一年間に発生した富士山での遭難は六十二件六十七人(死亡は一 人)。
このうち県警ヘリが出動したのは五件だった。
山頂付近で活動するヘリが一機減ったことに 、県消防保安課担当者は「遭難者の大半は地上からの救助で麓付近
まで下ろされるため、五合目より上の出動はほとんどない。救助態勢が弱まるとは考えていない」と話している。
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