【三度目の正直】三菱重工が建造中の大型客船アイーダ・プリマで火災 (既に納期延期3度目で大赤字) #12

12番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2016/01/12(火) 19:54:33.44 ID:jivkvBzi

2014年11月06日
http://toyokeizai.net/articles/-/52567

問題となっているのは、クルーズ客船の世界大手、米カーニバル傘下の欧州アイーダ・クルーズ社から受注した
大型客船2隻。3000人以上の収容が可能な大型クルーズ客船で、日本で建造される客船としては過去最大。
三菱重工は2002年に建造中の大型客船が炎上して巨額損失を被った経緯があり、11年ぶりに受注したのがアイーダ
社の客船だった。

■巨額の追加費用が発生、完成も半年遅れ

しかし、客室の内装など細かな仕様を決めるに当たって、アイーダ社との間で認識の違いが顕在化。
三菱重工の提案に対し、アイーダ側はより高級な仕様に変更するよう強く主張。
結局、三菱重工側は先方の要求をのんで大幅な設計変更や高価な資材の使用を余儀なくされ、前期決算で641億円
もの追加費用を特損計上している。

今期の特損に計上するのは、新たに発生が見込まれる追加費用分。
「アイーダ社と最終的な仕様を確認していく中で、パブリックエリアやホテル部分に関して、再び設計のやり直し
が大量に生じてしまった」(野島龍彦CFO)という。

すでに1隻目は長崎造船所の香焼工場で内装工事に取り掛かっている段階だが、最終設計の変更により、工事を
やり直す箇所が続出。作業の遅れを取り戻すための人件費もかさみ、追加費用が400億円近くにまで膨れ上がった。
完成は当初の予定より半年遅れ、1隻目の引き渡しは2015年秋にずれ込む見通しだ。

---生き残りをかけた戦略が裏目に

アイーダ社の客船を受注した2011年当時、造船業界はリーマンショックまで続いた海運・造船バブルの反動で
新船の発注量が激減。韓国、中国勢の攻勢にもさらされ、日本の造船業は存続が危ぶまれた。

こうした中でいち早く動いたのが三菱重工だった。
同社は民間船舶分野で一般汎用商船から撤退。1000人規模に及ぶ設計陣を生かして技術難易度の高い船種に集中
する戦略を掲げ、得意とするLNG(液化天然ガス)運搬船に加えて、大型客船を新たな柱と位置づけた。
客船に活路を求めたのは、バラ積み船やコンテナ船などの一般汎用商船とは 違って、1隻あたりの金額が大きく
ライバルも少ないからだ。

だが、そのもくろみは完全に外れた。
問題となっている客船の受注金額について三菱重工は公表していないが、2 隻合計で総額1000億円前後と見られる。
1000億円で受注した客船2隻を作るために1000億円以上の損が出るのだか ら、開いた口がふさがらない。

■もともと赤字受注だったが…

そもそも今回の客船は当初から採算割れの受注だった。
「最初の2隻を造れば、3隻目、4隻目、5隻目とその後も継続的に仕事が取れる。トータルで考えれば(最初の
赤字分は)取り戻せる」(同社関係者)とそろばんをはじき、受注に踏み切った経緯がある。

ここで経験不足が露呈した。
これまで三菱重工が手掛けてきた客船は、すでに同じ設計の船が存在し、あらかじめ仕様が決まっているものだった。
今回、アイーダ社から受注したのは新型客船の「1番船」。
初の船型となるため、 仕様を含めて一から協議して設計を決めていく必要があった。

当然、1番船は相手側の意向で仕様が変わる可能性があり、追加費用が発生するリスクも大きい。
本来なら、そう した費用負担の扱いについて契約書の中で細かく明記しておく必要があるが、三菱重工のリスク
認識が甘く、契約書 の中で十分なリスクヘッジが行われていなかったと見られる。

客船の巨額損失

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