GDP改定値、良い意味で市場にはサプライズ=甘利経済再生相
[東京 8日 ロイター] - 甘利明経済再生相は8日の閣議後会見で、同日公表された7─9月の国内総生産(GDP)2次速報値の大幅上方修正について、「良い意味で市場にはサプライズ」と指摘。在庫と共に押し上げ要因となった設備投資の上方修正について「企業がやっとその気になってくれた」と評価した。
2次速報は年率プラス1.0%と1次速報のマイナス0.8%から大幅に改定された。甘利経済再生相は、1次速報値とのかい離が大きいのは「景気が変化する局面だから」と指摘。「企業が反転攻勢に移る局面のためと理解している」と説明した。
一方、2015年度の成長率見通しとして政府が掲げる、実質1.5%、名目2.9%を達成するには「残り2四半期それぞれ実質3.0%成長が必要で野心的だ」と慎重な見方を示した。
<成長あって財政再建─軽減税率>
消費税の軽減税率をめぐる与党協議が難航している点について、「軽減税率を実行する点で、公明党に約束は果たしたことになる」とする一方、対象に加工食品を入れるとの公明党の主張は「実体生活からの要望だ」とも理解を示した。財源をめぐっては「税収の上振れをどうみるかだ」と指摘、「成長があって財政再建というのが基本理念」と強調した。
(竹本能文)
http://jp.reuters.com/article/amari-idJPKBN0TR0A620151208