それだけなら近所の方は、「変わった学生さんだな」「自分勝手な子だな」と苦笑するだけかもしれませんが、SEALDsとしてはさらに、きっぱりとこう言わなくてはなりません。
「憲法九条があるから強盗なんて来ません」
さあ、いよいよ周囲のみなさんは、ドン引きです。大変な奴が近所に住んでいたことがわかり、強盗よりも不気味に思われるでしょう。
それでもSE ALDsは自らの思想信条にのっとり、大人たちに負けてはいけません。
ラップ調で太鼓を叩きながら、ボルテージを上げてください。「ゴートー反 対!ケンポー守れ!キュージョー守れ!」…。
もう少し、集団的自衛権の話題に踏み込もうかと思いましたが、馬鹿らしいのでやめます。
ここで自治会の人たちが話し合っているのは、「自分たちが強盗をする」という話ではなく、「強盗が来たらどうするか」という話な のですが、「説明が足りない」のかもしれません。
「若者なのに政治に関心がある」ともてはやされたSEALDsのみなさ ん、気を悪くされたらごめんなさい。
ただ、私はそれだけで素晴らしいとは決して思えないのです。
関心を持ったら、声を上げる前にまず勉強してほしいと思います。
自分たちを持ち上げてくれるマスコミや無責任な野党の意見だけでなく、関連する書籍を賛否両論含め読んでほしいのです。
そして、身近な問題に置き換えて考えてほしいと思うのです。
こんなことは無いに越したことはないのですが、例えば、あなたの彼女が、彼氏が、友達が、家族が、何の罪もないのに誰かに殺されそうになったとき、危害を加えられそうになったとき、どうするでしょうか。
「誰か」というのは、戦争中であれば外国人かもしれませんし、平時であれば日本人の輩かもしれません。
でも状況は同じなのです。そのとき、戦うのか、逃げるのか、だれかに助けを求めに行くのか。
身近な愛する人の顔を思い浮かべて真剣に考えてほしいのです。
それでも「憲法九条を読み上げる」と言うのなら、どうぞ読み上げてください。(皆川豪志)