「香典支出」で新証言 「高木復興相、葬儀に来ていない」
フジテレビ系(FNN) 11月9日(月)19時41分配信
「下着泥棒問題」については否定した高木 毅復興相。新たな疑惑にからんで、新証言があった。高木復興相自らの政治団体が、選挙区内での葬儀に香典を支出したという問題で、「私が弔問に行き、私費で支出した」と説明した。
自ら出席して香典を渡したという場合、公職選挙法上、セーフとも言えるが、はたして本当に出席したのか。
FNNは今回、高木復興相の説明に矛盾が生じかねないスクープ証言を得た。
香典を受け取った遺族は、「(香典はいつ渡された?)通夜の時ですね。(高木復興相本人は?)来ていません」と話した。
高木復興相の「政治とカネ」をめぐる、新たな証言。
9日、福島県の2つの町を訪れ、地元の要望を聞いた高木復興相は、自身に浮上している問題の責任について、「私自身は、今やるべきことは、復興大臣としての職責を全うすることが、責任の果たし方だと思っていますので、しっかり、その方向で頑張っていきたい」と述べた。
高木復興相をめぐっては、自らが代表を務める自民党の政党支部が、選挙区内の8件に対し、香典代あわせて16万円を支出していたことが判明。
公職選挙法では、政治家や政治団体が、選挙区内で香典を出すことは、寄付行為にあたるとして、禁じている。
ただ、政治家本人が葬儀に出席し、私費で香典を支払った場合などは、例外として、罰則の規程から除外されている。
高木復興相は6日、「私が、それぞれ亡くなられた方へ、葬儀の日までに弔問に行き、個人の私費で支出した。法的に問題ないと考えている」と述べた。
6日、高木復興相は、香典は、自らが弔問に行き、私費で支払ったものだと釈明。
ところが、高木復興相側から香典を受け取ったと話す、福井県の選挙区内に住む遺族は、FNNの取材に、「(高木復興相本人は?)来ていません」、「(来たら)みんな、あいさつするが、顔を直接見ていなかった」と話した。
高木復興相本人は、通夜にも、告別式にも、姿を見せなかったという。
公選法では、本人ではなく、秘書など代理人が香典を渡した場合や、政治家本人でも、葬儀のあとに渡した場合は、例外とならず、罰則の対象となる。
香典を受け取った遺族は、「(香典はいつ渡された?)通夜の時ですね」、「(香典を持ってきたのは?)秘書だと思うんで。高木さんの顔を知っているから、来たら、すぐわかります」、「(本人が来られないという説明は?)それはないですね。たぶん国会議員だから、忙しいからっていう頭はあります」と語った。
男性によれば、高木復興相の顔を知っているので、見間違えることはないという。
男性は、受け取った香典の記録を残していた。
そこには、「高木 毅 衆議院議員2万円」と記されていたが、これは、香典袋に書かれていた名前が、高木復興相だったという意味だという。
そして、告別式の翌日か、その翌日、高木復興相本人が、あいさつに来たという。
男性の証言に基づけば、高木復興相の行為は、説明と矛盾するばかりか、罰則の対象となる。
一連の問題について、高木復興相を任命した安倍首相は8日、「政治資金の問題については、政治家1人ひとりが、しっかり襟を正す。国民への説明責任を果たしていく」と延べ、説明責任を果たすよう求めた。
また、民主党の蓮舫代表代行は6日、「過去に線香のことで(国会議員を)辞めた前例がありますから、それを考えて、ご自身がまず判断すること、説明をすることです」