バブル経済崩壊後、ゴルフ人口が減少を続けている。レジャーが多様化するとともに、接待ゴルフ
などの減少も、ゴルフ離れに拍車をかけているようだ。国内のゴルフ産業に未来はあるのだろうか。
ゴルフ関連の市場規模の推移は、08年が1兆6130億円、12年は1兆3820億円で、全体で
2310億円の減少。「10年後、ゴルフ業界の市場規模を2兆円に引き上げる」そんな提言が、
今年発表された。近時、約1兆4000億円のゴルフ市場の規模を6000億円上積みしようという
もの。この業界を何とかしない訳にはいかないという熱い思いが伝わってくる。
近年、ゴルフをしない人口の割合は日本全体で93%であるが、この中に「大きな市場がある」と
いう見方で、ここに「2000万人の潜在需要」があるという。
昭和の時代に国を挙げて多額の資金を投入してきたのがゴルフ産業である。そのゴルフ産業が
今、「2015年問題」などと言われ、危機に立たされている。国を挙げて取り組んできたのであれば、
その再生に向けて、また国を挙げて取り組むというのも選択肢のひとつだ。
女性や若手のプロゴルファーの活躍や、ゴルフが16年に開催されるリオデジャネイロ五輪の正式
種目に採用されたことなどから、業界にとって今はチャンスの時期である。
ゴルフ産業は、ゴルフ場をはじめとして経営資源は豊富である。この業界が再生するか否かは
やはり、業界人が再生に向けて真正面から取り組めるかどうかにかかっていると言えよう。
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