一九三四(昭和九)年四月十四日付の「名古屋新聞」(現中日新聞)号外が、金沢市森山の
会社経営福島政次さん(65)の工場から見つかった。戦前の号外は非常に珍しく、当時の世相や
新聞社の方針が垣間見える貴重な資料といえそうだ。
号外はA2判一枚二面。「若山本部隊上陸第一報」との見出しで、記事はない。軍服姿で堂々と
歩く部隊幹部や港に横付けされた軍用船、「歓迎」と書かれた門をくぐる騎馬隊の動きなどの写真が
一面に五枚、二面に七枚載っている。
当日と翌日の名古屋新聞朝夕刊の記事などを総合すると、名古屋を拠点とする旧日本陸軍部隊
が旧満州(中国東北部)北方の警備のためとして出兵し、号外発行前日に清津(現北朝鮮)に
上陸した際の様子とみられる。写真はソウルから福岡に空輸し、名古屋に電送したと書かれている。
http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2015101802100009.html
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