長期休暇中「誰とも話さない」は、危険すぎる
東洋経済オンライン?9月21日(月)6時0分配信
休みにも出掛ける・人に会うのが面倒……というアナタ、要注意です(写真:Graphs / PIXTA)
シルバーウィークのような長期の休暇に入ると、心の不調を訴える人が増えます。元気な人でも落ち込みやすくなり、もともとメンタルに不調のある人は、さらに症状が悪化することも。通常モードではない生活リズムの変化がストレスを生むのに加え、「人との違い」や「自分の居場所」をことさら意識しやすくなるためです。
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前回記事では長期休暇のたびに「家族危機」に陥ってしまう例を取り上げましたが、だったら一人で過ごすようにすればいいかというと、そうでもありません。休暇中に誰とも話さず一人でいる時間が増えると、リラックスできるどころか、かえって心身の不調の要因となることがあるのです。■ 「行くところがない」から、強烈な孤独感に陥る
長期休暇となれば、レジャーなどの話題が一気に増え、世間やメディアが、華やかな情報を発信し、お祭りムードが漂います。すると、それがさらに孤立感を高め、激しく落ち込む原因となることがあります。
「行くところがない」「一緒に過ごす人がいない」「寂しい」という気持ちから、他人を異常にうらやましく思ったり、最終的には、「自分は生きている価値がない」「このまま生きていてもいいことはない」とまで思い詰めてしまうことさえあるのです。
この現象は長期休暇に限らず、これからやってくるハロウィンやクリスマス、そして年末年始などのイベントなどにも当てはまる現象です。実際にイベントや長期休暇中には、「寂しい」気持ちを訴えてくる相談や、うっぷんを晴らすためのクレームの電話が増える傾向にあります。
長期休暇に限らず、普段から「お一人様時間」に偏りすぎることに注意する必要があります。一人暮らしの人が家に帰ると、誰とも会話をしないで夕食をとり、一言も発しないで大半の時間を過ごすという状況になりがち。社交的な方は友人を誘ったり、コミュニティに積極的に参加することができますが、そのような人たちばかりではありませんよね。
実際に心の不調を訴えてくる方々のお話を聞く中で気になるのが、リアルな対人接触があまりに少ないことです。仕事や学校から帰って、今日の些細な出来事や、気持ちの変化を話す場がないのです。これはわざわざ時間を取って相談するような悩みの話題ではなく、小さな日常の心境の変化を、リアルタイムで伝える場です。
小さな悩みや不平などは誰しもが抱えるものですが、その毎日の出来事を誰かに話すことができれば、大きなストレスや問題に発展する前に解消しやすくなります。皆さんも誰かに話をして気持ちが軽くなったという感覚を持ったことがあるでしょう。
■ 話すだけで、問題解決の足がかりを得られる
解決したわけでもないのに、なんだかすっきりとした気持ちになる、これを「カタルシス効果」といいます。心の浄化作用という意味です。
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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150921-00085127-toyo-soci