チリ産鮭は危険!殺虫剤や抗生物質を大量投与、有害物質含有の恐れ
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冷凍技術の発達によって生食が可能に
回遊魚である鮭には、どうしても寄生虫のアニサキスがついてしまうので、昔は鮭を生で食べることはありませんでした。
例外的に「氷頭なます(ひずなます)」にして食べることがありますが、これは氷頭、つまり氷のように透き通っている鮭の鼻先の軟骨の部分を塩でシメてから、さらに酢洗いし、
再び酢に漬けてしばらく置いてから食べるという方法で寄生虫を殺していたのです。しかも、鮭の頭の部分は魚肉ほど寄生虫がつかないので、食の安全は確保されていたといえます。
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アニサキスなどの寄生虫は、基本的に養殖の鮭にはつかないといわれているため、天然物でなければ心配は無用なのかもしれません。
また、厚生労働省の指導によるとマイナス20度で24時間以上冷凍した場合、酸やアルコールを加えて保存した場合は寄生虫が死滅するため、そのような処理をした養殖物は生食できるとされています。
チリ産鮭は要注意
以前は寿司屋で鮭のにぎりを食べることは絶対にできなかったわけですが、冷凍技術の発達のおかげで今は食べることができるようになりました。
とはいっても、生食ができるのは天然物ではなく確実に養殖物なので、注意をしなければいけない点が別にあります。
日本に輸入される鮭の総量のうち4割がチリ産だといわれていますが、チリにおける鮭養殖には日本がかかわっています。チリの鮭養殖は、1969年にチリの水産技術者が北海道を視察したことに端を発しています。
鮭や鱒はもともと北半球にしか生息していません。南米など、水温の高い地域での養殖は、病原菌などの感染があって不可能と考えられてきたのです。
加えて、鮭の皮や粘膜に吸血寄生する「海ジラミ」という虫がいるため、やむを得ずエマメクチン安息香酸塩などの殺虫剤や、オキシテトラサイクリンといった抗生物質を大量に投与しています。
殺虫剤によってアニサキスなどについての安全は確保されていると考えられるかもしれませんが、養殖の鮭には「劣頭条虫」という特有の寄生虫もいるため、生食をするとこれを食べてしまう可能性があります。
もう一つ心配なのは、米コーネル大学の研究によると養殖の鮭には天然ものよりはるかに多くのPCB (Poly Chlorinated Biphenyl/ポリ塩化ビフェニル)をはじめとするダイオキシン類や
塩素系殺虫剤などの有害物質が含まれているという報告があることです。
そのためアメリカではチリ産の鮭の摂取許容量は、年間6回までという目安さえ発表されています。
なぜ養殖の鮭に有害物質が含まれるのかといえば、養殖場は沿岸部にあるため、そこに畑などでまかれた農薬に含まれる化学物質が流れ込むことが原因と考えられます。
その化学物質が養殖鮭、特に脂肪部分に蓄積されているのです。
こうなってくると生食はおろか、チリ産の鮭そのものが安全なのかどうか疑わざるを得ない状況です。
http://biz-journal.jp/2015/08/post_11334.html