コンビニのおでんに虫が入ると…バイトが見た“衛生管理”のウラ側
たくさんの仕事を転々としてきた森尾舟(もり お ふね)が、実体験をレポートします! これまで5チェーン・6店舗でアルバイトしたコンビニの裏側とは――。
虫だけ取り除いて売ってました
おでんの衛生状態については多くの買い物客が気になることだろう。答えから言ってしまえば、私の働いていた店舗のおでんは綺麗とは言えなかった。
やはり多いのは虫が入ってしまうこと。蓋をしていても空けた瞬間に飛び込んでくることもある。
虫が入ってしまい鍋ごとおでんを取り替えるとなると、中に入っている全ての食材を廃棄することになってしまう。
毎回、全てを廃棄すると、おでんを売ること自体が赤字だ。私が通っていた店舗では社員判断で虫だけ取り除いて、そのまま販売するということもあった。
また、おでんだけでなくフライヤーも疑わしい。ある店舗では作業中にからあげやチキンを落とした場合は、そのお金を自腹で払わなければならなかった。(そのためバイトは極めて慎重に取り扱う)
しかし、もしうっかり落としてしまった場合はどうだろう。そこは誰も見ておらず監視カメラもないフライヤー室、そのまま揚げて販売することも、あり得なくはない。
そういった店舗を見極めるにはやはり、店内が清潔かチェックする必要があると思う。
ポップははがれていないか、店員の服装は汚れていないか(中には全く制服を洗わないアルバイトも多い)、商品はきちんと並べてあるかなどをチェックすればある程度、店の清潔感や、
お客さまに対するホスピタリティの度合いがわかるような気がする。
震災直後、商品を隠した店長
さまざまなコンビニの裏側を書いてきたが、私にとって一番の裏側はこれであろう。それは、東日本大震災直後の話だ。
日本中でトイレットペーパーやティッシュ、電池、水、などさまざまなものが品薄になっていたころ。当時勤めていたコンビニの店長が商品をバックヤードに隠し「スタッフにしか販売しない」と言った。
都内のコンビニなので、決して生きることに困っていたわけではない。その頃は、世の中には困っている人が大勢いたはずだ。私は店長に日々ウンザリしていた。それは1カ月ほど続いたであろう。
店長の判断もおかしいと感じたが、信じられないのは、それをありがたそうにもらっていく一部の主婦の姿。
店長だから言い出せないならわかるけれど、「店員想いの良い店長」「ラッキー」と話す姿に、正直、困惑した。
(略)
http://joshi-spa.jp/301343