銀座の奇妙なビル、中銀カプセルタワーに潜入 築43年、保存活動も
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中銀カプセルタワービルの特徴的な円窓。内部にはレトロなオーディオ機器も
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140個のカプセルは交換可能な作りになっている
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建築家の故黒川紀章さんの代表作として知られる東京・銀座の「中銀カプセルタワービル」。
住民有志によってクラウドファンディングを使った保存活動が立ち上がりました。
大きなツリーにカプセルが、ぼこぼこくっついている独特の外観。
カプセルは着脱可能で、メタボリズム(新陳代謝)という建築理念を象徴する存在です。
完成から43年。リノベーションされたカプセルがあったり、雨漏り対策に苦心する跡があったり。
内部から見るビルは、今も、独自の進化を続けていました。
◇リサイクルの発想の先取り
「中銀カプセルタワービル」は、銀座のど真ん中にあります。
不動産会社の 「中銀(なかぎん)グループ」が1972年に完成させました。
地上13階建てと11階建ての2棟からなり、1階と2階が事務所、3階以上が個室カプセルの分譲マンションです。
エレベーターや階段がある鉄骨鉄筋コンクリート製の2本の塔に、140個のカプセルをボルトで固定。
カプセルの大きさは幅2・50メートル、奥行き4メートル、高さ2・55メートル。
ユニットバスやトイレ、ベッドなどが備えられたワンルーム型で、事務所やセカンドハウスとして使う人、
実際に住んでいる人も少なくありません。
カプセルは交換可能です。社会の変化に合わせて、建築の一部分を更新していくというメタボリズムの考え方は、
リサイクルの発想の先取りだったとも言われています。
◇保存運動のため本の出版めざす
プロジェクトでは、「中銀カプセルタワー」をテーマにした本の出版を目指しています。
実際の住民が使っているカプセルを紹介する「生きたカプセルの記録のまとめ」「現代人へのライフスタイル事例を提案」などを目的にしています。
2015年8月14日までに、150万円を集めることを目標にしています。
本の出版を通じて「中銀カプセルタワー」の存在を多くの人に知ってもらい、 保存運動につなげていくねらいがあります。