西谷修って菅が名前出してきたやつかと思ってぐぐってしまった
一文字違いで真逆の人っぽいな
安倍ちゃんを妖怪・岸信介のゾンビ呼ばわりだよ
http://www.tufs.ac.jp/blog/ts/p/gsl/2013/11/post_214.html
だから、支配の構造は、強力な権力によって維持されるのではなく、圧政に寄生して
その構造から利益を得る無数の隷従者によって支えられるというのだ。
これをラ・ボエシは昔の一国の統治構造を念頭に置きながら、古今東西の圧政のからくりだと言うのだが、
グローバル化の現代の世界なら、そのからくりは一国の規模を超えた国際関係のなかでも生じうる。
たとえば日本はアメリカに負けた。
だが日本の統治者たちはアメリカにいちはやく「隷従」することで、
身の安泰を確保し、占領統治の「一者」として君臨するアメリカに認められ支持されて、
あらためて日本を統治するようになっ た。
その代表例が、A級戦犯でありながら巣鴨プリズンから解放されて首相になった岸信介であり、
原爆の被害にあった日本に、核の平和利用の大々的キャンペーンで原発を導入した
メディアのドン正力松太郎だった。
そんな具合に、一転アメリカに「奉仕」することで戦争期の日本の指導層は、自分たちが占領者である
アメリカに 「役立つ協力者」であることを示したのだという(そのとき、彼らはアメリカと協力して
広島と長崎の被爆者を実質的な核実験のモルモットにしたことになる)。
その「自発的隷従」によって彼らは、戦後も日本の統治をアメリカから任されたのである。
そんな勢力をまとめたのが自由民主党だったのであり、その後彼らはアメリカの「認可」と支持
いや指示のもとに、戦後の日本の統治を長期に担うことになる。
この「自発的隷従」は二世代・三世代と続き、初めは身を守る奸計でもあったものが、
やがては「生まれたときから」の性根となり、何の疑問もない「自然」な姿勢になってしまう。
日米安保体制とはそういうものだ。
日本が世界でも稀な骨の髄までの「親米国家」になったのにはそのような事情がある。
そんな事態を生み出すからくりにずばりと名を付けてくれるのがラ・ボエシのこの論文なのである。
詳しくは本書の「解説」をぜひ読まれたい。
翌2008年に初の政権交代が起こったが、日米関係の見直しを掲げた民主党政権最初の鳩山内閣が、
官僚群のサボタージュとメディアの集中砲火を浴びて一年ともたずに沈没したのは、
この国の「自発的隷従」の構造がいかに根強いかを思い知らせる出来事だった。
そしていま、民主党の大いなる失敗で「日本をとり戻した」安倍政権は、
アメリカへの「自発的隷従」をさらに倒錯させて、主人たる「一者」にあからさまに嫌われても、
なおその「隷従」を強めることでみずからの統治体制の強引な強化を目指している。
いわゆる国防のアメリカ軍への全面的統合、TPPによる日本市場のアメリカへの無制約な提供、
危うい核産業の肩代わり等々...。
ただ、「特定秘密保護法案」に見られるように、「アメリカの要求」をアメリカに嫌われるほどに
受け入れることで、安倍政権はアメリカを利用しつつ、「昭和の妖怪」のゾンビとして
異様な国家作りに邁進してはいるのである。