米国では今、AIが活躍する場が増えている。たとえば、音声を認識して、スマートフォンに問いかければ答えてくれるアップルの「Siri」、グーグルの「OKグーグル」、マイクロソフトの「コルタナ」などがある。アマゾンは家庭内に置く円柱形のデバイス「アマゾン・エコー」を発売。話しかけると音楽を流したり、買い物リストを作ったりしてくれる。
こうした「インテリジェント・バーチャル・エージェント(IVA)」は、もう当たり前になった感もあるが、人間が時間をかけて習得するような技能の領域にもAIが進出し始めた。
カスタマーサービスは、AIが最も狙っている職場だ。大切な顧客を相手にするのだから、経験を積んだ人間でなければ務まらないと思いがちだが、やり取りのほとんどは定型的で、AIは必要な知識を学習して顧客に接する。
サービス会社「コードベイビー」は、保険会社などにユーザーに合ったキャラクターのIVAを提供。ユーザーのデータを照合し、情緒豊かな話しぶりでユーザーの問題を解決したり、商品の決定を誘導したりする。
ジャーナリストたちを唖然とさせたのは、記事を書くAIの登場だ。「ナラティブ・サイエンス」は、数字の多い金融やスポーツのニュースを自動的に作成するAIを開発した。単なる数字の羅列ではなく、野球ならば<2点をリードされて9回を迎えたエンゼルスには、暗雲が垂れ込めていただろう>といった書き出しで始まる。冷たい分析だけでなく、ちょっとした人情味のある書きぶりも得意のようだ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150612-00000011-sasahi-prod