夜間勤務のフィリピン人に時間外手当未払い 東大阪市の介護施設に是正勧告 大阪労働局
大阪労働局が、関西地域の介護施設「寿寿」（大阪府東大阪市）に対し、外国人職員への時間外手当の支払いなどをめぐり是正勧告を出していたことが１日、関係者への取材で分かった。
関係者によると、労働局は今年８月、夜勤のフィリピン人職員に対する時間外手当が未払いだったことや、勤務時間中に交通事故に遭った職員の労働災害手続きを怠っていた問題を指摘。
早急に改善するよう求めた。施設側は改善策をつくり、１０月末に実施したという。
寿寿は「労働基準法に抵触していた点は、勧告に沿って既に改善した」と話している。
寿寿をめぐっては、元職員のフィリピン人女性が１１月下旬、残業代などの未払い賃金や慰謝料の支払いを求めて大阪地裁に提訴したばかり。
労働局も職員らから勤務実態の聞き取り調査を実施していた。
寿寿は、フィリピン人職員を採用する際に、職員本人が死亡しても会社の責任は問わないとする誓約書を提出させていた。
毎月の給与から強制的に天引きする法令違反の積立金の存在も発覚し、地元の労働基準監督署から返還命令を受けたことがある。
寿寿は大阪府や奈良県で介護施設を運営しており、平成２１年ごろにフィリピン人女性の採用を始めた。
http://www.sankei.com/west/news/141201/wst1412010074-n1.html