新入社員は消極的
2015年05月23日
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今年度の新入社員の意識調査で、「平社員のままでいい」と考える若者が増えていることが、あしぎん総合研究所(宇都宮市)のまとめで分かった。
増加は2年連続。
会社を選ぶ基準で「休日が多い」を回答した男性も調査開始以来で最多に。
仕事に消極的な姿勢が目立っている。
調査は3~4月に行い、新入社員の男女641人から回答を得た。
「どのくらいまで出世したいか」との質問では「課長・店長などリーダー職」が31%で最多。
次いで多かったのが「平社員のままでいい」の22%で、前年度より2ポイント増えた。
男女別でも、ともに「平社員」は増加し、「部長」や「役員以上」は減少した。男性が“草食化”しているだけでなく、活躍が叫ばれる女性も同じ傾向だ。
就職活動の際の会社を選ぶ基準(三つまで回答可)では、男女差が見られた。
男性では「休日が多い」が7ポイント増の24%に上り、2010年度の調査開始以降、最も多かった。
また、女性よりも「給料が多い」「会社の業績がいい」を重視した。
一方、女性では「自分が働きたい業界・業種」(72%)「会社・上司の雰囲気がよい」(34%)が特に多かった。
勤務・転職に関しては、男女とも「いずれは転職したい、してもよい」が微増したが、「定年まで働きたい」が男性で6割 以上、女性で約4割となり、依然として最多を占めた。
女性は 「いずれは家庭に入りたい」も約3割を維持した。
就職活動で訪問した企業数では、選択肢で最少の「1~2 社」が7ポイント増の46%で、過去最多となった。
リーマ ン・ショック以降に就職環境が改善し続けているためだとされるが、消極姿勢も影響したとみられる。
あしぎん総研は、「新入社員の保守化が進んでいる。景気は 回復傾向にあるが、少なくとも彼らの意識には反映されていない」と分析している。
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