アベ君。私は恥ずかしい。高校生のキミに歴史を教えたのは私だ。キミの歴史への無知は私にも責任がある。なんともお恥ずかしい限りだ。
これまでもハラハラし通しだった。キミの歴史や社会に関する知識が乏しいこと、ものの見方の底の浅いことは私がよく知っている。それでも、今までは周りが上手に支えてくれて、たいしたボロを出さず乗り切ってきた。私は感心していた。周囲のフォローの努力と力量にだ。しかし、やっぱり浅い底が割れた。
キミは、ポツダム宣言もカイロ宣言も読んだことがないと国会で言っちゃった。もっとも、「そんなもの知らないよ」「読んだことないんだ」と率直には言わなかった。「私はまだ、その部分をつまびらかに読んでおりませんので、承知はしておりません」と、ちょっとヘンな日本語で格好をつけてはみたが同じことだ。
今にして思う。高校生の時に、キチンとキミの歴史と社会の成績に落第点をつけて、留年させておくべきだった。そのうえで、まっとうに勉強させておくべきだったのだ。それがキミのためでもあったし、日本の国民のためにもなったのだ。不勉強なキミを及第させ、卒業させてしまったことがまちがいだった。まことに残念だ。
どういうわけか、キミは憲法と言えば、大日本帝国憲法のことしか頭になかった。古い憲法と、五ヶ条のご誓文だけはよく覚えていたようだ。それから、お祖父さんが活躍した満州には関心があったようだ。しかし、ポツダム宣言受諾と敗戦、それに続く戦後の諸改革、日本国憲法の制定、そして戦後民主主義に関しては、ちっとも勉強をせなんだ。キミの頭の中では、日本の歴史は1941年12月8日あたりで止まっているようだった。ポツダム宣言やカイロ宣言など、そのあとの出来事はキミの気に入らないこととして知る気にも読む気にもなれないのだろうな。
全文はソースで(一応>>2にも続き書くよ)
澤藤統一郎の憲法日記 ? ポツダム宣言もカイロ宣言も、つまびらかにしない総理
http://article9.jp/wordpress/?p=4899