VAIO Phoneがこのような端末になってしまったのは、日本通信だけに問題があったわけではない。VAIOというブランドを“名義貸し”のように使ったにも関わらず、そのことに気付いていないのか、胸を張って「デザインを監修した」と話すVAIOにも問題がある。自分たちのブランド価値を理解していないことをあらわにしたのだ。VAIO ZでVAIOはファンを喜ばせたが、VAIO Phoneで大きな“ミソ”をつけてしまった。
では、どうするべきだったのか? VAIO Zと同様にVAIOが自ら高い理念を持ってスマートフォンを開発するべきだったのだ。だが、それができるのか? VAIOはソニーのパソコン事業が独立した企業であり、スマートフォンを開発した経験がない。そうした企業が、競争が激しく開発経験が豊富なソニーでさえ苦戦している業界で成功できるのか?
中国Xiomi(シャオミ)のように起業から数年で、米アップルや韓国サムスン電子と肩を並べるまで成長した例がある。VAIOもスマートフォンに参入するのであれば、そこまでを目指すべきなのだ。