叔父のあまりの剣幕にこの話はそのままになってしまったが
それから10年あまり 俺が結婚を決めて相手方の父親と飲んだ時の事
「君の家はどこがルーツなんだ?ウチは長野の山奥に先祖がいて木こりの家系だと聞いているよ」
そういえば・・・ 祖父の教えてくれた事は山仕事の事そのものだ
その事を相手方の父に話すと
「ははっそうか ウチと似たような家系なんだな」
その時はそれで話が終わったのだがある事に気が付いた
(あれ?本家って倉があって武具とか刀がいっぱいあるって聞いた事あるぞ?)
小学校に同じ苗字の先輩がいてその子は俺を弟のように可愛がってくれた
長男で上の兄弟が欲しかった俺も姉のように慕っていて昼休みには話し込んだりしていたが
その時に教えてくれたのがその倉の話だった
しかしあの時の叔父の剣幕といい親戚付き合いが全くと言っていいほど無かった
(葬儀ですら行き来が無かった)件といい本家に行く気にはならない
そして次の週 平日に休みを取った俺は車で1時間の県庁所在地にある県立図書館で史書を読み漁った
2時間掛けて調べて4冊目の○○風土記の解説書に俺の探していた記述が見つかった